最新更新日:2024/09/25 | |
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜
「徳と体」
夏季大会での各部の試合日程を手帳に書き込みながら既にワクワクしています。今回、みんなはどんな戦い方をするのでしょう。たとえどこかで負けようが、悔いの残らない試合をしてほしいと思います。 「負けて、悔いの残らない試合なんてあるの?」そんな声が聞こえてきそうです。あります。私は自分の試合で2回、指導者として1回経験しています。後の方は夏休み前の全校集会で紹介するつもりなので楽しみにしていてください。 中学生にとって部活動は大変重要であると考えています。実は、学校の先生が休日返上で熱心に指導するというやり方は外国ではほとんどありません。外国では、学校の先生は学習を中心に生徒を育て、スポーツ等で心身を鍛えるのは地域のクラブチームが担う場合がほとんどです。これは、日本の学校が発足当時から地域の子どもの発育発達について、全面的に信頼され任されてきた結果です。子どもの栄養状態を向上させるために給食が導入され、家族旅行などほとんど行けなかった時代に修学旅行が計画されたのもこの流れの中にあります。日本では、生徒のことをその背景まで十分に理解している教師が部活動の指導をすることに意味があると考えられてきました。今、部活動の指導が勤務時間としてカウントされるので、教師の超過勤務時間が膨大になって社会問題になりつつあります。しかし、私はこれまでの日本の考え方に賛成です。(もちろん、教師が健康を損なうことのないよう十分な配慮をする必要はあります) 部活動の目的は、「人間性を磨く」ことであって勝つことではありません。 この目的に向かうために「優勝する」とか「ベスト8に入ろう!」という目標を掲げるのです。というのも、こういう具体的な目標がなければ人間性を磨くことが難しいからです。“礼儀”や“態度”、“言葉づかい”が大事。コートやグランド、道具を大切にせよ。しんどいことから逃げるな。努力を怠るな。常に全力でプレーせよ。声出せ、元気出せ、勇気もて。簡単に諦めるな。健康に留意せよ。仲間のことを思え。感謝の気持ちを忘れるな。「こうしたことができないと、試合で勝つことはできないぞ!」これまで何度も顧問の先生から聞かされてきていると思います。試合に勝つという目標のために実践するこうした行動が「人間性を磨く」という目的へと通じるのです。 本校の生徒は総じて勉強がよくできますが、部活動もよく頑張ります。これは本当に素晴らしいことです。勉強で頭を鍛え、部活動(行事や道徳学習なども)を通じて心と体を鍛えています。文武両道、まさに「知・徳・体」の陶冶、学校のあるべき姿を体現している学校だといっても過言ではないと自負しています。 明日からの3連休、3年生にとっては最後の試合になるかもしれません。これまでやってきたことを信じて思いっきり戦ってください。その過程でまた一つ成長できるはずです。保護者や地域の皆様と共にその姿をしっかり見届けたいと思います。 |
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