『東山を西に見て』〜Make legend〜
- 公開日
- 2015/01/31
- 更新日
- 2015/01/31
校長室から
「インプット・アウトプット」
今週に入って3年生の面接練習を行っています。毎年これに書いていますが、私はこの取組が大好きです。僅か10分ですが、これほど改まった状態で子どもと1対1で向き合える機会は他にないからです。10分は案外長く、その子のことを深い所まで知ることが出来ます。
「本校を受験した理由を聞かせてください。」「中学校時代で最も楽しかった行事は何ですか。また、それはなぜですか。」「担任の先生はどんな人ですか。」「得意な教科・不得意な教科を教えてください。」ほぼ全員に対して使うフレーズです。
志望理由を聞くと、その子が将来就きたい職業が語られることが多いものです。中学校時代の行事について話すとき、どのような態度や意気込みで取り組んできたのかが見えます。担任の先生についての話は本人に聞かせてやりたいです。教師冥利に尽きることでしょう。学習については、その子なりに考え、悩み、克服しようとしている思いを聴くことが出来ます。
また、こういう場だからこそ突っ込んで尋ね、確認し、決意させることもあります。
今年で言えば次のような遣り取りがありました。
「本校を卒業後の進路についてはどう考えていますか。」「はい、出来れば大学へ進学したいと思っています。」「それは、素晴らしいことです。是非頑張って実現させてください。」と、ここまでが面接の場面。終わってから、評価を兼ねて再度会話を交わしました。
「大学進学が叶ったら、君の家で初じゃないのか。」「そうや。お父さんもお母さんも大学へ行ってへん。」「卒業した上の子もやん。君次第で、下の子の進路展望が大きく変わるんとちゃうか。」「そうやなあ、ガンバるわ!」
中学時代、欠席が多かった生徒とは次のような遣り取りをしました。
「君は中学時代の欠席の数が多いですね。高校では欠課時数が多いと進級できなくなります。休まずきちんと登校できますか。」「はい、頑張ります。」「よろしい、その気持ちを忘れないようにしてください。」
今年も途中から泣き出す生徒がいました。決して突っ込んだ質問をして困らせたわけではありません。初めての面接に向かう極度の緊張感、回答に窮したときの不安感と自己嫌悪、上手く答えられた時の安堵感、回答を褒められた喜び、そのようなものが入り混じり、一気に感情を乱すからだと分析しています。
校長の仕事の大事なものに、背景まで含めて全校の生徒一人ひとりのことを深く理解することがあると思っています。面接練習を通して情報を得る(インプット)、これまでに入手した情報を使って会話を組み立てる(アウトプット)、これらを上手く行うことで、たった10分であっても生徒と良好な関係を築くことが出来るものなのです。
私たちの生活はこの作業の繰り返しなのではないでしょうか。人間関係づくりの上手な人(教師)は、情報のインプットとそれをアウトプットする能力に長けているものです。