学校日記

卒業式 ー式辞ー

公開日
2026/03/17
更新日
2026/03/19

校長室より

穏やかな春風に花の香りを感じる今日のよき日、保護者の皆様・ご来賓の皆様のご臨席を賜り、令和七年度 第一回 京都市立洛西陵明小中学校 卒業証書授与式が挙行できますことを、心から感謝し、厚く御礼申し上げます。 

 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんは、この洛西陵明小中学校の最初の卒業生として、本日をもって九年間の義務教育を終えることとなります。卒業証書を受け取る皆さんの姿には、一期生としての誇りと、未来への決意が宿り、その凛とした表情からは、確かな成長を感じました。 

振り返れば、皆さんは令和四年度の福西・竹の里小学校の統合を経験し、さらに今年度は西陵中学校から洛西陵明小中学校へと学び舎を移すという、大きな転換の中で学校生活を送ってきました。期待と不安が入り交じる日々の中で苦しい場面もあったと思います。しかし、皆さんは常に学校の先頭に立ち、新しい歴史の第一歩を確かな足取りで刻んでくれました。

総合的な学習の時間、特に校外学習においては、京都・大阪・東京へと計画的に学びの場を広げ、視野の拡大やアウトプットの経験を重ねてきました。外国の方々へのインタビューやオンライン交流、英語検定にも挑戦し、言葉や文化の違いを理解しながら、多様な学びに主体的に臨んできました。こうして獲得した知識と経験を活用し、最終的には、学力としても確かな成果を残しました。

また、「自分たちの学校は自分たちでつくる」という理念のもと、児童生徒会の組織づくりや運営、部活動でのチーム作りや地域との交流にも励んできました。特に、今年度の学校祭では、九学年の代表として企画や運営を担い、全校を見事にまとめ上げました。この挑戦と試行錯誤を重ねた経験は、これからの皆さんの成長を支える大切な財産となることでしょう。皆さんの存在は、学校の誇りであり、地域の誇りです。 

さて、OECD が示す「ラーニング・コンパス 2030」では、これからの未来を切り拓く皆さんの世代には、知識や技能だけでなく、テストでは測れない力――粘り強さ、協働性、自己調整力など、いわゆる「非認知能力」が、不可欠であると位置づけられています。本校の学校教育目標「未来に向かってしなやかに伸び続ける」は、まさに、この力の育成を掲げるものであり、実際にこれらを育むことを大切にしてきました。校外学習での挑戦、児童生徒会での議論、部活動での切磋琢磨、学校祭でのリーダーシップ――これらすべてが、非認知能力を育てる場であり、皆さんは一期生として、その価値を行動で証明してくれました。皆さんが残した軌跡は、今後、洛西陵明小中学校の文化として受け継がれていきます。この場を借りて、大きな功績を残した皆さんに心から賛辞を贈ります。 

新たな道に進む卒業生の皆さんに、 ここで二つの言葉を送りたいと思います。 

 一つ目は「率先垂範」――人に先んじて行動し、模範となることです。面倒なこと、避けたいことほど、自ら手を挙げ、行動する勇気を持ってください。先頭に立つ覚悟は、一期生が身につけた最も大切な資質です。これからも是非忘れずにいてほしいと思います。

二つ目は「大所高所」――広い視野と高い観点で判断することです。人生は選択の連続です。自分の知識・経験だけに安住せず、謙虚に学び、情報を選び、根拠ある決断を重ねてください。

この二つの言葉を胸に、10年後、20年後、皆さんが人生の自己実現を果たしていくことを期待しています。未来は恐れるものではありません。義務教育の中で培った力が、これから皆さんを確かに支えてくれます。どうか、臆することなく、どの社会の誰とでも関わり、そこで活躍できる人材に育っていってください。皆さんなら必ず、新しい環境で輝き、周囲に希望を与える存在になれると信じています。 

さて、ご来賓の皆様、本日は誠にありがとうございます。長い準備期間を経て開校した本校から、今、最初の卒業生を送り出せるのは、これまでの皆様のご支援とご協力の賜物と、心より御礼申し上げます。引き続き、この地域の子どもたち、卒業生たちの成長を見守り、支えていただきますようお願い申し上げます。 

保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。心よりお祝い申しあげます。お子様をいつくしみ、育んだ尊いご労苦に、心から敬意を表します。また、誠にいたらない点もあったと思いますが、これまでの学校教育へのご協力・ご支援に、深く感謝申し上げます。子どもたちは、いよいよ義務教育を終え、それぞれの新たな道に進みます。これまでの「地域の子」から「社会の一員」へ、「大きな子ども」から「小さな大人」へと立場が変わってまいりますが、引き続き、子どもたちを温かいまなざしで支え、励ましていただきますよう、お願い申し上げます。 

結びに、皆さんの見つめるその先の未来が、平和で希望に満ちた素晴らしい社会になることを心より願い、式辞といたします。

令和8年3月13日 京都市立洛西陵明小中学校 校長 向段 新