『東山を西に見て』〜Make legend〜
- 公開日
- 2012/03/01
- 更新日
- 2012/03/01
校長室から
「役割を果たす」
「光陰矢の如し」−光は日、陰は月を表すことから光蔭とは月日のこと。本当に月日のたつのは早いです。ついに3月になりました。一日一日は「長いなあ」と思うこともありますが、一週間とか一カ月という単位で考えると本当にあっという間に過ぎてしまいます。昨年度は受験生の親として、今の3年生の保護者の方と同じような気持ちを味わいました。我が子の学習の状況が気になりながらも、代わってやるわけにもいかずただ見守ります。たまに口にする言葉は「頑張れよ!」です。頑張っているのは分かります。掛けてやりたい言葉もたくさんあります。しかし、じっくりと子どもに向き合う場面が家庭には意外にありません。それで、出る言葉は月並みですが思いのこもった「頑張れよ!」になってしまうわけです。(苦笑)
さて昨日、3年生が「性についての学習」を行いました。助産師さんを講師にお迎えしての「生命の誕生」に関する具体的な話です。教材は大変工夫されていました。小さな穴を開けた紙切れを配り、中央の見えるか見えないかの穴が受精卵の大きさだと実感させました。米粒を配り、それが心臓の鼓動が始まる頃の赤ちゃんの大きさだと伝えました。非常によく分かりました。身近にある物を使って分かり易い教材を作る、こうしたやり方は、教師としても見習わなければなりません。
出産を間近に控えた妊婦さんの手紙が朗読されます。自分や妻が出産した経験のある大人はその時のことを思い出したでしょう。まだその経験のない生徒たちにも、「とても尊いこと」と十分に伝わったのではないかと思います。
出産シーンの映像も映し出されました。不妊治療を行い、念願の赤ちゃんを授かったご夫婦の短編ドキュメンタリーです。無事赤ちゃんが産まれた場面では、涙を浮かべる生徒も少なくありませんでした。また、助産師さんたちの勤務する病院で産まれたばかりの赤ちゃんの写真が次々と映し出されると、見ている生徒の顔が自然とほころびました。
こうした映像の間に、性交渉と避妊についての講義もされました。相手を尊重するということについて、様々な角度から語られ、納得のいく内容でした。義務教育を終えようとするこの時期の子どもたちにとって、とてもよい学習になったはずです。
学習後、講師の方々と束の間話をしました。「自分の子どももこの場に居させたい。」これは、講師の方の一人の口から出ました。私もこれまで何度か(もちろん今も)自分の勤務する学校や学年に自分の子どもを居らせたいと思ったことがあります。しかし、その時の私は、助産師さんに次のように言いました。「子どもの学校の先生がちゃんとやって下さっていますよ。信頼し、任せないと。」あまり考えることなく言ったのですが、後になって結構大事なことだなと思っています。
誰にも、その人に応じた役割があります。助産師、教師、親、地域のおっちゃん・おばちゃん、それぞれとして、その役割を責任をもって果たすことが大事です。そうすれば、すべての子どもは健全に育つはずです。そして、それをみんなが強く信じることもまた大切です。