【校長室より】令和8年度・高等学校入学式の式辞を紹介します。
- 公開日
- 2026/04/09
- 更新日
- 2026/04/09
学校の様子
新たに西京高等学校・附属中学校の校長に就任しました森口安紀校長より、エンタープライジング科24期生(1年生)となる新入生へ贈る式辞を紹介します。
なお、本日(4月9日(木))は、午前10時より附属中学校の入学式を行います。
令和8年度 入学式式辞
柔らかな日差しに包まれ、春の訪れを感じる季節となりました。
本日、京都市教育委員会 学校指導課参与 竹田 昌弘様、同じく学校指導課指導主事 竹下 玄太様、西京同窓会 会長 二之湯 智様、副会長 熊澤 保夫様、一般社団法人京一商西京倶楽部副理事長 片山 千惠子様、PTA会長 勝丸 幸子様をはじめPTA役員の皆様、そして保護者の皆様の御臨席を賜り、令和8年度京都市立西京高等学校入学式を挙行できますことに心から感謝の言葉を申し上げます。
さて、280名の新入生の皆さん、本日御列席の保護者の皆様、御入学おめでとうございます。教職員を代表し、心よりお祝い申し上げます。
本校は、明治19年に日本で第三番目の商業学校として誕生し、後に「京一商」の愛称のもと、文武両道を極める名門校として名をはせ、戦後は一貫して「西京」の校名のもと、普通科・商業科を設置し、様々な分野において活躍する多くの人材を送り出してきました。
平成15年には、伝統のさらなる充実と発展をめざし、「進取・敢為・独創」の校是のもと、未来社会を創造する人材を育成するという教育理念を掲げ、エンタープライジング科を開設しました。
変化の激しい現代社会において、自ら進んで事を為す「進取」の気性、敢えて困難に立ち向かう「敢為」の気概、 そして、自分独自のものを創造し、新しい価値を生み出す「独創心」、こうした姿勢を総称して、本校では「エンプラ魂」と呼び、常識にとらわれず、挑戦し続ける学びを、教育の根幹として大切にしてきました。
本校は、社会課題に対する幅広い関心と深い教養に加え、コミュニケーション能力、問題解決力等の素養を身に付け、将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成に積極的に取り組む高等学校です。また、本校では、「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」に関わる研究を行う京都大学と連携し、ビッグデータやAIを活用した学びの在り方について、実践的な研究を重ねてきました。こうした取組を基盤として、本校は文部科学省より「DXハイスクール」の指定を受け、ICTを単なる便利な道具として使うのではなく、「何が課題なのか」「どのように考え、行動するのか」を自ら問い続ける力を育む学びを進めています。その学びを支える最も大切な存在が、皆さんの周りにいる仲間です。考え方や得意分野の異なる仲間との出会いは、新たな気づきを生み、皆さんの視野を広げてくれます。
昨年度の東京大学大学院の入学式において、藤井輝夫総長は、「『自己』とは、他者との交流や対話のなかから創発される現象であり、プロセスである」とお話になられました。自己とは、初めから完成されたものではなく、人との関わりや対話を通して、変化しながら形づけられていくということ、この考え方は、これから高校生活を始める皆さんにとっても、大切なことだと思います。自分自身を形づけるものは、自分の内側にあるものだけではありません。友人との語り合い、意見の違いに戸惑う経験、新しい考え方に触れて、これまでの価値観を見直す経験の中で、皆さんの「学ぶ姿勢」や「自分自身」が形づけられていくのです。
西京高校の学校生活は、そのようなさまざまな出会いの連続です。人との出会い、書物との出会い、これまで触れたことのなかった分野や学問との出会い、皆さんの考え方や学びの方向を豊かに広げ、「自己」を確立していくことにつながる経験が数多くあります。これから始まる三年間、自分自身の可能性と向き合い、何に関心をもち、何を大切にして生きていこうとするのかを考えてほしいと思います。
藤井総長の言葉にあるように、自己の形成は、他者との関係や対話の積み重ねによって生まれます。どうか皆さんには、西京での学びや仲間との出会いを通して、考え、語り合い、挑戦しながら、自らの内に秘めた可能性を見つめていってほしいと思います。可能性は、最初から目に見える形で存在するわけではありません。学びの過程や人との関わり合いの中で、自分が気づかぬうちに育ち、やがて姿を現していきます。本校での学校生活を通して、その可能性に出会い、それを自分自身の力として開花させ、グローバル・リーダーとして社会で活躍貢献できる人になってほしいと、心から願っています。
結びになりますが、保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。教職員一同力を合わせ、生徒一人ひとりの成長を支えてまいりたいと考えております。今後とも、本校教育への御理解と御支援を賜りますようお願い申し上げて、入学式の式辞といたします。
令和8年4月8日 京都市立西京高等学校 校長 森口 安紀