学校日記

『自己責任について』

公開日
2014/07/25
更新日
2014/07/25

学校の様子

「運命は、私たちを幸福にも不幸にもしない。
 ただその材料と種子とを私たちに提供するだけである。」


 ミシェル・ド・モンテーニュ(フランスの随筆家)の言葉です。学校や大人たちの果たす役割について考えるとき、よく思い出す箴言です。

 われわれ大人たちは、子供たちのためにできるだけ「よい環境」を整えようと考えます。特に世の中がとても豊かになり、少子化が心配される昨今、日本のみならず隣国の「小皇帝」という呼び名からもうかがえるように、「子ども中心の生活や価値観」に偏る傾向があるようです。最近では「シックス・ポケット」などという言葉も耳にします。

 もちろん、子どもたちにとって「よい環境」を確保することは大切です。大人たちが、より恵まれた条件の下で彼らに頑張ってもらいたいと願うのは、心情としてよく理解できます。
 しかし、ここで気をつけなければならないのは、あくまでも挑戦した結果に対する責任の主体者は「子どもたち自身」であるという点です。

 どれだけ「よい条件」でも、それは結果に対する「要因の一つ」でしかなく、100%の成功が約束された「挑戦」など存在しません。つまり、何かにトライしようと考えるならば、「失敗」することを子どもたちが受け入れられることが前提となります。

 したがって、子どもたちが大きく成長するためには、あえて「困難な環境」下においても前に進む経験を積ませる必要があります。
 さらに言えば、彼らが何かに躓いたときに、真っ先にうまくいかなかった原因をさがして不平を口にするのか、それとも次に成功するために必要な課題を自分に課すのか、それによって彼らの行く末が大きく変わってしまいます。

 同じ環境下でもし結果が異なったとき、われわれは時としてその原因を「運が悪かった」として片付けてしまうことがあります。そうした「あきらめのつけ方」が全て悪いとは思いませんが、少なくとも前途洋々な彼ら、若者たちには違った視点も持って欲しいと願います。

 この夏、子どもたちはどう過ごすのでしょうか。
 われわれ大人たちが手を出しすぎてもよくないでしょうし、かといって放任でも困りますよね。やはり、自らの行いに対する「責任の取り方」を学ばせることが大切なのではないでしょうか。本当に、子どもたちを育む営みは簡単ではありません。

 今回は、おそらくこの夏いつもより長い時間をお子たちと過ごされるであろう保護者の皆さまと、ともに考えみたいテーマを取り上げてみました。いかがでしょうか。
 最後に、ミシェル・ド・モンテーニュの箴言をもう一つ。

「いつかできることは、すべて今日でもできる。」