京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/01
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「“二条丸”本格始動」
 自宅の庭の山茶花が咲き始めました。今年も本格的な冬の訪れとなったということです。それにしても,椿や山茶花など,冬に咲く花を本当に「逞しい」と感じます。多くの樹木がその葉を落とすこの時期に美しく咲き始めるのです。この先には雪を被ることさえあり,その時には雪の白と花の赤とのコントラストが誠に美しいです。厳しい自然の中で逞しく生き続ける植物の美しさを感じます。
 さて,「冬テスト」が終わり,本格的に学習発表会の準備に向かう時期となりました。もちろん,学習と研究は春から続けてきているのですが,発表に向けてそれらをまとめなければなりません。研究部,とりわけ研究推進委員会に所属する教職員には,それでなくても忙しい学期末に特にたいへんな思いをさせて申し訳ないと思っています。しかし,それ以上に,生徒の活躍と成長を願って一生懸命に取り組んでくれている姿を校長として嬉しく誇らしく感じています。
 「何のために研究をするのか!?」時々そう問われます。もちろん,生徒に力をつけるため,生徒の力を伸ばすためです。目の前の生徒を見つめ,その課題を明らかにし,課題解決のための取組を考え,時間をかけて粘り強く全教職員で取り組むのです。全教職員で取り組むことで,加速度的に成果が表れます。生徒の成長が教職員の喜びと満足感となって返ってくるのです。
 実は,もう一つ目的があります。こちらはヒドゥン・パーパス(隠された目的)とでも言ったらよいのでしょうか,表には出てこないものです。教職員はそれぞれに個性や能力が異なります。得意とする分野も目指す教育観も異なっていて当然です。しかし,各々が自分勝手に信じる教育観で実践を行っていては,“学校という乗り物(船としましょう)”は上手く進みません。船長が目指す方向と各々の役割を明確にし,乗組員全員が協力して取り組むことで,より速くより快適に航行することができると考えます。大きな船になればなるほど,部署ごとの役割はより大切になってきます。海図を頼りに舵を握る者たち,エンジン部分を担う者たち,乗組員の健康と安全を見守る者も必要です。それらを連携し統括する役割は特に重要です。乗組員が互いの役割を認め合い,その働きを尊敬し合うことで,彼らは団結していきます。
 今年度は,新型コロナウイルスの関係で,研究が思うように進められませんでした。昨年度末に受けた「文部科学省の指定」という冠がなくなったことも少なからずショックでした。その状況下,研究そのものを止めるという選択肢もありました。しかし,本校の教職員はそうはしませんでした。コロナ禍にあろうと,生徒が登校する以上教育は続けなければなりません。そうであるならば,教職員全員で目的を明確にして進むのが本来の姿勢であると判断した結果です。
 私の誇りとする生徒と教職員との共同制作による学習発表会・研究発表会に向けて,本格的に“二条丸”が動き始めます。

令和2年度前期 学校評価アンケートの集計結果について

 9月に実施させていただいた「学校評価アンケート」の結果を,右の「配布文書」の中に掲載いたしました。
 「生徒の集計結果」と「保護者の集計結果」の2点あるのでご覧ください。



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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「授業づくりと喜びと大切さ」
〇 自分自身を振り返ることが全然なかったので,今日のような道徳の授業が受けられてとてもよかったです。帰って子どもにも話をしたいです。「聴」心に響きました。ありがとうございました。
〇 親子の関係,父と私,私と娘のことについて改めて考えることができた。これが正解というものはないが,少しでも相手の立場にたって物事を考えることが大切だと思った。父が認知症を患っているが,少しでもやさしく接するようにしたい。
 10日(火)に行った保護者道徳の感想から拾いました。保護者対象の道徳は久しぶりに取り組みました。元々は,校長として最初に赴任した学校で講演を頼まれ際,「一方的に話すよりも,授業形式にして保護者の方の意見を繋ぎながら進行する方が,参加者の方は満足されると思います。」ということで始めました。今回もその手ごたえを感じています。それにしても授業づくりは楽しいです。
 いつもうまくいくとは限りませんが,手ごたえを感じることができた場合は楽しさは倍増します。『準備に時間をかけてよかった!』と思いますし,『また,次も頑張ろう!』という気持ちにもなります。
 思えば,私たち50代の教師にとって,授業づくりの工夫は絶対条件でした。というのも,私たちが教師になった頃は全国的に中学校が“荒れ”の状況にありました。荒れる中学生を前にして,彼らを引き付けることのできる授業をつくることを工夫しました。生徒にとって「面白くない授業」「分からない授業」は必ずと言ってよいほど荒れました。教師の話に耳を傾け,黙ってノートをとることのできない生徒が教室の中に数人いるという現実の前で,『自分の授業を荒れさせない』,『教室から生徒を出させない』その思いで教材研究をしたことを思い出します。ネタを考え,指導方法を工夫しました。今でこそ「生徒が活躍する授業」と言いますが,当時の私たちにとっては,そうしなければ50分間の授業が成立しないため,生徒を話し合わせたり調べさせたり発表させたりして,生徒を動かす工夫は必然だったと思っています。アクティブ・ラーニングとか「主体的・対話的で深い学び」とか言われて数年になりますが,幸か不幸か,荒れる中学生を前にして取り組まざるを得なかった教育上の様々な考え方や手法が,今まさに話題性をもって論じられていることはとても興味深いです。
 授業づくりは教師が最も大切にしなければならないことです。授業が上手い先生は,必ず生徒指導も上手です。生徒の心を上手く掴む先生は,授業の中で生徒指導をします。学力をつけること,或いは伸ばすことと,生徒指導とは決して別物ではなく,同時に行われるべきであって,十分に出来ることだと思っています。
 保護者道徳は,授業づくりの喜びと大切さを思い出させてくれました。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「変わらないこと」
 小学生だった頃,高校野球の選手を見て『随分と大きな人たち』と思っていました。大学生になって,高校野球の選手たちが年下になったことに気づき驚きました。社会人になり,いつの間にか大相撲の力士やプロ野球の選手たちも年下になったことに唖然とし,そして今やプロ野球の監督までがほとんど年下です。
 60歳を目前に控え,教育も随分と変化しつつあります。新型コロナウイルスは教育の在り方も変えました。先月,タブレット端末が学校にたくさん運び込まれました。来るべきリモート授業に備えるほか,普段の授業でも使ってよいということです。今後,これらの機器の有効活用ができない教師はどうすればよいのでしょう。
 今年も息子が通っていた高校のキャリアガイダンス講座に1時間の授業をしに行ってきました。もう10年以上続けています。私が受け持つ講座は,教師を目指している,或いは教師に興味をもっている生徒が選択しています。因みに,私の他の講師には医師や弁護士,ITやコンサルティング会社の経営者などがおられます。私の講座を選択する生徒は毎年少しずつ減っているのが実情です。教師という職業が“ブラック”だといわれるようになったのはいつ頃からでしょうか。そこで,授業の導入では次のような話をします。「教師という仕事は“楽”ではないけれども,“楽”しい。」
 部活動の指導などで休日もちゃんと取ることができない,家庭訪問や生徒指導で帰宅時刻が遅いなど,ネガティブな情報が多く伝わっているようですが,具体的な例を挙げながら,生徒の成長を見守りそれを助ける教師は,尊くやり甲斐のある職業であると熱を込めて話します。昨日,受講生からの感想が送られてきました。読むと,元々教師に興味をもってその講座を選択している子たちなので,私の話の内容は生徒たちの心にしっかりと届いたようです。幾つか質問も寄せられていたので,私なりの答えを書いてメールで返信しました。一つ紹介します。
Q:「怒ったら怖いけれど私達の事を考えてくれる」と思われる先生になるには?」
A:徹底的に生徒のために頑張る先生でいるしかないと思います。1回や2回の指導や取 組で分かってもらえるものではありません。“怒ったとき”で判断されるのでもなく, 普段の授業や指導の仕方,生徒との付き合い方など,その人の教師としての生き方全体 から徐々に分かってもらえることです。時間が掛かるけれども,それ以外の特効薬はないと思います。
 時代が変わろうとも変わらないものがあります。教師を目指す若者の気持ちもそうですが,教育の根本である「人との接し方」もその一つです。新しい教師が実力を付けていくには生徒に向き合い,共にもがき,時に苦しみながら経験を積む以外にはないのです。いつまでも生徒と共に生活する教師で居たいと思っていますし,若い人にも是非そうであってほしいと願っています。

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京都市立二条中学校
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