学校日記

始業式 校長メッセージ

公開日
2022/04/08
更新日
2022/04/08

校長室ウェブログ


前期始業式 校長メッセージ

 本日午前中、銅駝美術工芸高校として最後の入学式を行い、91名の新入生を迎えました。また新しく着任された教職員6名を加えたこのメンバーで第43回目の始業式を迎えられることを嬉しく思います。3月1日に卒業生を送り出し、少し寂しくなっていた校内は、本日から新入生を迎え、また活気が戻ってきました。4月は新しい出会いが多くある時です。また自分の立ち位置も変わる時です。その変化を、身体いっぱいで感じ取り、ワクワクしながら新しい未来に向けてスタートを切って欲しいと思います。

 年度当初に当たって、皆さんにメッセージを送りたいと思います。

 本校で学ぶ皆さんに、2つお願いがあります。
 1つ目は「あくなき好奇心」を持ち続けて欲しいと思っています。学びたいと思う動機は「知りたい」から出てきます。いくら授業などで知識を得たとしても、それは単なる「知っている」だけであり、自分の血や肉にはなり得ません。知りたいから調べるし、調べるとまたわからないところが出てきて、また調べる。好奇心があれば学び続けることができますよね。そのような行為が、クリエイティブな仕事をする皆さんには必要不可欠なものです。私自身も作家活動を通して、この「好奇心」の大きさが、その人の将来を左右することを目の当たりにしてきました。作品のテーマを考える時、エスキースや表現するための準備をする時、実際に表現している時、様々な場面に影響を与えるのです。その積み重ねがいつの間にか大きな違いとなって表れる。そんな現実を見てきました。「あくなき好奇心」は、さまざまなものに興味を持ち、新しい発見や、今までにないものを創造するための源泉です。これから毎日1つだけでも良いので、何かに目を止め「これってなんだろう」と思って、探究してみてください。

 2つ目は「やり抜く力」を持って欲しいということです。言うまでもなく皆さんは、この力をもうすでに持っています。そして“もっとできるのではないか”と感じています。これまでの作品作りにおいて、本当にやり抜いてきましたか。少し考えてみてください。「これくらいやったらいいや」などと妥協しませんでしたか。やり抜くとは、自分の持てる力を100%出し切ることだと思います。全ての行動で力を出し切ることはできないかもしれませんが、常日頃から出し切る行動をしていれば、ここぞと言うときも出し切ることができます。とことん本気になって行動している姿は、とってもかっこいいものです。みんながそんな雰囲気になれば最高だと先生は考えています。先日、本校を訪ねてくれた広告会社で働いている卒業生からこんな話を聞きました。「私たちの学年は、一人ひとりがやりたいことがあって、バラバラだったけど、がむしゃらに自分のしたいことをやっていたので、自分も何かやらねばと突き動かされた。それが今の自分を作っている。」と。答えが見えない中で結果を恐れず、何かを真剣にやり抜くことはとても勇気のいることかもしれませんが、そんな環境があるのもこの美工の伝統ではないでしょうか。もっともっとみんなで学校を創造の場にして行って欲しいものです。

 最後に、昨年度末の終業式に、ウクライナ情勢の話をしました。生徒部の森本先生からも何かアクションを起こしてみてはと言う話もありました。その後すぐに新2年生の有志6名が企画書を提出してきて、先週土日の2日間、三条河原町で募金活動を行いました。これはあくまでも私たちが知っている活動のひとつです。皆さんの中には、違う形でアクションを起こしてくれている人が多くいるのではないかと思っています。本当に頼もしく、嬉しい気持ちでいっぱいです。午前中の入学式の式辞の中で、「美術」や「アート」は人の人生や生活を豊かにするものだと言う話をしました。まさに、美術を学ぶ皆さんが心優しく他者に対して思いやりを持っていることに、誇りを持ちます。ありがとう。

 これからも一人ひとりが自分に何ができるのかを考え続けてください。社会で起こっていることに関心を寄せ、自分ごととして捉えて行動してください。このことを皆さんにお願いして、始業式のメッセージとさせていただきます。

 令和4年(2022年)4月8日
                        校長 名和野新吾