京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/07/23
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「ムードが大事な要素」
 道徳教育に魅かれて久しいです。人権教育、とりわけ同和教育に力を入れてきて、『それをやっていれば道徳教育の必要はない』と考えていた時期もあった私が、変われば変わるものだと思います。
 教師が最も力を入れるべきは教科の授業づくりだということは分かっていますが、教科の時間よりも、道徳の教材研究に力を入れ時間を使うようにもなりました。実は、私の周りにはそんな教師が何人もいます。「“道徳の先生”というのがあったら成りたい。」ある若い教師から聞いたことがあります。“英語の先生”と同じように“道徳の先生”があればやってみたいということでしょうか。専門性が問われる教科の教師と異なり、すべての教師がその個性と能力を最大限に発揮して指導に当たるのが道徳の良い所とされていますが、この考え方に私も賛成です。
 さて昨日、本校の若手教師が北・上京支部の道徳の研究授業を行いました。彼女に決まったのが6月。それから4カ月にわたって指導案を練り、繰り返し作り直して本番に臨みました。自校の教員を褒めて恐縮ですが、大変良い授業だったと思います。よい授業だったと評価する理由を2つあげます。1つめが指導方法と発問の工夫です。これは授業者が計画を立てる際の肝になる部分です。どのように展開するのか、生徒にどんな活動をさせるのかです。発問については特に吟味が必要です。ショウモナイ発問をすると、生徒は一気に学習意欲をなくしてしまうものです。2つめは生徒がみな非常に深く考えたところです。1つめが授業者のよかった点で2つめは学習者のよかった部分です。いつも言っていることですが、よい授業は、一生懸命に伝えようとする授業者と一生懸命に学ぼうとする学習者の間に生まれます。将に昨日の授業がそうでした。生徒たちは、次々とよく考えられた深い意見を述べました。誰かが深いよい意見を述べると、『ようし、僕も私も…』と更に気の利いた考えを発表しました。最高のムードに包まれたよい展開となりました。失敗した道徳の授業ではこの反対が起こります。生徒が考えることから逃げ、「分からん…」「別に…」などの無意味な言葉を言いだします。こうなると、授業がドンドンつまらなくなっていってしまいます。
 道徳に限らず、授業にはムードが大切です。明るい、軽い、面白い、楽しい、のりのよい、愉快な、テンポのよい…、そんなムードでしょうか。そしてムードづくりで工夫すべき点には2つあると考えています。1つめが授業の導入部分です。昨日は授業者自身の写真が使われました。もう1つがキーパーソンの存在です。集団の中に温かな信頼関係で結ばれた生徒が何人かいれば、その子たちが作り出してくれます。
 授業のやり易い学級とそうでない学級がありますが、その違いの重要な要素は学級のムードにあります。『あの学級はやり易いけど、この学級は…』と言っている先生、生徒や学級担任に頼らず、自分でムードをつくる工夫と努力を怠ってはいませんか。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「正のサイクル」
 初めて文化祭に参加したけど、とても楽しかったです。合唱では、最高のものができました。3年生になったときには、今の3年生を越えられるように今よりももっと頑張りたいと思います!
 …2年生は明るく元気な感じで、一人ひとりが自分の役をきちんとしてて「カッコいいな」と思いました。3年生は、戦争のことを劇にしていて、みんなとても演技がうまくて感動して泣いてしまいました。私も、先輩みたいに堂々とできる人になって来年やりたいです。                       (1−3学級通信より)
 …今回の文化祭はうまくいったと思います。でも、先生はまだ3年生に勝っていないと言ったので、次の文化祭では3年生をぬかしたいと思いました。…
 …2日目はとてもよい合唱が出来たと思うので、3年になっても今年の3年を越えられるように練習して今年みたいに学年が一つになれるようにしたい。…
 …自分が心に残っているのはやっぱり3年生で、劇でも感情の入れ方が違っていて、私は改めて戦争はすべきことではないと思いました。   (2−3学級通信より)
 …3年生の劇は、みんなで協力して素晴らしいものになりました。泣いている人とかたくさんいて嬉しかったし、戦争についてたくさんの人に知ってもらえたのは良いことだと思いました。2日目はどの学年どのクラスもすごかったです。3年1・2組のクラス合唱は鳥肌がすごく立ってとても感動しました。自分のクラスも練習よりも良いものになって嬉しかったです。…                (3−3学級通信より)
 各クラスの学級通信に生徒の感想文が掲載されています。そのすべてが「よかった」「楽しかった」「感動した」など、肯定的な内容です。その中でも、上に掲載した通り、上級生や他のクラスの発表を素直に称賛したものが多かったです。上級生が下級生のモデルになっている今の状態は、学校としてとても嬉しいことです。「あんな3年生になりたい」「あの3年生を乗り越えたい」3年生の真の価値はそう言われることにあります。
 30年ほど前、多くの中学校でその反対の現象がありました。「あんな風にはなりたくない」「あんな3年生にはなるな!」下級生や教師からそう言われる3年生たちが少なからず居ました。そんな彼らが良くなるとは思えません。必然的に下級生に負のプレッシャーをかけてきます。また、下級生の中にもそういう悪いモデルに影響されていく生徒が出てきます。「負のサイクル」です。それを断ち切るために、教師が体を張ることもしました。あの苦い経験を今の若い教職員にさせたくはありません。
 今の二条中学校では、生徒の間が「正のサイクル」で動いています。生徒と教職員との間も、そして保護者と教職員との間にも正のサイクルがあります。このサイクルをいつまでも大切にしなければなりません。一旦、サイクルが上手く回らなくなり出すと、アッと言う間に状況は大きく変化してしまうものです。

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