学校日記

「300キロカロリーの行方」

公開日
2009/06/01
更新日
2009/06/01

校長室から

 6月になりました。梅雨入りの季節です。長雨で体調を壊したり、夏を控えて食べ物がいたみやすくなります。体調管理にじゅうぶん気を配って下さい
 さて、6月は食育月間でもあります。2、3年前に京都大学であった脳と運動をテーマにした講演の中で食に関わるお話がありました。そのお話の内容を思い起こしながら、皆さんに紹介したいと思います。講演の要旨は、運動することにより脳の働きが活性化するというお話しで、特に30分以上の運動が脳の前頭前野(脳の3分の1ぐらい前方の領域です)を刺激し活性化させるという話しが印象に残っています。
 その話しの中で最近の運動不足が話題にのぼっていました。特に、成人の摂取カロリーと消費カロリーがアンバランスで、1日平均300キロカロリーが消費されず体内に蓄積されているという事が紹介されていました。その300キロカロリーが消費されない状況が1週間続くと考えると、2100キロカロリー(300キロカロリー×7)を余分に摂取している計算になります。これは成人のおよそ1日3食分の摂取カロリーに当たります。つまり1週間で1日余分に食事を摂っていることになります。さらに1年を51週として換算すると1年で2ケ月分足らずの食事を余分に摂っていることになるわけです。これを数年続けると生活習慣病になっていくのは必至であるという感想を持ちました。
 この1日に余分な300キロカロリーの消費にシンポジュームでは1日20,000歩の歩行が推奨されていました(20、30年前の人たちの1日の平均歩数は27000歩であったというデータが紹介されていました)。20,000歩といえばおそらく5km程度の距離でしょうか。時間でいえば早足で1時間かからない距離です。これは前頭前野が刺激され、脳が活性するのにちょうどふさわしい時間であるということでした。
 さて、300キロカロリーと言えばカップラーメン1人前がそれくらいでしょうか。そのカップラーメン相当分のカロリーを摂取せずに消費カロリーとのバランスを保つか、それとも余分に摂ったカロリーを歩行運動等で消費して脳を活性するか、その取捨選択は難しいところです。ただ言えることは、子供であれば脳が発達期にあるのでカロリーバランスに重点を置き、成人であれば脳の老化や、生活習慣病のことを考え合わせて、歩行等の運動による脳の活性化と体調管理に重点を置いた方が現実的のように思いました。ただ気になるのは、中学生がハイカロリーであるポテトチップなどのファストフードを好む傾向にあることです。これらのファストフードの摂りすぎによる健康被害が昨今話題になっています。こういったケースでは脳の活性化にもつながる歩行運動等が得策かもしれません。食育月間である6月に摂取カロリーのことを考えた生活設計の試行はどうでしょうか。