京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/02
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「本来の目的に向けて」
 朝晩が涼しく、学校生活にとって最高の季節がやってきました
 さて、9月に入って、特に昼からは校長室にじっとして居られなくなりました。太鼓の音や合唱の歌声が校内各所から聞こえてくるからです。教師になって以来、私はこの時期のこの雰囲気が大好きです。生徒と一緒に劇や合唱、楽器演奏や展示作品を作り上げる営みによって、クラスや学年がグッと高まるからです。生徒は毎日忙しくて大変でしょうが、実は教師の側もけっこう疲れます。これまで経験してきた学校では、この時期に体育大会も行ってきたので更に忙しかったです。
 多くの学校では、クラスや学年の中に、取組に全く参加しようとしない生徒が居たりもします。そんな生徒と教師がぶつかることは勿論ありますし、クラスで生徒同士が揉めることも少なくありません。そんなときや明日のことが気になりだすと、眠れない日が続いたりもします。
 これまで約1か月間、本校生徒の取組を観てきました。サボる人、いい加減な態度で臨んでいる人を一人も観ていません。これは、教師になって以来初めてのことで、私にとっては嬉しいどころか感激的な驚きです。
 特に、コンクール形式でない合唱は、純粋にクラスや学年、全校の結束力を高め、芸術性を追求するという本来の目的のみに向かって取り組まれており、生徒もそれを理解して一生懸命に練習する姿に、純粋に心を動かされてきました。また、和太鼓によるパフォーマンスで音楽発表会に参加する難聴学級の生徒たちの“本気さ”にも心を打たれました。当初は『コンクール形式にすればよいのに!』と思ったりもしましたが、そうしなくても生徒が本来の目的を理解し、それに向かって取り組めることを知った今ではもうそうは思わなくなりました。
 劇づくりや合唱づくりに直接関わってきた頃の、“不安と期待で前夜は寝られない”という経験はもう出来ませんが、それでも校長として「文化祭」の成功を願って、やはり“ワクワク”と“ドキドキ”とは感じています。
 これまで数えきれないくらい練習してきた成果を、本番のたった一回に精一杯発揮してほしいと思います。生徒のその真摯な姿が、私たち観る者の心をまた大きく揺さぶることでしょう。
 「文化祭」が終わると、3年生の生活は、本格的に受験中心になっていきます。だからこそ、全力を注ぎ込み、心地よい疲れを伴った充実感を味わってほしいです。そして、そうして蓄えたエネルギーをもって受験に向かってほしいと願っています。
 劇や合唱、楽器演奏や展示は、それ自体を成功させることも大切ですが、その先に、クラスや学年、学校という集団の力を高めると共に、生徒一人ひとりの力を伸ばすという大切な目的があります。既にそのことを理解して実践している本校生徒を誇りに思いながら本番までの取組を見守りたいと思います。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「ムード」
 一昨日、5組を最後に3年生への特別道徳の授業を終えました。「ブロックの予選大会で、チームの1つが決勝まで進出して、普通なら絶対に勝てない相手だったのに選手と応援が一体になって勝てて優勝して、私も自分のことのように嬉しくて、そんな仲間に出会えたことが嬉しくて…」
 道徳の授業の中で、ある女子が声を詰まらせながら発表したメッセージの一部です。5組には、聞こえにハンデがありながらも一生懸命に学校の部活動や校外でのクラブで頑張っている人たちが居ます。
「自分は聞こえないから、1年生の頃は自分だけが取り残されているように感じた」これは別の女子が語った言葉です。同じようなことを別の生徒も感じていたことも知れました。でも、取り組むうちに仲間の励ましや支えに気づくことができ、最後は頑張ってきてよかった。そうみんなが結んでいます。
 人は自分の気持ちを正直に語るとき、感情が乱れて涙を流すことがあるようです。“ぐっ”とこらえて隠してきたことや心の中にしまい込んできたことを吐き出すことによって、心に決着をつけるというか整理をするというか、どうもそんな感じです。問題行動の指導の際、最終的に正直に心の中を打ち明けた生徒が涙を見せる場面がありますが、これとも共通点があるように思います。
 「校長先生と同じスライドショーを使い、同じ資料、同じ授業展開で僕が道徳の授業をしたら、生徒はああやって泣くもんでしょうか。」
 若い先生に尋ねられました。即答は避けましたが、実はなかなかそう簡単にはいかないものだと考えています。授業づくりで大事なものは幾つもあります。話し方一つにしても、間のとりかたや抑揚の付け方、無駄な言葉を差し挟まないことや生徒の発言の上手い拾い方など、挙げだしたらきりがありません。板書の書き方、資料提示の仕方、ワークシートの作り方、グループワークのさせ方、発言のさせ方など、話し方以外にも身につければ授業改善が図れる技術(テクニック)はたくさんあります。先ほどの先生が「校長先生がされたのと同じように…」といったのは、こうしたテクニックのことで、これは真似が出来ますしドシドシ盗んでほしいものです。
 もう一つ大事なもの、そしてなかなか若い教師には難しいのがムード作りです。「空気感」とでもいえばもっとよく分かるのでしょうか。その先生から発せられる独特の空気で、それはじわじわと生徒に達し、生徒を包み、教師と生徒を繋ぐと同時に教室を満たします。上手くすると生徒は安心感を覚え、心の鎧を脱ぎ「素」の自分を出し始めます。ムード作りを身に着けるには相当な時間がかりますし、多くの様々な経験も必要です。本校には独特の空気感を作り出す教師が何人も居ます。
 ベテラン教師の授業にある独特のムード(“あじ”と言えるのかもしれません)。一度注意して観て、感じて、それについてじっくり考えてみてはどうでしょうか。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「授業を楽しむ」
 今週は心に張りをもって過ごしています。というのも、久しぶりに教室での授業をさせてもらっているからです。或る人に「二条中学校が使っている読み物資料集の中で、先生(私)が授業をするならどれが一番魅力的ですか」と尋ねられました。元々道徳の授業が好きな私は真剣に考えました。そして選んだのが現在3年生に対して行っている授業で使用する教材です。
 何度も読み返していうちに、次々と構想が浮かんできて実際にやってみたくなりました。3−1担任の岡田先生に相談したところ、「是非うちのクラスでやってください。」と言ってもらい5日(火)に実現しました。その後他のクラスでも実践中です。3年のこの時期にしかできない内容で、きっと多くの3年生の心に響く良い教材です。この夏、撮り貯めた写真も大いに役に立ちました。スライドショーを作りながら、『きっと子どもたちの心にも届くだろうな』と勝手に想像して興奮したりもしました。
 時間をかけて準備をしたので、本番は思いのほか順調に進行したと言ってよいと思います。毎日教科の授業や部活動指導、クラス経営で忙しい先生方には難しいのかもしれませんが、授業準備を大いに楽しむこともできました。
 昨日2つめのクラスも終わりました。授業では、色々なことを思い出したのでしょう、ずっと泣いている生徒が居ます。込み上げてくるものがあったのか、発言の途中に泣き出す生徒も居ます。(しかし、これはカッコいいです!)人の話を聴きながらもらい泣きする生徒も居ます。こんな授業が出来ているのは久しぶりです。教科の授業ではおそらくないことですし、これが道徳や人権学習の時間の大きな魅力です。
 手元に子どもたちが書いてくれた感想があります。手前味噌で恐縮ですが、幾つか紹介します。「今日の校長先生の道徳は夏季大会のことをすごく思い出せたしとてもよかったです。後輩に伝えたいこともあったからいい機会になったとも思います。また授業してください。ありがとうございました。」「胸につかえていたものが取れたような気がするので良かったと思います。これから、しんどくても自分の全力を尽くし前向きに過ごしたいです。」「クラスメイトが感動や思いが込み上がってきて泣くというような授業は初めてだったしすごく楽しかった。初めて知る友達の隠されていた思いや気持ちを知ることが出来て嬉しかったしすごく感動しました。また、自分を振り返り、本当の自分に気づくことが出来たし、本当の思いを言えることなんて滅多にないことなので、すごく充実した時間を過ごすことが出来ました。また、このような機会があったらやりたいです。校長先生、ありがとうございました。」
 教師をしていて、“しんどい”と思うことはあります。でも、子ども達からのこうした反応があると『やっててよかった!』と思えます。教師の最高の喜びは、何と言っても子どもと一緒に授業を楽しめることです。みんな、ホントにありがとうね。

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