学校日記

7月27日 命と時間

公開日
2020/07/27
更新日
2020/07/27

学校の様子

 懇談2日目です。保護者のみなさま、足下の悪い中、学校に足を運んでいただき、ありがとうございます。明日以降もよろしくお願いします。

 さて、今日は少し長くなりますが、読んで欲しいと思います。

 『路傍の石(ろぼうのいし)』という小説があります。これは、山本有三さんの代表的な小説で、1937年に『朝日新聞』に連載され、映画にもなった作品です。
 
 その作品の一部が、『吾一と京造』という道徳資料として活用されています。
 あらすじはこんな内容です。
 朝学校に行く待ち合わせ時間に秋ちゃんがこない。遅刻してはたいへんだ。吾一は先に走って学校に行くと、友達はみんなついてきて学校に間に合った。しかし、京造だけは秋ちゃんを迎えに行き、一緒に遅れて登校した。先生に怒られる二人。だが、京造は怒られてもいいわけをしなかった・・・。

 吾一の取った行動は、果たしてどうだったのか?
 「吾一の行動はいいわけない!」と批判するのか?
 いや、「吾一は遅刻しなかったのだから」と弁護するのか?
 吾一は一人で先に行ったわけではない。
 みんなは吾一についてきた。
 だが、それでいながら、草の葉のようにゆれる吾一の心・・・。

 なぜ吾一の心は、ゆれていたのだろうか?多くの人は、ルールを守るのが大事だと言われて育っている。しかし、ルールを守っても、仲間のことを大事に出来ないのはどうなのか?ここは気持ちが揺らいで当然かもしれない。

 「本当の友情とは」・・・?
 そんなことを考えさせてくれるのが、『吾一と京造』物語です。


 このことを思い出したのは、先日の朝、M先生からかかってきた電話がきっかけでした。

 もしもし、太秦中学校ですか。おはようございます。○○です。実は今日の朝、通勤途中に、猫が車にひかれているのを見かけました。
 時間が気になったので、通り過ぎてしまったのですが、あの猫はまだ生きていました。やっぱりこのままではいけないと思うんです。勤務時間には少し遅れてしまいますが、戻って猫を見てやりたいんです。今からなら、授業開始の時間には間に合うと思います。

 このような内容でした。
 連絡を終えた先生は、猫がひかれていた場所へ戻りました。
 すると、猫はいませんでした。きっと同じことを思った誰かが、病院に連れて行ってくれたのでしょう。

 これは先日あった出来事です。
 命と時間、どちらも大切です。
 誰もがわかっていることです。
 何事にも替えることができないこの2つの間で、どちらも大切にしようと悩み、そして決断したM先生。先生が太秦中学校の先生であることをうれしく思います。あの猫も、きっと感謝していると思いますよ。
 本当にありがとうございました。