学校日記

Global CitizenshipⅡ~「社会と私」第1回:自分らしい動きを動名詞で考える~

公開日
2026/04/24
更新日
2026/04/24

学校の様子

 こんにちは、GC教育部です♪


 紫野高校2年生の総合的な探究の時間「Global CitizenshipⅡ」の様子をお伝えします!GCⅡでは、1年生のときに学校・地域・世界へと広げてきた学びを、今度はもう一度自分自身に引き寄せながら、「自分は何に心を動かされるのか」「これから社会とどのように関わっていきたいのか」を考えていきます。今回から始まった最初の単元は、「社会と私」です。


 第1回の授業では、将来のことを「どの進路を選ぶか」「どの職業に就くか」だけで考えるのではなく、「自分はどんなことに惹かれるのか」「どんなときに自分らしくいられるのか」という視点から見つめ直しました。将来を“選ぶもの”としてだけでなく、“自分らしさを表していくもの”として考えてみよう、というのが今回の大きなテーマです。


 この授業で特に大切にしたのは、自分を「名詞」ではなく「動き」で捉えることです。ふだん私たちは、将来を考えるときに「教師」「医者」「研究者」などの職業名で考えがちです。しかし今回は、そうした肩書きではなく、「教えること」「支えること」「伝えること」「問いをつくること」「人と人をつなげること」といった“動名詞”に注目しました。どんな名前の仕事に就くかよりも、自分がどんな動きの中にいるときに自然と力が湧くのか、どのような関わり方に心が動くのかを見つめることが、自分らしい探究の出発点になるからです。


 生徒たちは、たくさんの動名詞の中から、「なぜか気になる」「自分らしいかもしれない」と感じるものを直感的に選び、その中から特に大切だと思うものを絞っていきました。まだはっきり言葉にできなくても、「これをしているときの自分はしっくりくる気がする」「なんとなく手放したくない」という感覚そのものが、大事な手がかりになります。


 実際に授業の中では、

「職業で考えると難しいけれど、“支える”とか“伝える”で考えると、自分に近い感じがした」

「何になりたいかはまだ分からないけど、どういうことをしていたいかは少し見えてきた」

「“人と人をつなげること”が、自分っぽいと思った」

といった声が聞かれました。進路をすぐに決めるのではなく、自分の内側にある関心を丁寧に見つめる時間になっていたことが伝わってきます。


 さらに、生徒たちは自分が選んだ動名詞を、ブロックを使って作品として表現しました。言葉だけで考えるのではなく、形にしてみることで、「自分にとってその動きとはどんな場面なのか」「どんな感じがするときに、その動きが表れているのか」を、より具体的に考えることができます。同じ「支えること」でも、安心できる場面を思い浮かべる人もいれば、誰かの背中を押すような場面を思い浮かべる人もいます。作品を通して語ることで、一人ひとりにとっての意味の違いが少しずつ見えてきました。


 また、授業では、自分が選んだ動名詞の「反対の言葉」についても考えました。自分が大切にしたいものだけでなく、その反対側にあるものにも目を向けることで、自分の価値観がよりはっきりしてくるからです。たとえば、「つなげること」を大切にしたい人にとっては、「分断されること」や「孤立すること」が強く心に引っかかるかもしれません。「支えること」を大切にしたい人にとっては、「見放されること」や「頼れないこと」が、自分にとって避けたい状態として見えてくるかもしれません。こうした対比を通して、生徒たちは「自分は何を大切にしたいのか」だけでなく、「自分は何を苦しいと感じるのか」「何を見過ごせないのか」にも目を向けていきました。


 授業の後半では、それらの作品の中から中核になる部分を取り出し、ワークシートの上に配置していく活動を行いました。ここでは、「何が自分に近いのか」「何は少し遠いのか」「どの言葉とどの言葉が近くにあるとしっくりくるのか」といった、配置や距離感そのものに意味をもたせながら、自分らしい動きの全体像を見つめていきました。これは、自分の関心を単独の言葉として捉えるのではなく、関係やバランスの中で考える大切な時間になりました。


 この活動の中では、

「近くに置いたものを見たら、自分が大事にしていることがはっきりした」

「反対の言葉を並べたことで、自分が嫌だと思うことが逆に見えてきた」

「友だちに説明してみて、初めて自分の考えが少し分かった気がした」

といった声も見られました。自分の中では何となく感じていたことが、配置して比べてみることで少しずつ輪郭をもちはじめていたようです。


 2年生の学びのスタートとなる「社会と私」。これから生徒たちが、自分の中にある関心の種を少しずつ育てながら、自分なりの問いや一歩を見つけていくことがとても楽しみです。