知の源
- 公開日
- 2009/10/30
- 更新日
- 2009/10/30
校長室から
10月も終わりである。あと1か月もすると,まねきが上がる。すると師走である。京都では南座であるが,地方にもいろいろな歌舞伎が行われてきた。
ところで,「千両役者」という言葉がある。歌舞伎から出た言葉であるが,こんな説を読んだことがある。広島の宮島で行われる宮島歌舞伎と四国,香川の琴平,金丸座で行われる金毘羅歌舞伎が関連する言葉である。
「千両役者」を『詳解国語辞典』(旺文社)で引いてみた。「格式・技量・人気が高い一座の中心的な役割」とあった。何故両者が関係あるのかといえば,役者が宮島で人気を得て五百両を手に入れる。そして,その向かいの琴平で,また,五百両を手に入れる。そして,上方へ上がって,やっと千両を手にした役者として認められるということである。ただ,「千両役者」については,いろいろな説があるので,また,調べてもらえればありがたい。
いろは歌留多の「い」は,上方では,「石の上にも三年」であるが,江戸では,「犬も歩けば棒にあたる」となる。これは,五大将軍綱吉が犬公方と呼ばれていたことは,習ったことであろう。犬を保護したことから,綱吉の死後,江戸の町には犬が増えすぎた。そこで,捕り物をする役人たちは,捕り物に使う棒を,犬の足のあいだに投げ入れたのである。棒は必ず右か左かに向き,その棒に足をとられて転ぶというわけである。追っ手を捕まえるのに,人間では練習ができないので,犬を使ったのである。
言葉には,それぞれ語源がある。本来の意味から遠くはなれてしまって,その面影もないようなものもある。しかし,ものの本質は,案外単純な真理かもしれない。
本当の勉強(学問と呼んだほうがいいかもしれないが)は,真理を追究することである。そのためには,本からの情報は多く,貴重である。そして,自分の知らない世界の出会いを教えてくれる。読書のいろいろな価値は,それぞれの人によって違う。しかし,確実に言えることは,今の自分がより大きくなることだけは確かである。
リアルタイムのTVやインターネットも私たちにとっては有益かもしれないが,活字の素晴らしさは,自分の活動,すなわち,自分が主体的に臨まなければどうにもならないということだ。それだけに,今の読書生活は,自分のこれからのライフスタイルというか,自分の在り方を決定するといっても過言ではないだろう。