学校だより「轍」3月号より
- 公開日
- 2021/02/26
- 更新日
- 2021/02/26
校長室より
文部科学省が示す「新学習指導要領」が前期課程は本年度すでに,後期課程は令和3年度から全面実施されます。我々教職員にとって指導要領は教育を進める上での指針・バイブルのようなものなのですが,一般にはなじみが薄いようにも感じますので,今回は指導要領について少し触れさせて頂きます。
指導要領は文部科学省(旧文部省)が,戦後の混乱期を経て,全ての国民が平等な教育を受ける権利を保障するため,教育課程の基準を示したものであり,昭和22年に「試案」として示された事に始まり,その後およそ10年ごとに改訂され,これまでに8回の改訂を経て,現在に至っています。皆さんが教育を受けられた時代を振り返ってみると,なるほどそういうことだったのかと改めて納得することも多々あります。ごく大雑把に各改訂のポイントを見てみましょう。
○1951年(昭和26年)<第1次改訂>自由研究を特別教育活動に。体育を保健体育に。
○1961年(昭和36年)<第2次改訂>「官報告示」として法的拘束力を持たせる。特設「道徳」の新設。職業・家庭科→技術・家庭科に。
○1971年(昭和46年)<第3次改訂>標準時数の設定。特別教育活動+学校行事→特別活動とし,特別活動の一つとしてクラブ活動(全クラ)新設。
○1980年(昭和55年)<第4次改訂>ゆとり教育導入。授業時数の削減。小中高の教育内容の一貫性策定。
○1992年(平成4年)<第5次改訂>小学校低学年の理科・社会を生活科に。道徳教育の徹底。個性尊重の教育。選択教科導入。観点別絶対評価導入。
○2002年(平成14年)<第6次改訂>生きる力の育成。総合的な学習の時間の導入。特色ある学校作り。自ら学び考える力の育成。学校週5日制の導入。
○2011年(平成23年)<第7次改訂>ゆとり教育の見直し。授業時数の増加。総合的な学習の時間・選択科目の削減。言語活動,理数教育,伝統文化に関する教育,道徳教育,体験活動の充実。
○2020年(令和2年)<第8次改訂>社会に開かれた教育課程。主体的・対話的で深い学び。カリキュラムマネジメントの確立。評価をこれまでの4観点から「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力・人間性」の3観点で再整理。道徳の教科化。小学校英語科の新設。
さらに学習指導要領に加え,京都市の教育水準を統一するため京都市教育委員会から毎年「学校指導の重点」が示され,それに基づきながら地域や学校の特性を活かす形で本校の学校教育目標や育てたい資質・能力,目指す子ども像が決められます。
新指導要領が示す「主体的・対話的で深い学び」は,本校が目指す資質能力の一つである「言語能力」に深く関わります。人と関わり,思いを伝えていく上で最も基礎となる言語能力。その育成のためには話し合い活動や人前での発表などが欠かせませんが,今年度はコロナ禍で大きな制約を受けました。本校が目指すもう一つの資質能力である「地域創生力」は,こんな状況下ではありますが,京北ふるさと未来科の学習に地域のたくさんの方々のご協力を頂き,地域の学習や自分の生き方を見つめ直す手助けをして頂きました。本当にありがとうございました。次年度新学習指導要領の全面実施に向けて,さらに本校教育も充実させていきたいと思いますので,今後ともよろしくお願いいたします。