学校日記

『東山を西に見て』〜Make legend〜

公開日
2014/07/04
更新日
2014/07/04

校長室から

「主張すること」
 1日(火)、集団的自衛権の行使容認が閣議決定されました。今後、国会でも審議可決されていくのでしょうか。反対意見や慎重論が少なくないのに“強引なやり方”という印象を受けなくもありません。その日の夜のニュース番組は、どの局もこの件をトップに取り上げていました。ある報道番組の中で、総理大臣官邸前のデモに参加した人たちに対するインタビューの様子が映し出されていました。赤ちゃんを抱いた若い母親が答えていた言葉が今も頭から離れません。
「この子が育った時に『お母さんは何もしてくれなかったの』と言われたら返す言葉がないので、とりあえず、今の私にできることとしてここに来ました。」
 翌日、いつもの通り授業の様子を見て歩いていたところ、3年の社会科の授業でこの件が取り上げられていました。先生が自分の考えを伝えるのではなく、専ら生徒から意見を引き出しています。よい授業だと思いました。まだ理解できないことはいくらもあるでしょうが、中学生なりに意見をもち、それを交換し深めていくことはとても大切な意味のある学習です。10分近くその学習を見守りました。
 午後からは生徒総会がありました。委員会等の運営についての提案があった後、生徒から生徒会や学校に対する要求が出されました。各学級で話し合われ、代表して誰かが要求するのです。答弁も、生徒が自分たちで考えたと後から生徒会担当の先生に聞きました。
 幼稚な内容の要求と答弁もありましたし、どう考えても実現不可能だろうと思える要求もありました。しかし、中学生なりに真剣に考え、議論していたように思います。内容はともかく、こういう体験が大事です。たぶん相当緊張しながら1年生もマイクを握り、自分たちが考えた要求をぶつけていました。当然のことながら、上級生ほど話は上手く話す態度もよいです。その姿から下級生が学ぶものもきっと多いはずです。
「困ったことがあれば、議論し集団の意見として要求していくことで、改善されることがある」と学べたと思います。一昨日の生徒総会では、ことごとく要求が撥ねつけられた格好にはなりましたが、これまで叶えられた例もあります。近いところで言えば、冷水器の修理と増設、白以外の靴下を認めたことです。要求のないところに保障はありません。主張のないところに議論は起こらず、環境が変えられることは決してないのです。
 主張のできない、主張しようとしない、主張しても仕方ないと思っている、そんな若者が増えつつあるように思えてなりません。赤ちゃんを抱いてデモに参加した若い女性の姿に大事なことを思い出させてもらい、生徒総会での子どもたちの姿に、形式(型)を教え習慣として身につけさせることで、望ましい民主主義のあり方を学ばせられると改めて感じました。生徒総会に続いて「学級目標発表会」が行われました。こちらでは、寸劇形式やプレゼン形式で、面白楽しく見事に自分たちの思いを伝えていました。これも立派な主張のあり方です。生徒総会、生き方について学ぶ重要な場となりました。