2012年,たつ年のスタートです。開校3年目に向かう新しい年となります。本年もどうぞよろしくお願いします。
■新年の全校朝会で「あいさつ」と「正月行事」について子どもたちに話したことです。
あけましておめでとうございます。という挨拶の言葉の後に何と付け加えますか。新しい年がはじまったことを喜び合う「おめでとうございます。」という言葉にプラスし,「これまで通り,仲良くしていきましょう」「わたしはあなたを大切にしますよ」という自分の気持ちを伝える言葉として「今年もよろしくお願いします。」と付け加えているのですね。このようなあたたかい言葉や気持ちを届ける挨拶は,“下京渉成スマイルプラン”の取組でいつでもどこでもだれにでもできるようになってきましたね。今年は366回の朝を迎えます。その中でも1月は1年の始まりの月です。今年は去年の自分にどんなプラスをして成長していきたいですか。それぞれの教室で話し合ってください。
■さて,日本のお正月には全国各地で,たくさんの伝統行事が行われています。去年にお話しした1月7日の「七草がゆ」もそうですね。それでは明日の1月11日はどのような伝統行事がある日でしょうか。
「鏡開き」と言って鏡餅を割り,ぜんざいに入れたりかき餅にしたりしておいしくいただく行事があります。お正月はその1年の幸せを願うために「年神様」をお迎えする行事であり,そのお供え物が鏡餅です。1月7日の松の内が明けた11日に鏡餅を開くことで年神様をお送りし,お正月に一区切りつけることと,さらに,願いを込めた鏡餅を食べることで,家族が病気や事故にあわないように願ってきました。
■最近は鏡餅の形をした容器の中に「袋入りのお餅」が入っているものが増えましたから,鏡餅を木槌でたたき割ることはほとんど見かけなくなくなりました。欠き割ったお餅をぜんざいに入れたり,かき餅(欠き割る言葉がお餅の名前になりました)にしたりして,おいしくいただく行事として今も大切にされています。
■また,1月15日は「小正月」と言って,「小豆がゆ」をいただいたり,柳の木に紅白のお餅をつけた「餅花」を飾ったりする行事があります。また,地方によって「とんど焼き」とよばれる正月の飾りや供え物を燃やす行事もあります。
昔のこよみ(カレンダー)では1月15日を正月としていました。現在の暦になってからは,元日を「大正月(おおしょうがつ)」,1月15日を「小正月(こしょうがつ)」と呼ぶようになりました。おかゆに小豆を入れるのは,小豆のように赤い色の食べものは悪いものをやっつける力があると考えられているためです。今もお祝いごとの時に小豆を使った赤飯を食べる習慣があるのもその理由からです。
このような風習が奈良時代や平安時代からの人々が代々と伝え,今に続いています。新年にあたり,このような日本にある伝統を知って意味のある生活をおくってほしいと思います。
■今年は去年の自分にどんなプラスをして成長していきたいですか。今年の目標や将来の夢を話し合って気持ちを豊かにもってスタートしましょう。
平成24年1月朝会より 下京渉成小学校長 大林照明