学校日記

徒然草から

公開日
2010/01/25
更新日
2010/01/25

校長室から

 先週の金曜日は,前校長稲冨先生をお送りいただきありがとうございました。
 『徒然草』の30段に「人の亡きあとばかり悲しきはなし・・・・・・」という段がある。その中で,親戚一同が49日の間,山の寺といったようなところに移って,死後の法事をこなしていくことの気ぜわしさ,さらには,49日になると,皆が帰ることばかりに気がせいて,味気ないといった中で,家族のものは,家に帰って初めて,あらためて悲しいことも多いといっている。まさにその通りである。その前段の29段「静かに思へば・・・・・・」は,過ぎた日々への恋しさは,押さえようもないものだといい,秋の夜に,身辺を整理している中に,故人の歌,絵を見つけたときは,その当時のことが思い出され,また,道具だけがそのままに残っていることが実に悲しいといっている。時々,校長室から稲冨校長の筆跡のものが出てくる。まさにその状況そのものである。
 私ごとですが,先週の18日の深夜,愛犬のサイが亡くなり,翌,19日に稲冨先生が亡くなられた。ダブルパンチを食らった感であった。サイを葬り,稲冨先生のお手伝いをし終わった金曜の午後,修学院で左京のPTA研修があったが,その辺りから,大変辛くなってきた。ほっと一息ついたあたりから,その思いは強くなった。
 稲冨先生の写真は,送る会のときの写真であった。多くの方に支えられた会であったなと思い出される。稲冨先生を介して多くの人たちと知り合えたことが何より嬉しい。そして,それは何よりの宝である。心よりご冥福をお祈り申し上げます。