学校日記

ちょっといい話—100・101—

公開日
2012/11/19
更新日
2012/11/19

学校の様子

 今日も寒かったですね。あの暑かった夏はどこへ行ったのか、本当に不思議な気持ちになります。
 さあ、いよいよ明日から第3回定期テストです。今年1年を締めくくる最後のテストです。寒さもどんどん厳しくなってきましたが、体調に気をつけ粘り強く取り組んでください。健闘を祈っています。

 さて、3年前から紹介してきました「ちょっといい話」も、ついに100話を越えました。「心が疲れたときに、少しでも元気になれるお話を…」と思い続けてきました。今後も紹介し続けていきたいと思います。今後はもっともっと「春日丘のちょっといい話」を、お知らせしていけたらと願っています(『涙が出るほどいい話』(河出書房新社・刊)より)。
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              『新聞のお姉さんへ』

 私は高校卒業後、親の反対を押し切り東京の学校に進学した。自分で学費も生活費もなんとかする、と決めてのことだった。大学近くの新聞店でやとってもらい、朝刊・夕刊・集金・勧誘をしながら学校に通っていた。最初の一年は、授業料以外に教科書代や実習費などの出費が続き、生活は苦しかった。

 そして、初めての冬を迎えた。午前二時起床、出勤。印刷されたばかりの温かい新聞に、広告を入れて配る。寒さをしのぐため、軍手をはめて服を着こむ。首にはタオルを巻いていた。マフラーを買うお金があるなら、大学で使用する参考書を買わなければ‥‥いつもそう思っていた。

 やがてクリスマスの日。配達先のポストに、『新聞のお姉さんへ』と書かれた紙とプレゼントが置いてあった。中をあけると赤いマフラーと激励の手紙。胸が熱くなった。
  知らない土地に一人で来て、どんなにつらくても苦しくても絶対に泣かなかった私が、初めて泣いた。



            『バスは待っていますから‥‥』

 あるバス停での事です。乗客は全部乗降し終わったのに、バスはいつまでも動きません。そのうち、バスの中はザワザワしはじめました。運転手さんは‥‥と見ると、じっとバックミラーを見つめています。
 そして、やおら席を立つと、乗降口から降りて、後ろに向かって、大きな声で、こう叫びました。
 
 「バスは待っていますから、走らないでください」

乗客は皆、びっくりして後ろを振り向くと、おなかの大きな女性が、小さな子どもの手を引いて小走りに走っています。
 しばらくして息を切らせてバスに乗り込んだ二人が、

 「運転手さん、ありがとうございました。皆様、ご迷惑かけました‥‥」

と、ていねいに頭を下げました。
 バスの中で拍手がおき、やがてゆっくりとバスは走り出しました。

 (※写真は、明日からのテストに備えて放課後残って学習をしている3年生の様子です。)