阿吽
- 公開日
- 2009/12/03
- 更新日
- 2009/12/03
校長室から
師走に入ったので,顔見世のことを書こうと思っていたら,教頭先生が写真を撮って来てくれた。阿吽の呼吸である。
顔見世といえば,まねきである。勘亭流と呼ばれる文字は,江戸時代,江戸の書家,岡崎屋勘六(号 勘亭)という人が考案したもので,特徴として,文字の隙間が詰まっている。それは,客席が詰まるように,つまり,満席であるようにとの願いであり,文字を内へ内へと曲げて書くのも,大入りを願ってのことである。
顔見世興行は,17世紀の中頃から始まった。歌舞伎を行う各座の役者は,旧暦の11月から翌年の10月までの1年契約であったため,旧暦の11月に各座の新しい顔ぶれで,舞台の口上を述べることを「顔見世」といったことによる。いわゆるお披露目でもある。南座の前には北座というものもあり,あちこちに芝居を興行する座があった。
歌舞伎は,傾くという意味のカブクという言葉に由来する。このカブクは,勝手な振る舞いをする,奇抜な身なりをすることで,16世紀のころは,流行の先端を行く人並みはずれた風俗のことをさした。
師走の風物詩と言われる顔見世であるが,いよいよ今年も押し迫った思いにさせるものである。心焦る季節であるが,落ち着いて勉学に励んでほしい。ただ,師走の風物詩ということで,12月1日からと思いきや,初日は11月30日である。