学校日記

祇園祭=今は昔の物語=

公開日
2013/07/18
更新日
2013/07/18

校長室から

日本3大祭の一つである祇園祭り。その山鉾巡行が昨日17日に行われました。祇園祭は祇園御霊会として、平安時代に京の町から全国に蔓延したといわれる疫病(感染症)を取り除く神事として始まりました。疫病の様子は鴨長明の方丈記に、野垂れ死にした人の亡骸で鴨川が堰き止められたなどとも書かれているほど。その疫病を取り除くのに山車のてっぺんにある鉾がその役目を担うと言われています。そしてお稚児さん。お稚児さんはその可愛さに人気が集まりますが、祇園祭のお稚児さんは生神としての存在で、厄や災い除けの注連縄を切り落とすことで結界を解き放ち、山鉾を進行させる厄払いの大へん重要な役目を担います。山鉾の装飾については、江戸時代の祇園御霊会では今の優雅さをすでに披露していたようで中国やペルシャ、ベルギーなどからもたらされたタペストリーなどを各山鉾に飾るようになっていたとか。祇園御霊会として始まった祇園祭は疫病対策として重要な役目を担うことから始まりましたが徐々に華やかさを増しながら祭り物として民衆に親しまれるようになったようです。始まった当初の厄や災い除けは、現代で言えば、鳥インフルエンザの流行で死者が出た時の得体のしれない怖さに対する不安に似た感じでしょうか。時が過ぎれば、形の優雅さが全面に出て、今は昔の物語です。最近ではこのような話しを生徒たちにする機会が減ったのではないでしょうか。画像上は長刀鉾、下は函谷鉾と月鉾です。