「技術を徹底して鍛えろ」
- 公開日
- 2011/08/24
- 更新日
- 2011/08/24
校長室から
ゴルフの番組をよく見ます。少し前には全米オープンと全英オープンをテレビでライブ放送をしていました。放送では日本選手の石川 遼選手のプレーが画面に写る機会が多くテレビ解説者もよく石川選手の話題を取り上げていました。石川選手は2年前の全米オープンでは予選落ちをしていましたが、昨年は予選を突破し33位という成績を上げました。そして今年はさらに上位を狙えるということで期待されていました。今回の結果は30位という昨年を超える成績でした。
全米オープンは4日間という長い試合です。その試合中、石川選手は予選を突破できるかどうかのボーダーラインにいました。そのボーダーラインにいた石川選手がミスショットをしたことがありました。そのミスショットについてアナウンサーが石川選手はまだ19歳なのでメンタル面でやむを得ないのではないかとかばいました。そのアナウンサーの言葉に対して解説者の中島常幸プロが次のような主旨のことを言いました。「かつて私がここ一番で勝てなかった時、そこには心の問題があると思っていました。その心の問題をどのように解決したら良いかをバッティングの神様と言われた川上哲治元巨人軍監督に尋ねたところ、それは心の問題じゃなくて技術の問題だ。徹底して技術を鍛えろ、とアドバイスをうけた」。
試合後の石川選手にその中島プロが技術を磨くことを話すと石川選手は「父も同じことを言います。自分の技術は未熟です」という主旨のことを丁寧に答えていました。この全米オープンの後にあった全英オープンにも出場した石川選手は残念ながら予選落ちしました。その後に日本に帰国して出場した国内の試合も予選落ちしてしまいました。テレビでは、技術を磨きなおしていると言われています。
さて、ここ一番で力を発揮しなければならないことって中学生の皆にもあるのではないでしょうか。部活動での試合、定期テスト、これからある入試や社会人になる就職試験。他にも大人になって「ここ一番」という時があるかもしれません。これらを突破するには川上元監督は「技術を徹底して鍛えろ」とアドバイスしています。では、中学生の皆にとっての技術とは何を指すのでしょうか。「技術」の意味を辞書で調べると「物事を取り扱ったり処理したりする際の方法や手段」とあります。この意味の文頭に「社会で」ということばを置いてみると「社会で物事を取り扱ったり処理したりする際の方法や手段」となります。義務教育の出口にさしかかっている中学生の皆はこの方法や手段を身につけるために、授業で多くの知識を獲得しそれらを活用する力を養っているのです。知識はお金のようなものです。お金を貯めることは大事ですが貯めるだけでは意味がありません。お金は使わないと意味がありません。お金を使う事で経済が活性化し豊かな社会が成立します。知識も頭の中にため込むだけでは意味ありません。それを使って物づくりが行われ商品が開発され社会が豊かになっていくのです。
「技術を徹底して鍛えろ」は授業で知識を蓄え、その知識を知恵として広く社会生活に生かししていくことにほかなりません。社会にそれらを日常で実践することで「ここ一番に力を発揮できる」ようになるのだと思います。