京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/01
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「最高齢のライオン」
 昨日くらいから私立高校の合格発表が始まりました。この発表をもって進路を決定する人も出てきます。近年、複数回受験できる高校が増えてきました。本校でも同じ学校を2度受験する生徒は少なくありません。チャレンジの機会が多いのはよいのですが、負担過重にならないよう願います。
 さて、京都市動物園にナイルという年をとったライオンが居る(居た)ことを御存じでしょうか。昨年度、今の2年生が秋の校外学習で美術館と動物園を訪れたとき、あまりに天気が良かったので私も午後から動物園を訪れてみました。そして、その時初めてその存在を知りました。
 我が子が小さかった頃、何度も動物園に連れて行きました。子どもたちは名物のキリンやゴリラ以上に“百獣の王”であるライオンが好きで、その前から動こうとしませんでした。それから20年以上を経て、『あのライオンがまだ生きていた!』というのが第一印象でした。ナイルと名付けられていたということも改めて知りました。
 檻の中のナイルは、記憶の中にあるかつての姿とは全く違っていました。痩せて鬣(たてがみ)も小さくなっていました。手足と頭ばかりが大きく感じられました。ほとんど寝たきりで、時折立って遠くを見つめ、百獣の王らしく雄たけびを上げるのですが、その声にもう迫力はありません。しかし、その姿にはなぜか“魅かれるもの”があり、随分長くその場から離れられなかったのを覚えています。
 そのナイルが先月31日に息をひきとったそうです。京都市動物園ニュースによれば、早朝、独りで静かに逝ったようです。野生のライオンの寿命は大体10年で、動物園などで飼育された場合には20歳くらいまでは生きるそうです。ナイルは、今年の3月に26歳の誕生日を迎える前に息をひきとりましたが、それでも国内最高齢のライオンだったということです。この老ライオンにはファンが多く、毎日のように彼を訪ねる人も少なくなかったようです。現在は、彼の檻の前に献花台が設けられ、連日多くの人が花を手向けているそうです。
 私の教え子にナイルのファンが居ます。二人の子どもを育てる彼女は、しんどくなるとナイルを訪ねてはエネルギーをもらっていたと言います。昨日、その彼女からナイルの死を聞かされました。
 彼女は、自分が撮ったナイルの姿にコメントを添えて「絵本」のようなものを作成してもってきました。暫くの間、ナイルのことを知っている2年生の廊下に置いておきます。 この「絵本」を手にとって、「死」について、そして「生きる」ということについて、友達どうして語り合ってみてほしいと思います。
「絵本」の最後のページには「みんな、ありがとう」というナイルの言葉があり、作者の「ナイル、本当にありがとう」という言葉で結ばれています。
※写真は、京都市動物園のHPからとりました。


『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「自分の身を守る」
 新型コロナウイルスの感染者数が
20.000人、死亡者数が400人を越えました。先週、このエッセイを書いた時に比べて約2.5倍に増加したことになります。先日から、TVで中国武漢市の病院の様子が映し出されています。
「私達は、ここで死を待つだけだ!」と嘆き泣き叫ぶ看護師の姿を見たときには、まるで映画のシーンを観ているようで、何とも言えない気持ちになりました。もはや、中国だけの対応では追いつかないように思えます。とはいえ、目に見えないウイルスという敵の中に他国の医療スタッフが駆けつけるのは難しいようにも思います。『自分に出来ることはないのか』と考えてもみますが、私たちには自分の身を守る(予防)以外にないと思いますし、それに全力を尽くすべきです。
 さて、今日の6時間目に「薬物乱用防止教室」を行いました。時々、有名な芸能人やスポーツ選手が薬物に手を染め逮捕されるという報道を見ます。薬物の使用はTVや映画の中のこと、反社会や裏社会でのできごとだと思っていたのはもう随分と前のことです。本市でも、高校生や中学生がそれを使用していたという事実があります。もはや、薬物は私たちのすぐ近くにまで迫ってきていると認識しなければなりません。
 今日、お話ししてくださったのはかつて薬物依存症になり、心身共にボロボロになった経験をもつ方々です。リハビリのための施設やそこに勤める人との出会いによって、依存症から立ち直られました。一人では難しかったであろうことも"仲間"と一緒に進められたそうです。目の前の"しんどい状況"(これは、何も特別なことではないといった印象を受けました)から逃れたい一心で始めた薬物ですが、いつの間にか依存症になり、それがなければ生きていけない状態に陥られます。立ち直るには、相当な決意と労力と時間とを費やされたことでしょう。友達や社会的な立場や信用など、失ったものがたくさんあったとも思います。
 今回、生徒指導部長からこの提案を聴いた時、『中学生にとって生々しすぎるのではないか』と思いました。しかし、思い切ってやってよかったです。やっぱり本物には力があります。あの方々が薬物に手を出すきっかけとなった家族や友人との関係が、今の本校生徒の中にないとは言えません。内容が、話し手の体験談で極めて具体的だっただけに、子どもたちにはとても考えやすかっただろうとも思います。
 冒頭に新型コロナウイルスのことを書きました。それとは違い、薬物の場合はいくら近くまで忍び寄ってこようとも、自分の意志で避けることができます。今日聴いたお話は、あの方たちにとって、多分誇れる内容ではないでしょう。それでも話してくださった"その思い"をしっかりと受け止めなければなりません。将来、万が一、薬物の魔の手が迫ってきたとしても、私たちはキッパリと拒める力を身につけましょう。それが、今日の講師の方々への恩返しにもなると思います

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「一日一日を大切に」
 中国の武漢市で発生したとされる「新型コロナウイルス」が猛威を振るっています。現在、感染は世界各地に広がり、感染者数も7700人を超え、死者数は170人に上ったと伝えられました。また、最新ニュースによると、日本国内でも武漢からの観光客を乗せたバスの日本人運転手と中国人ガイドが感染したということです。
 武漢は、中華人民共和国中部の湖北省の東部にあり、北京や上海に並ぶ大都市です。長江とその最大の支流である漢江との合流点にあり、古くから交通の要衝として栄え、現在は中国有数の工業都市であり文教都市でもあります。人口は1000万人を超え、日本でいえば東京都と変わらないほどです。当然、世界各国の大企業の支社が進出しており、日本人も600人以上が暮らしているということです。その大都市を政府の一声で完全に封鎖するのですから、中華人民共和国という国は良くも悪しくも驚くべきことができる国です。
 さて、前置きが長くなりました。これまでは「新型コロナウイルスの感染患者が急増中」というニュースを見ても、どこか「外国でのできごと」という気持ちでいましたが、瞬く間に「身近なこと」として受け止めなくてはならない状況になりました。特に、来月に入試本番を迎える中学3年生は、もう“我がこと”として受け止め、感染しないよう予防に努める必要があります。予防方法はインフルエンザと同じでよいということなので、うがい・手洗いを励行し、防寒対策を怠らずしっかりと栄養をとって十分に睡眠をとるという生活をするよう心掛けましょう。
 3年生は、先週に中学校最後の定期テストを終えました。ここからは彼らの前に次々と大きな壁が現れることになります。2月10日からは私学入試、17日には公立高校前期選抜、25日の公立前期の合格発表があった時点で、私立高校合格者を含めて約半数の人が進路を決定します。そして、残りの人たちは、10日後の3月6日に行われる公立中期選抜に向けて更に受験勉強を続けることになります。そして、中期選抜が終わると、今年の場合は一週間後が卒業式です。本当にもの凄いスピードで時間が過ぎていくことでしょう。おそらく「病気になど罹っている暇もないくらい」忙しいと思います。3年の生徒の皆さんは心して取り組んでください。
 一方、実はこの時期は、教師にとっても忙しく緊張感はありますが“遣り甲斐”のある時期です。この忙しさや緊張感が中学校の教師にとって“たまらん感覚”なのです。生徒の「合格」の報告を共に喜び、「不合格」の報に共に次の対策を練ります。そして卒業式では、中学校の教師として最高の喜びを味わうことになります。
 いよいよ2月になります。生徒・教職員が手を取り合って、健康で意欲に満ちて次々と壁を乗り越えていく様子を保護者の皆様と共に見守りたいと思います。
 2月になると、卒業式まで、登校日だけだと残りたった28日になります。

『授業の様子』1年

 1年から授業の様子を紹介していきましょう。

 1・3組は体育、今日は雨でグランドが使えないため、男子は体育館でサッカーをしていました。
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『“てっぺん”獲りにいこうや』〜Catch the top !〜

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「面接練習 実は…」
来月の私立高校入試と公立高校前期入試を見据えて面接練習を行っています。まずは学級で、その後は学年で練習をしてきた生徒が最終的に校長と教頭の面接練習を受けます。私は学年のほぼ半分の生徒の最終面接練習を受け持つことになります。実は、部活動推薦で受験する生徒や他府県の高校を受験する生徒に対しては既にもっと前から実施してきました。
 やはり、校長の面接というと生徒も緊張して臨んでくれているようです。もちろん、そうでなければやっている意味がありません。
 志望動機など、事前に答を用意できるものを序盤に尋ねますが、この頃が最も緊張しているように感じます。何度も練習しているはずなのに、言葉に詰まったり同じことを繰り返したりする生徒は少なくありません。緊張した場面では、覚えたことを思い出そうとする方が難しいのかもしれないと考えたりもします。中盤では、「二条中学校や自分の学級をどう思っているか」や「中学校時代に最も頑張ってきたこと」などを尋ね、その生徒の学校や学級への帰属意識や学校生活に対する積極性を知る材料にしています。そして、最後は彼らの「生き方」に関する質問をしています。これに関しては、答を用意しておくことが出来ないような内容を考えています。そして、ここがその生徒を深く知るうえで特に重要だと考えているところです。「家族を大切にしている」「友達が一番大事」「挨拶が大事だと思って小さい頃からやってきた」「人との関係を大事にしてきた」「努力することが私のモットーだ」「決して諦めない気持ちをもって生活している」さまざまな「生き方」「生きざま」が語られます。普段、あまり会話をしない生徒からの思いがけない言葉に胸が熱くなることもしばしばです。中学生も「より良い生き方」を求めて生活しているということを改めて認識する瞬間です。
 さらに、高校入学後の新生活について、決意を確かめることもあります。「寮生活をすると聞いていますが、親元を離れて一人でやっていく自信はありますか。」「本校には京都府以外からも上手な生徒が入学してきます。レギュラーになれないかもしれませんが、頑張れますか。」「勉強と部活動との両立は、本校の場合、特にしんどいと思います。本当にできますか。」「定時制に通うとなると、昼間はどうするのですか。」「高校は欠席日数が一定数を超えると進級できません。休まず登校できますか。」
 校長である私が、彼らの生活の深いところまで入り込んで話をする場面は普段の学校生活においてはほとんどありません。でも、独特の緊張感と特別に設定された環境というこの面接練習の場面ならばそれが出来ると考えています。
 面接練習とは言いながら、私はこの場を3年生に対して私だからこそ出来る重みのある指導の場面だと捉えてやっています。そして今のところ、生徒にとっても意味をもっているようです。私に課せられた遣り甲斐のある取組をこの後も頑張ります。

『昼休み グランド』その2

 昨日の2年生の写真に影響を受けたのか、今日は3年生女子がジャンプに挑戦です。

 やっぱり上手です。既にバッチリとコツを掴んでいます。
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「成人の日を思う」
 昨日は15日。私たちの世代では成人の日といえば1月15日でした。元々は1月15日といえば小正月(こしょうがつ)。我が国ではこの日に「元服の儀」が行われていたので「成人の日」になったということです。「元服の儀」とは、奈良時代以降に行われてきた「成人になるための儀式」のことです。武士の男子の場合、髪をそって大人の髪型に替えたりしました。2000年からハッピー・マンデーが導入されて、1月の第2月曜が「成人の日」になりました。今年は13日でした。もう20年にもなるんですね。
 1948年に公布・施行された休日法によれば、成人の日とは「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」ための日だそうです。各自治体でそのための催しが行われており、この日の夜のTVニュースではトップで扱われます。最近は幾分かマシになってきましたが、式典会場の内外で暴れる新成人の姿が放映されることも珍しくはありません。また、何時の頃からか(多分10年ほど前からだと思うのですが)、この日の夜に中学校時代の初めての同窓会を行うことが流行し始めました。高校のそれでもよかったのでしょうが、“卒業して5年”という年月が「初めての同窓会」を企画するのにはちょうど良かったのだろうと思います。
 今年も5年前の卒業生たちから招待を受けました。校長として5回目の卒業生たちです。前日の夜から家を出る直前まで卒業アルバムを眺めていましたが、150人近く居た生徒の顔と名前とを一致させることが出来ないまま出かけました。会場に入ると、「おっ、校長先生や!」誰かの声に若者たちの視線が一気に私に注がれるのを感じます。照れくさいやら嬉しいやら、居心地がよいのやら悪いのやら…妙な感覚です。すぐに何人かが近づいてきて嬉しさ一杯の気分にさせてくれます。特に、女子と話し始める瞬間は照れくさいです。みんな、大人の女性へと美しく成長しているからです。でも、話し始めるとすぐに彼女らが中学生だった頃の関係に戻れるから不思議です。
 ほとんどが大学生ですが、中には仕事をしている子も居れば母親になって赤ちゃんを連れてきた子も居ました。『へぇー、この子が…』そんな子が起業して社長として頑張っているケースもありました。
 冒頭のスピーチで「20年後にもう一度同窓会を企画してほしい。そして、その席にまたこの教師たちを呼んでほしい。40歳というと、みんなの人生が大体見えてきているから…。私は80歳近くになっているが元気なら出席する。」と言いました。
 いつまでも「校長先生」と呼ばれることが嬉しいです。目の前の子どもたちからもそう呼ばれ続けられるよう精進します。花山中学校平成26年度卒業生のみんな、ステキな3時間を本当にありがとう。教師をしていて良かったと思える時間でした。
 おーい、みんな、この先もしっかり生きていくんやで!

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「小・中学校の繋がり」
 3学期が始まって約1週間が経ちました。冬休みでなまった頭と体を学校生活に慣れさせるのには丁度よい4日間だったと思います。12日の冬休みの間、大きな事故やけが、大病の知らせを受けることはありませんでした。まずはそのことを嬉しく思います。子どもたちの表情には休み前と何ら変わらない美しさを感じます。一人ひとりのこの笑顔を持続させることが私たち教職員の務めであると改めて強く感じているところです。
 さて、昨日は午後からオープン・スクールがありました。小学6年生を招いて、中学校の授業体験や部活動の見学をしてもらいます。去年までは部活動の体験もさせていましたが、日程の関係で今年は見学だけになりました。
 小学生を迎えるにあたって、生徒会の役員たちは気合を入れて準備をしてきました。よい印象を持ってもらうことで、中学校生活への夢を膨らませてほしいと願うからです。案外、自分たちもそんな風に入学してきたのでしょうね。
 この取組は20年ほど前から、小学生を安心させようと始められました。当時はまだ多くの中学校で生徒が落ち着かない状態にありました。あまり使いたくない言葉ですが、"荒れ"の状態が残っていた学校も少なくなかったのです。『中学校は怖いところ』というイメージが小学生だけでなく保護者や地域の中にもあったと思います。『勉強を頑張って私立中学校へ進学したい』と思っていた小学生が居たりもしました。中学校側として改善しなければならない部分は多くありました。生徒指導の在り方を見つめ直し、授業改善を図り、生徒会活動や部活動の活性化を図ってきました。「生徒に寄り添う」「生徒の内面に入り込む」「背景まで含めて生徒を深く理解する」そんな生徒指導が進められました。小学校の授業を見習ってグループ活動や発表の場面を増やし、講義形式の授業からの脱却を図ってきました。今、当たり前に多くの中学校で取り組まれている活動は、この頃から一気に進められました。「中1ギャップ」という不名誉な言葉もありました。中学生になった途端、学校生活に不適応を起こす子どもが少なからず居たからです。そこで、小中連携教育、小中一貫教育、義務教育学校の考え方が一気に広がりもしました。小学校への出前授業や小学生の中学校体験学習はこうして始まったと記憶しています。
 振り返ってみると、約20年の間に中学校教育は大きく変化したものだと思います。現在では、中学校教育の大きな特徴である部活動と教科担任制が小学校教育に導入されてもいます。それぞれの"よさ"を残しながらも共有できる部分は大胆に共有して、今後も一層進めていくべきだと思います。子どもたちの為に、もはや小学校だ中学校だと区分している場合ではないのかもしれません。「教育」、或いは「義務教育」という括りで取り組むべきだと改めて感じているところです。

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「2020のはじまり」
 長く教師をしてきましたが、2学期が12月25日まであったのは初めてです。そして、冬休みがやってきました。若い頃は、終業式の夜に信州のゲレンデを目指して仲間と一緒に夜行バスに乗ったものです。結婚をして子どもをもってからは、冬休みといえば、掃除三昧の毎日を送るようになりました。仏壇に墓、庭に自分の部屋に自動車、風呂場や台所や洗面所など、毎日計画的に行いますが、今ではこれが案外休日を満喫している気分になって『良いものだ』と感じるようになっています。
 蝋梅の木を切るのも毎年恒例です。今年は天候の加減で31日に行いました。かつては母が相棒でした。私が切った枝を下で母が集め、大・中・小と振り分けていきます。そして、近所の人や友達に分け与えていました。それを今は妻がやっています。蝋梅の枝をもらいにやってくる人の顔ぶれもすっかり変わりました。また、10年程前までは、通りがかりの人が「いい匂いですね。」とか「まあ、ステキ。これなんて言うお花ですか。」などと言って通って行かれるたびに「よかったら持って帰ってください!」と母が差し上げていました。今ではそんなこともなくなって少々寂しい思いもしています。乳母車がないと歩けなくなった母は、それでも今も気になるらしく、私と妻の作業を長い時間観に来ていました。当日が寒い日でなくてよかったです。
 さて、2020年がスタートしました。2020といえば東京オリンピックです。7年前、開催地が東京に決まったとき、当時勤務した花山中学校で今と同様に発行していたエッセイに次のように綴っています。
 2020年といえば今から7年後である。間違いなく選手の世代交代が起こる。今の中学生が20〜22歳になることを思えば、競技によっては主力選手になるかもしれない。我々の仲間の指導者の中には早くもプレッシャーを感じている人もいることだろう。私事で言えば、退職の年に当たる。その時一体どうしているだろう。どんな立場でどこで仕事しているだろうか。想像するのは難しいが、それまで意外に“あっ”という間なのかもしれない。
 その学校で更に1年間校長を務め、その後転勤して2つ目の学校が本校です。東京五輪観戦を楽しみにしていた父は亡くなりました。周りは随分変化しましたが、生徒に対して実践したいことは変わっていません。先のエッセイは次の様に結んでいます。
 知識にかわって、学力の中身が思考力・判断力・表現力になって久しい。本校でも、特に表現力に重点をおいて取り組んできたが、…(中略)…。あと7年間。教師で居られる限り、表現力豊かな生徒を育てていきたい。
 省略した部分には、五輪招致のプレゼンを行った日本人たちの表現力の豊かさについて書いています。自分の考え方がぶれていないことが確認できてよかったです。
 今年も、目の前の生徒の成長を願って取り組みます。どうぞ宜しくお願いします。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「自覚して自信へ」
 先週の「公開授業・研究発表会」から1週間がたちました。「えっ、まだ1週間?」『もう、ずっと前のことのように思う』正直な気持ちです。思えば、先月末から全人同教三重大会での発表、上京区140周年事業での発表、そして冒頭の発表と、広く校外に発信する発表の場面が多く、生徒や教職員、そして、保護者の方には忙しい思いをさせてきました。そうそう、PTAではフェスティバルでのコーラスの発表もありました。そして、そのどれもで好結果を得、生徒や教職員、PTAが大きく豊かに成長する姿を見られたと喜んでいます。
 「オープニングのビデオが面白くてよかったです。私は劇で今まで以上に上手に演じることができました。研究報告会は、アンケートの結果をもとにして先生が分かりやすく説明されていたと思いました。エンディングの手話コーラスは、練習の時よりもいいものになりました。みんなが一つになって大きな声で歌えたと思います。意見交流では、違う学年の人の意見を聴けたので良かったです。」
「違う学年の発表を聞いて、1年2年前の自分たちの学年のことを思い出した。当時に比べて、一人ひとりがしっかりと意見を持てて、それを他の人に伝える力もついていると思う。これも教職員の方々のおかげだなと思う。少しずつだが、時間をかけて、自分たちは成長しているんだなと実感することができた。良い時間だったと思う。」
 3年2組の学級通信から拾いました。
 本校の研究報告会の最大の特徴は、その場に生徒が居ることです。研究主任は生徒に向けて話をします。課題と研究内容、その成果を生徒と教職員とで共有するためです。併せて、それを保護者の方にも知ってもらいます。これが本校の研究報告で、自信をもって行っています。当日のアンケートからその部分の感想を拾いました。
 「衝撃の一言でした。研究発表はこれまで何回も見てきましたが、生徒の前で研究報告をすることはなかったのでびっくりしました。先生の方から、生徒に“どうなってほしいか”を伝えていて、生徒と一緒に学校を創っていこうとする姿勢が見られました。」
 「生徒の前で研究発表をするところをはじめてみました。先生方が思いをひとつにして、こういう方向でみんなの力を伸ばそうとしていることが、生徒・保護者に大変良く伝わってきました。とてもよい取組だと思いました。先生の考え方が生徒によく分かるというところが新鮮でした。とても風通しがよい学校ですね。」
 生徒や保護者の皆様は二条中学校のやり方しか知りません。しかし、これが実はとても珍しい方法で、高く評価されていることも知って欲しいと思います。
 生徒が私たち教職員と共に当たり前に行ってきた実践は、とても貴重で素晴らしいことだと自覚させ、自信を持たせたいのです。「自分の力を正しく知って、出来ることには自信をもつ」これは勉強でもスポーツでも大変重要だからです。

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