最新更新日:2024/05/30 | |
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大切なのは…
「大切なのは、足跡でなく足そのものなんだよ。」
私の好きな詩人、銀色夏生の言葉です。 女子バスケットボール部の近畿大会で、西ノ京の3年生を含む運動部の“夏”が終わりました。ここまでの2年半を振り返ってどうですか? 結果に関して言えば、最後まで勝ち続けられるのは、優勝する者だけです。それ以外の人たちは、どこかで必ず“負け”を味わうことになります。勝つことを目指して、日々取り組んできた君たちにとっては、望まない結果ですね。…とすれば、負けてしまった君たちがやってきたことは、意味がなかったのか? それは、違うと思います。 暑い日も寒い日も、遊びたい気持ちも怠けたい気持ちも抑えて、取り組んできた。勉強との両立に悩んだ日もあったでしょう。壁に当たってめげそうになったこともあったに違いありません。時には、チームがギクシャクしたり、ケガで落ち込んだり…。でも、前向きに取り組んできた。 実は、そのこと自体に大きな意味があるのです。 このあと、高校に進学して同じ競技を続ける人、別の競技を始める人、運動部には関わらない人、それはさまざまです。でも、どうするにしても、生きていくうえで、ふんばらなければならない場面、乗り越えないといけないものに、必ず出くわします。そんな時、ふと顔を出すのが、懸命に取り組んだ経験。「あの時、しんどかったけど、逃げずに取り組んだなあ…。」「たゆまぬ努力を続けることで、壁を乗り越えることができたなあ…。」そんな記憶が、大きな自信となって 君を支えてくれるのです。 最近、「無理しなくていいよ。」「努力する必要はないよ。」というような、“「頑張れ!」と言ってはいけない”ような風潮が、世の中に流れています。けれども、私は違うと思います。努力しなければ、頑張らなければ、本当に望むものは手にできない。我慢しなければ、そして時には何かを犠牲にしなければ、より高いものは得られない。そう信じています。 2年半、本当にお疲れ様でした。ここまで君たちを前に進めてきた“足そのもの”に誇りを持ってください。 |
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