学校日記

語源

公開日
2014/01/07
更新日
2014/01/07

校長室から

 朝,車に乗り込むと,−1度と表示が出た。それを見るだけ寒さを感じるが,昨日の朝も高野川が氷っていたよと散歩から帰った妻が言っていた。連日の寒さである。校門前の畑にも霜が降りている。
 今日のような朝,自転車などに乗ると,爪が痛いという感覚になる。「爪痛し(つめいたし)」が「つめたし」となり「冷たい」となった。語源を探れば具体的なことが分かってき,なるほどと感心することが多い。ちょっとそうした目で言葉を見てみるのも楽しい。
 「垂氷」は「タルヒ」と読む。氷が垂れていることから,今でいう「ツララ」である。源氏物語に「末摘花」という,鼻の垂れさがった姫君が登場するが,その象のような鼻に対して,次のような歌がある。
「朝日さす軒の垂氷(たるひ)は解けながらなどかつららのむすぼほるらむ」
意味は,「朝日がさしている軒のつららは溶けているのに,どうしてあなた(末摘花)は黙ったままでわたし(光源氏)に心をうち解けてくれないのですか。」である。
 「軒の垂氷」が「ツララ」が「タルヒ」であることが分かる。
 「霜」は下にあることからという説や「萎む(しぼむ)」という、草木がしぼむことから出たともいわれている。
 語源を遡ると,いろいろな具体が見えてきて,ものの本質がわかる。本質は考えを進める上で大切なことである。そんな目を少しでも持つことで,見えなかったもの,見えてこなかったものまでもが見えて来るように思える。