京都大学放射線生物研究センター特別講義・1年生EEP特別講演会を行いました!
- 公開日
- 2015/01/26
- 更新日
- 2015/01/26
学校の様子
1月24日(土),土曜活用講座後の11時50分から,7階大講義室にて,1年生全員を対象に特別講演会を行いました。講師は,京都大学放射線生物研究センター教授の松本智裕先生です。先生の御専門は細胞生物学で,大学院生の時代から,研究の興味は一貫して「染色体分配」とのことです。
松本先生がいらっしゃる「放射線生物研究センター」は,放射線の生物影響に及ぼす基礎的研究,研究交流,そして社会への情報発信を目的とする全国共同利用・研究拠点で,次世代の研究を担う人材育成にも精力的に取り組んでおられます。本校でも,一昨年から,1・2年生の希望者に対する本校生のための特別授業を研究センター(東山近衛を上った医学部構内にあります)で行っていただいており,大学の先生方から親しく講義を聴き,実験をさせていただけるまたとない機会として生徒たちから好評を博しています。今年度は,諸般の都合からセンターではなく校内での講演会という形で実施いたしました。
本日は,「ようこそ染色体美術館へ」と題して,染色体の美しさや不思議な点について,スライドや動画を交えながら御講演くださいました。
導入として,京都大学総長の山際壽一先生の最新の研究成果を紹介しながら,京都大学の「自由の学風」や “真っ白なキャンパスに永遠の名画を描く”研究の楽しさや素晴らしさについてお話し下さいました。
そして,染色体の構造や複製と分配に話題が進み,1年生にとってはやや難しい内容もありましたが,それぞれの染色体は対になっているということを「靴下がそろっている状態」,染色体がばらばらにならないように繋ぎ止めているものを「ピン止め」等,平易でイメージしやすいな表現やイラストを使いながら説明して下さいましたので,生徒たちもしっかりと理解しながら聴くことができていたようです。最新技術による染色体の塗り分けの画像もお示し下さり,ガン細胞は染色体の数が不ぞろいであったり,まだら模様があったりするということの理由やその原因の説明には,生徒も興味深そうに聞き入り,熱心にメモをとっていました。
最後に松本先生は,「研究とは何か」を3つのサイクル「魅せられて→考える(モデルをたてる)→実験する」で示されました。まずは対象に「魅せられ」,次にそれについて「考える(モデルをたてる)」,それらを「実験で確かめる」。この3つのサイクルがとても重要だとおっしゃいます。何かに魅せられて,その何かについて四六時中想いを馳せ,想いをぶつける。これは恋愛も同じことで,すなわち恋愛ができる人は研究もできる,という松本先生のお言葉に,うなずく生徒も見えました。
生物の授業で,染色体や細胞などについての簡単な知識は持っていましたが,それらの知識の基盤がどのように「研究」として生み出されてきているのか,その一端を知る良い機会となりました。文理選択を終え,4月からは2年生となる12期生にとって,改めて「学びとは何か」「大学で何をやりたいか」を自らに問い直す契機となったのではないでしょうか。
(生徒の感想の一部です)
・生物の授業で疑問に思ったことが分かったり,さらに専門的で詳しい
ところまで知ることができたりして,とても楽しかった。
・細胞分裂の動画を見て,わくわくした。一つでも手違いがあれば,
人は生きることができないということで,健康でいられていること
がとても幸運であるということに気づいた。
・以前から,放射線や化学物質がどのようにしてガンを引き起こすのか
疑問に思っていたが,その理由を知ることができ,とても勉強になっ
た。
・研究することの面白さや京都大学の良さがよく分かった。私はまだ
大学で研究したいことが決まっていないので,先生のように一生熱中
できることを探したいと強く思った。
松本先生,お忙しい中御講演を賜り,有り難うございました!