『東山を西に見て』〜Make legend〜
- 公開日
- 2013/12/10
- 更新日
- 2013/12/10
校長室から
「語り合い、繋がり合う」
6日(金)、徳島県から森口健司先生をお迎えして語り合いの人権学習を行いました。「スダチの苗木」に込められた思いを聞かせてもらえる部分が少なく、我々の思惑とは少々異なる方向へ行きましたが、生徒達は本当によく頑張ったと思います。森口先生の熱い語りとDVDの中の生徒達の思いを受けとめ、花山中の生徒の多くが自分のことや家族のこと、友達のことを次々と語りました。
森口先生を知ったのは20年前の「全同教大阪大会」です。参加した分科会で、フロアから熱い意見を語っていたのが彼でした。『こんなに大きな舞台で自分の思いを発表できるなんて、凄い奴がおるな〜』その時はそんな風に思ったものです。翌年の徳島大会。全体会で特別報告をしているのが彼でした。文部省(当時)の道徳読み物資料の作成委員になった彼が、苦労をしながら「スダチの苗木」と「峠」を完成させていく過程を、父親をはじめとした家族の生き様にも触れながら報告していました。『去年の意見発表はこのことだったんや』前年の姿が思い出されると共に、その場で語られる報告に素直に感動しました。当時の校長先生が「スダチとキンカンの苗木を買うて帰ろう!」と言い出され、徳島市内の植木屋を車で走り回ったのも、今ではよい思い出です。
4年後の奈良大会。たまたま行った分科会で、またも意見を述べる森口先生の姿を見かけました。『今を逃してはいけない!』そんな気持ちで名刺をもって話しかけました。当時勤務していた学校も人権教育に力を入れていました。徳島大会の翌年の伊勢大会では私も“全同教デビュー”(分科会での報告)を果たしていました。『この人と近づきたい。生徒や教職員のためになる。』そんな思いでした。取組の内容と目指す方向性を文章にまとめ、実践を収めたビデオと一緒に頂いた住所へと送りました。暫くして、彼から人権学習の公開授業の案内が届き、仲間と共に参観に行きました。ビックリしました。生徒が、自分の立場を明らかにしつつ涙を流しながら思いを語っていました。『こんな授業があるんや!』その後、何人もの仲間に彼の授業を見に行かせました。彼に当時の学校へ来てもらいもしました。行ったり来たりの中で関係が築けていき、やがて“ジョイント人権学習”が実現します。森口学級を招待し、こちらの生徒と共に人権学習をするというものです。当時の生徒も人権学習には自信を持ってはいましたが、森口学級の生徒の力に、ただただ圧倒されました。しかし、それ以後、その学校の人権学習は大きく発展することになります。
あれから約15年。徳島と京都でそれぞれが人権や道徳の学習の研究を深めてきました。子どもが、切ないことや悲しいことも含めて自分の本音を語り、深く豊かな繋がりを結ぶこと、そのことがこういう学習の目的です。そして、その営みをつくるのが教師の役割であって、そういう場こそが学校だという考え方が共有されもしました。
花山中の生徒と教職員は、森口先生に出会って、自分たちの取組の方向性が間違っていなかったことを知り、また一つ成長できたと思います。ありがとう、森口先生。あなたに出会えて本当によかったです。