学校日記

京都ユネスコスクール高校研修交流会

公開日
2025/11/17
更新日
2025/11/17

学校の様子

 11月15日(土)、京都外国語大学にて「京都ユネスコスクール高校研修交流会」が開催され、京都府内のユネスコスクールに加盟する高校の生徒・教員が一堂に会しました。紫野高校からは生徒会執行部・運営委員の4名が参加し、他校の仲間たちと交流しながら、ユネスコの理念に基づく学びを深める貴重な機会となりました。

 紫野高校は、持続可能な社会の担い手を育てることを目的とした国際ネットワーク「ユネスコスクール」に加盟しており、国際理解教育、人権教育、ESD(持続可能な開発のための教育)などを学校全体で推進しています。

 ユネスコスクールは世界180か国以上に広がり、平和・相互理解・持続可能性という価値を、学校が日々の授業や活動のなかで具現化していくことを目指しています。今回の研修交流会も、その理念を実際の学びとして体験する場として企画されたものです。

 第一部では、世界遺産アカデミー主任研究員の宮澤光さんによる「世界遺産とは〜保護活動の取組み〜」と題した講演が行われました。世界遺産が誕生した歴史的背景から、真正性・保存管理・バッファーゾーンやトランジションゾーンといった制度の仕組みまで、専門的な内容をわかりやすくお話しいただきました。

 さらに、世界遺産を守るうえで国際社会が重視する「5つのC」のひとつである「共同体(地元の人々の協力)」の重要性や、観光と保護のバランスの課題など、普段の授業では触れられない深い視点に、生徒たちは身を乗り出して耳を傾けていました。

 第二部では「世界遺産保護〜私たちにできること〜」をテーマに、他校の生徒や京都外国語大学の留学生と混ざったグループでワークショップを行いました。

 各グループの机には「ヘリテージ・クライシスカード」が置かれ、下鴨神社、延暦寺、平等院が直面している景観の変化や観光圧などの危機が提示されています。そして、「景観や精神性をどのように守るか」「地域の人とどのように協力し、認知や理解を高めていくか」といった問いに基づき、意見を出し合いました。

 初めて会うメンバー同士での議論にも関わらず、活発な対話が生まれ、文化財の保護に対する多様な視点やアイディアが共有されました。発表では、紫野生のグループからも、若者ならではの柔軟な発想や地域と協働する具体的な提案がいくつも出ていました。

 ユネスコスクールの理念でもある「自分ごととして世界の課題を考える」という姿勢を、実際の世界遺産をテーマに体験できた今回の研修は、生徒たちにとって大きな学びになったと思います。世界遺産は「遠い存在」ではなく、私たちの暮らしの中にある文化そのもの。今回の交流会をきっかけに、紫野高校の生徒たちが「地域の文化を守る主体者」としての視点をさらに磨いてくれることを期待しています。

 今後も紫野高校は、ユネスコスクールとして多様な学びを広げ、これからの社会を担う「一歩踏み出すGlobal Citizen」の育成に取り組んでまいります。