学校日記

『東山を西に見て』〜Make legend〜

公開日
2014/02/25
更新日
2014/02/25

校長室から

「教師の血」
21日の金曜日に本校第8代校長、辻正先生への「瑞宝双光章」受賞の伝達授与式を行いました。瑞宝章は、国及び地方公共団体の公務、又は、学校における教育、研究に携わる業務に長年にわたって従事して功績を挙げた者を表彰する場合に授与されます。公立中学校の校長の場合、その方が最後に務めた学校の現在の管理職が教育委員会の指示を受けて手配し、勲記と勲章を渡すことになっています。しかし、その伝達の仕方までは決められておらず、極端な場合は、校長が対象となられた元校長の家まで赴いて渡すということもあると聞きます。『どうせやるなら、その方を喜ばせて差し上げたい。』はじめにそう考え、『どうせやるなら、花山中学校の力にしたい。』次にそう考えました。そうして、管理職だけでなく、教職員や保護者・地域の方、更に生徒も含めた形で、お祝いの式典を開催することに決めました。
 さて当日、朝から会場が設営されます。紅白幕が張られ、国旗と市旗が掲げられ、式花や校旗が据えられると、普段会議室であるその部屋は見事な式場となりました。
 列席者が着席しました。辻先生が入場され盛大な拍手で迎えました。正面の国旗と市旗に軽く頭を下げたまま微動だにされませんでした。周りもじっと待ちました。やがてゆっくりと着席をされました。勲記と勲章を伝達授与しました。終始俯き加減で恐縮されておられる様子でした。学校長式辞と来賓祝辞の際には、一切正面から目を反らされず時折その内容に大きく頷いておられました。受賞者謝辞。誠に失礼ですが、覚束ない足どりで演題に立たれました。その瞬間、先生の背筋がピンと伸びたように感じました。本校に着任された時のことを滔々と話されました。その姿は凛として、言葉もお話の内容も大変分かり易かったです。
 それまでも私たち(特に校長と教頭)に対しては、終始丁寧な言葉と態度で接されました。謝辞の中でも、その場の皆さまへの感謝の言葉が恐縮され遠慮気味に繰り返されました。そんな辻先生の違う一面を見た瞬間がありました。先ずは、陵ケ岡学区自治連合会長の田中さんとの出会いの場面です。私に対しては何度か「あなたはどなたでしたかな?」とお尋ねになった先生ですが、「田中君かいな!?」と一目でそれと認識し、満面の笑みとフランクな言葉づかいで再会を喜ばれました。次は、花束贈呈の場面でした。PTA代表は、辻先生が本校校長のときに中学生だった方です。花束を渡しながらそのことを告げられると「そうか、そうか!」と誠に嬉しそうに相好を崩されました。また、生徒の代表には「君は、生徒会長か。頑張れよ!」と力強く声をかけておられました。
 全身に遠慮を纏われた控え目なお姿、演台に立たれた時の凛としたお姿、かつての同僚(後輩)への堂々たるお姿、そして教え子や中学生に対しては優しさと力強さをもって接されるお姿、どれも大いに見習いたいです。それこそ、先生の中に今も流れる「教師の血」を見せて頂いた気がしました。この場に居た者は、本当によい勉強をさせて頂きました。
 辻先生、おめでとうございます。また有難うございました。いつまでもお元気でご活躍ください。