『東山を西に見て』〜Make legend〜
- 公開日
- 2011/12/21
- 更新日
- 2011/12/21
校長室から
「赤い小さな葉」
昨年の今頃、学校の近くの花屋さんで小さなポインセチアの鉢を買いました。そして、クリスマスが澄むと、役割を終えた(?)その鉢のことはいつの間にか忘れてしまっていました。元々、校長室の窓際には、幾つかの観葉植物が置いてあり、ポインセチアも、それらの中の1鉢と見てしまっていたというのが実際のところです。
「このポインセチア、もう一度葉っぱを赤くするために、毎夕方5時半ごろにカバーをかけてください。カバーは私が用意します。朝は私が外しますから。」
11月の中頃、管理用務員さんがそう仰いました。彼女は、5時半ごろから翌朝の7時半ごろまでの間、暗くすることで葉っぱが赤くなるということをインターネット等で調べてくれたようです。
実は、そう言われるまで、私はその鉢があのポインセチアであることにすら気づいていませんでした。葉っぱは青々と茂り、茎も見違えるように太くなっていたからです。第一、植木鉢の大きさが全然違っていました。彼女は、私の知らない場面で、鉢の植え替えを行い、水をやる作業を毎日続けてくれていたのです。
つい先日のある朝、窓際のポインセチアの鉢を見た私は、思わず声をあげそうになりました。小さくはあるのですが、赤い葉が出てきていたのです。その日以来、朝学校に来てポインセチアを観察することが毎日の楽しみの一つになりました。
現在、7枚の葉が鮮やかな赤になって出てきています。
なぜ、光を遮ることで赤い葉が出てくるのかは分かりません。今後調べていきたいとは思いますが、この「赤い小さな葉」から学んだことは他にあります。
私は、周りのことを、特に学校生活においては、注意深く見ているつもりです。
「〜の掲示物が貼り替えてある。」「〜のボックスの位置が変わった。」「○○が〜に置いてあった。」など、更には教室内の掲示物も、先生が加えておられるコメントにまで、それこそ先生方に驚かれる(嫌がられる)ほど見ているつもりでした。それなのに、身近なところを見られていなかったことに気が付きました。
校長室には、今も定期的に生け花を生け替えに来てくれる生徒がいます。生け花は、その度に色や形を変えるので、その変化に気付きやすいです。そして、そうしてくれる彼女への感謝の言葉もかけやすいです。一方、毎日あまり変化のない観葉植物の世話をして頂いている人がいること、そして、その人に対して十分に感謝の気持ちを伝えきれていなかったことに気付き、今大変深く反省しています。
人は一人では生きられません。自分の人生は、どこかで誰かに支えられています。支えられている部分を認識し、そこに感謝することで自分の生き方がより充実したものになるのです。これまで、何度も生徒に対して言ってきたことなのですが、一年越しの「赤い小さな葉」が、改めてそのことを私に教えてくれました。