『東山を西に見て』
- 公開日
- 2010/06/30
- 更新日
- 2010/06/30
校長室から
「あいさつから始まる」
「先生、髪の毛、切ったん?」「夏バージョンや。おかしいか?」「ううん、なかなか似合ってるわ。」
「今日は、一人か? お姉ちゃんはどうしたん?」「お姉ちゃん、岬の家に行ったはる。明日帰ってきゃはるねん。」「真っ黒になってるかな。楽しみやな。」
上は、先週髪を切った私に対して本校の子どもたちがかけてくれる声。下は、毎朝本校の前を通っていく小学生との会話です。「おはよう!」「おはようございます!」の他にもこんなあいさつを交わすことができるので、毎朝校門に立つことが楽しみです。
あいさつは、お互いが「私は、あなたのことを認めているよ。」「あなたは、私の人間関係の中にしっかりと入っているよ。」という合図だと思うのです。服装の乱れを指摘したとしても、何らかの言葉が返ってくると“ホッ”としますが、ごく稀にあいさつが返ってこない時には、その子(人)との関係性が不安で寂しい気分になります。
子どもの頃、「人間関係は、あいさつを交わすことから始まる。」と言われましたが、今になって改めてその通りだと思います。花山中の生徒には、「おはよう。」「こんにちは。」と声をかけられたら、その通りに返すだけでなく、是非とも簡単な会話ができるように育ってほしいと思います。
若い人たちの中には、立ち居振る舞いや言葉づかいの気になる人がいます。椅子を勧められるまでは立ったままでいる。座る際は「失礼します」または「ありがとうございます」と言う。相手の目を見て話す。お茶などを出して頂いたら「いただきます」と言ってから飲む。去る時には、「さようなら」と一緒にもう一度「ごちそうさまでした」と言う。こういうことのできていない人は、決して高く評価されません。
私たちはこれを一体いつ学んだのでしょうか。もちろん、小さな頃から家庭でしつけられた経験はありますが、多くは社会人になってから、失敗も重ねながら身につけていったように思います。叱られて嫌な思いをしたこともあったのでしょうが、今となってはそのお陰でできるようになったことが多いです。
しつけは、食事中にするのが最も効果的だと聞いたことがあります。昨今、親の勤務の状況や子どもの塾通いなどの理由で、家族揃って食事をする場面が減ってきているように思います。なるほどそのような家庭で、あいさつをはじめとした会話や作法が上手くできない子どもがいることも理解はできますが、このままでよいとは思いません。
今週木曜日には、本校名物の「収穫祭」が開催されます。全校生徒が縦割り集団を作り、教職員も一緒になって収穫した野菜を調理して食べるという取組です。
楽しく会話する中にも、ここでちょっぴり、あいさつをはじめとするしつけを試みてはどうでしょうか。「躾」とは身を美しくすると書きます。言葉遣いや立ち居振る舞いの正しい人は美しいです。