最新更新日:2024/05/15 | |
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全校道徳 自然を感じる心
初夏の緑は様々な美しさで輝いています。淡い緑から鮮やかな緑、深い緑など、草や葉の生命力に目を奪われる季節です。そんな六月は環境月間です。
環境教育には、大きな役割があります。それは、今、自分たちが暮らしている地球の自然環境はこわされつつあるとはいえ、この状態をできるだけ長く後世に残していこうという意識を高めることです。本校では、「おもしろサイエンス」の中でも植物採集や観察をしています。また、様々な機会をとらえて動植物と接する場面をつくっています。これは子どもたちに、今暮らしている自然環境の素晴らしさを感じ取ってほしいからです。つまり、まず、自分たちが子ども時代に感じた美しい自然環境のよさや楽しさ感じること、そしてその感性が育っていれば、自分が大人になった時にも美しい自然を残す努力を忘れない人になるだろうと思っているからです。 今年の六月の朝会は、鴨川の自然をクイズ形式にしながら、水の大切さ、生き物を育む豊かな自然環境のすばらしさについてお話ししました。 自然環境の減少によって、子どもたちが自然の中で過ごす時間が少なくなっています。そんな今の時代だからこそ、自然と関わる体験の重要性はますます注目されています。「自然体験」には、子どもたちの感受性や想像(創造)力・身体能力、自主性を高めるなど、成長する上で大切な効果が期待されるからです。 レイチェル・カーソンは 「もしも、わたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに生涯消えることのない『センス・オブ・ワンダ=神秘さや不思議さに目をみはる感性』を授けてほしいと頼むでしょう。」 本の中でレイチェルは、こう問いかけています・・・ 「子どもの頃は誰もが豊かに持っている「感じる心」。おとな達は誰もが「子どもたちに豊かに育ってほしい」と言います。でも、大人たちは、子どもたちと感動を分かち合うようにしているでしょうか。人工物に夢中になって、自然から遠ざかったり、自然に触れても知識を身につけることに気をとられたりして「感じる」ことをしなくなっているのではないでしょうか。大切なのは、まず「感じる心」を育み、輝かせること。そのために、美しさ、神秘さにあふれる自然に入ってみよう・」 〜いっしょに子育てPART 10〜 ゲームや携帯、テレビから離れて、私たち大人が、そんな子どもたちの「センス・オブ・ワンダー」を育み、見守るためにできるサポートはどんなことなのでしょうか。 夕方、耳をすますと、草むらに夏の虫の声がする季節となりました。紫陽花の色の変化も六月の楽しみの一つです。夏の土や草の香りが広がると、幼い頃の思い出と重なる方も多いと思います。 小さなダンゴ虫を集めている子どもたちに、飛び跳ねる蛙や青い羽根のトンボに出会わせてあげたいと思うのは私だけでしょうか。 子どもたちのゆったりした豊かな心や感性もそんな様々な景色や生き物たちといっしょに育まれるものだと思います。現代の子どもたちの心にも、そんな風景が描けるように、まずは身近な自然に触れてみるところから、はじめていただきたいです。校長 森 江里子 |
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