京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/08
本日:count up40
昨日:118
総数:1220015
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
Canvas 描くのは私達

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

画像1
「いま改めて」
 約2か月に一度散髪に行きます。私の通う床屋は,30年以上前の教え子のお父様が営んでおられます。「先生,一回うちの店に来てよ!」そう言われて初めて行きました。仕事が丁寧で,細部にまでこだわってされます。そこが気に入って,私の頭は以来ずっとその店でしてもらっています。
 私を店に誘ってくれた「お姉ちゃん」は,私の担当していた学年の2つ下の学年に在籍していました。運動能力が高く,何でも器用にこなす生徒で,あらゆる場面でそれはそれは活発な子でした。今は40歳を超えて,彼女の娘がこの4月に中学生になるそうです。彼女の妹は,テニス部に入っていたのでより深く関わりました。私が最も部活動に力を入れていた時期の生徒で,その学年の部員は6人と少なかったけれども,その6人で春・夏と連続で団体戦ベスト8に入賞した自慢のメンバーの一人でもあります。研究発表の日には,これらのテニス部の生徒を玄関の辺りに居らせ,来校される皆様に元気よく可愛らしい挨拶をさせていたことは楽しく懐かしい思い出です。
 私の二人の息子も高校生になるまでその店でお世話になりました。床屋の椅子のひじ掛けの部分に更に小さないすの両側を渡し,その上にチョコンと乗って頭を刈ってもらっている姿を懐かしく思い出します。その子たちは,よく部活動にも連れていきました。部員が女の子たちなので,二人の面倒もよく見てくれました。私の指導中は,息子たちの遊び相手も順番に決めてやってくれていました。
 妹の方は現在,お父さんの仕事を手伝ってこの店で理容師として働いています。シャンプーと顔剃りとブリーチを入れる作業をこの子にしてもらっているのですが,初めての日,彼女が「先生の顔を剃るのは,メッチャ緊張します。」と言って,共に笑い合ったことも今思い出しました。
 先日の日曜日,家族で出かけた帰りに床屋に送ってもらいました。上の息子と妻も一緒です。二人はご主人と下の娘と久しぶりの再会です。特に息子は私よりも身長が高いので,二人ともビックリされていました。娘の方が「あの頃の先生に会ったような気分です。」と言った言葉が今も心に残っています。
 散髪を終えて帰る際,その日は店の外まで2人が出て来られました。
「先生,少し早いですが,長い間のお勤め,ご苦労様でした。」2人が深々と頭を下げてそう言われました。私が今年定年を迎えることをご存じです。次に店に来るのは4月になるだろうということを予想しての行動だとも思います。一気に胸が熱くなりました。人から自分の状況を認識させられることってあるんだと思いました。定年を迎えているということはもちろん承知していますが,その実感はまだありませんでした。こうして認識し,徐々に受け入れていくんだろうと思います。
 あとひと月,私にできることを見据え,二条中のために精一杯努めます。生徒,教職員のみんな,保護者,地域の皆様,改めて宜しくお願いします。

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
京都市立二条中学校
〒602-8155
京都市上京区竹屋町通千本東入主税町911
TEL:075-821-1196
FAX:075-821-1197
E-mail: nijo-c@edu.city.kyoto.jp