京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/30
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「家族との時間」
 久しぶりに校長室の机に座ってPCに向き合っています。実は、閉鎖期間も何人かで庭木の水やり当番を決めています。特に、本校名物のカナリーヤシには大量の水が必要です。もう50歳以上になっていますので、大きな茶色の葉が目立ち始めてきました。この樹を枯らしては大変です。この思いは教職員に共通で、特に暑い夏の間は当番制で水やりに来ることに決めているのです。
 今朝は激しい雨が降ったのでその必要はなかったのですが、予定していたので来ることにしました。学校はひっそりとしています。でも職員室で仕事をしている先生が一人居てビックリしました(笑)。
 今週に入って学校は閉鎖期間になっています。この間くらい、教職員には家庭でユックリとしてもらいたいです。私も色々と楽しませてもらっています。好きなゴルフに行きもしましたが、大抵は家の仕事です。お精霊(おしょらい)さんを迎えに行き、墓を掃除し仏壇の掃除とお盆の飾りつけをします。毎年のことですが、両親がやっていたことをいつの間にか私と妻がするようになりました。
 今朝は、雨が止んだ後で下の息子と二人で大文字山に登ってきました。大雨が降ったせいで、例年よりは登山者が圧倒的に少なかったです。それでも本校の生徒や保護者の方にも出会いました。大男が二人、猛烈なスピードで登るのを見て驚かれたのではないかと思います(笑)。
 既に就職活動を終えている二男は4月から家を出ることになります。そんなことが心のどこかにあるからか、ゴルフや買い物に一緒に行ったりと、この数日はこの息子と過ごすことが多かったです。妻は私以上に意識しています。昨日は、久しぶりに上の息子と愛犬“檸檬”も一緒に家族4人と一匹で小旅行を楽しみました。「二十歳を超えた息子が両親と一緒にこうした時間を過ごすのって珍しいんやで!」ボソッと長男が言ったその一言が強く印象に残っています。確かにそうかもしれません。自分がその年齢の頃、休日には殆ど家に居なかったことも思い出しました。
 「近い将来、お前ら(息子たち)の嫁さんや子どもたちと一緒にこんな時間を持てることが楽しみやわ!」わざと少しずれた言葉を返しました。
 学校閉鎖期間はもうしばらく続きます。教職員だけでなく、生徒の皆さんにも家族と過ごす時間を大切にしてほしいと願っています。生きていく上で大事にしなければならない基本的な価値観を身につける場面は、やはり家庭だと思うからです。
 「お父さんとお母さんに大事にしてもらったし、きっと僕らも家族を大事にすると思うわ!」二男がボソッと口にした言葉を嬉しく重く受け止めました。
 ただ、妻も私もその言葉にはコメントをせず、受け流した形になってしまいました。正直に言うと、二人ともどう言えばよいのか分からなかったのかもしれません。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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『力を知り、それを引き出す』
 夏休みが半分以上過ぎました。『夏休みになったらあれもやろう。これもしたい!』と思っていたことがあるのに、まだ何一つできていません。
 7月中は部活動の試合の応援に明け暮れ、8月に入ってからは研修会や研究集会へ参加するなど、ここまではあっという間に過ぎていきました。
 私が会長を務める研究会があります。京都市中学校教育研究会人権教育部会(通称:「中人研」)です。昨日、その研究集会がありました。午前の全体会では「方向づけ」(基調提案)と記念講演、午後からは3つの分科会に分かれて京都市内の6中学校が自校の人権教育に関する取組を報告します。準備は6月中旬から始めます。6校の提案校を決定し、その内容を訊いてそれらを3つの分科会に振り分けます。司会者や助言者など、スタッフを整える作業にも労力が要りますし気も遣います。大変なのは「方向づけ」の作成です。作成実行員会を立ち上げ、先ずは内容を決めます。骨子を作成し報告者を決定して、ここからは報告者が中心となって骨子に肉付けをしていきます。文章になったものを実行委員会で推敲していくのです。形に仕上がったのは8月に入っての第4回実行委員会でした。報告者はそこから仕上げにかかり、併せて実行委員会のメンバーがプレゼンテーションを作ります。ようやく完成したのは本番の3日ほど前です。この間、記念講演をお願いした方とその内容を詰めたり、レジュメやプレゼンデータのやり取りを行うなど、結構忙しかったです。でも、何事もそうですが、取組が大変なことほど終了(成功)した時の充実感は大きいものです。昨晩から今日にかけては満足感に浸っています。
 今年度の全体会では沖縄への修学旅行にスポットを当て、沖縄の歴史や文化と差別の問題、そして戦争と平和教育について考えてもらう時間にしました。
 記念講演者の奥田修一郎先生とは長い付き合いになります。初めて出会った時から“凄い人。凄い取組をされる人やなあ”と感じていました。昨日の報告を聞いた人は『いち中学校の先生がここまでやるのか!』と10数年まえに私が感じたのと同じ気持ちになったのではないかと、彼を紹介した者として満足しているところです。
 ところで、私が奥田先生を紹介した際に述べた言葉に共感した人が何人かおられたので、以下にその言葉を書き留めておきます。
「授業の上手い先生は、何をしても上手です。奥田先生もそんな方で、授業、学級経営、合唱コンクールや劇づくりなどの行事への取組、人権学習、それに部活動指導、全てにおいて卓越した能力を持っておられます。これは、当たり前なのかもしれません。素晴らしい先生は、生徒のことをよく知っています。どんなことに興味をもっているのか、今何をしたいと感じ、どの程度のことができるのか、などです。そして、生徒に安心感を与え、やる気にさせ、生徒の力を引き出すのが上手だから、何事も成功させていくのです。」
 どうでしょう、目指す教師像として参考になったでしょうか。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「満足と充実の笑顔」
 前の学校が終わり、舞台が暗転します。本校の部員がそれぞれの楽器をもって入場してきました。緊張しつつも“やる気”を感じさせる表情と動きです。顧問の先生が中央で指示を出しながら見守ります。『ええぞ!表情が柔らかい。』顧問の先生(指揮者)の緊張感が部員(演奏者)に伝わってしまうことが多いので演奏前のリラックスは大事です。
 楽器を並べ終え舞台に照明が入りました。指揮台の横で先生が客席に頭を下げます。拍手が起こります。指揮台に上がると拍手が鳴りやみ、静寂の中でホールが一瞬にして独特の緊張感に包まれます。先生がアイコンタクトで子どもたちに語りかけます。『いつも通りにね。頑張ろうね。リラックスだよ。さあ、行くよ!』子どもたちも無言で答えます。『先生、分かってるって。いつでもどうぞ。』先生と子どもたちとの頷き合いからそんな会話が聞こえてくるようでした。先生(指揮者)と生徒(演奏者)との信頼関係が十分に見られ、この場面だけで満足な気分になりました。
 課題曲が奏でられます。これまで何度も聴いてきた曲です。盛り上がる場面も,次にどの楽器が見せ場をつくるかも知っています。何とも言えない緊張が続きます。どうやら大きな失敗なく終了しました。
 続いて自由曲です。クラリネットのソロから始まります。クラリネットに鉄琴が寄り添います。この場面でソロを担当した人たちはもの凄いプレッシャーと闘ったことでしょう。見事に聴かせてくれました。次々と楽器が重なり合って入ってきます。美しい大きなハーモニーが広がっていきました。この曲にもそれぞれの楽器の見せ場がありました。各パートが確実に責任を果たしていきます。それに伴って演奏者たちが乗ってきたように感じました。身体や頭を揺らしてリズムをとります。そんな生徒が増えていきます。見ているこちらまで身体でリズムをとりました。気づけば、多くの観客が惹きつけられました。上出来です。細かなことを言えば何なりあったでしょうが、全体としてよく響いた美しく素晴らしい演奏でした。
 子どもたちがホールから出てきました。みな晴れ晴れとした表情です。これまでのこの場面では泣いている生徒が少なくなかったです。極度の緊張感からの解放と『やりきった』安堵感・満足感からの涙です。緊張感を大いに楽しみ、それを充実感へと変えられたとき、もう涙は出ないのだということを知りました。素晴らしい笑顔が弾けていました。“いいもの”を見させてもらったと思います。
 遅れて先生も出てきました。満足そうです。子どもたちの笑顔の中に溶け合っています。この瞬間のために何時間の練習を重ねてきたことか。「お疲れさま。いい演奏やった。結果発表が楽しみや!」そう言って握手を交わしました。その微妙に力の抜けた手に、この瞬間を迎えることができた安堵感と充実感とを感じました。

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