霧
- 公開日
- 2015/10/16
- 更新日
- 2015/10/16
三小の自然
今朝も霧が立ち込めました。今シーズンで最も深い霧となったのではないでしょうか。太陽が顔を出したのですが,霧が深い分,晴れてきません。確かに照っていますが,霧の向こうに輪郭が見えているだけという状態です。霧が晴れるにはもう少し時間がかかりそうです。
さてここから先は,気象に関わる霧のお話です。興味のある方のみ読み進んでください。
秋になると霧がよく出るようになります。一言で霧と我々は呼んでいますが,霧にもいろいろなものがあります。京北でよく見られる霧は,放射霧と呼ばれるもので,谷間(たにあい)や盆地などで普通の霧です。
秋は一日の寒暖差が大きく,晴れていると昼の気温が上がり,空気中の水蒸気量が増します。夜になると,晴れていることで地面の熱がどんどん逃げていき,地面が冷えるためにその付近の空気が冷やされます。空気が冷えるとそこに含まれていた水蒸気が気体でいられなくなり,小さな水の粒へとその姿を変えます。これが放射霧です。日の出前の一番冷えるときが最も盛んに霧が発生します。
霧が発生しやすい条件というと,辺りが湿っている(雨の数日後とか)など水蒸気の量が多い,一日の寒暖差が大きく一晩中に晴れていることで冷え込む,空気中に水滴になりやすい塵が多いなどが挙げられます。雨上がり直後に霧が発生しにくい場合があります。これは,塵が雨粒で落とされ,空気が澄んでしまっているからです。
京北では,田畑が多いことや川が流れていること,山間地であることが霧を発生させやすくしています。逆に,田畑が少なくアスファルトが多いために保水力のない京都盆地では霧が発生しにくいということがお分かりいただけるのではないでしょうか。
ところで,以前にもお話ししたように思いますが,霧と雲は同じものです。浮かんでいる小さな水滴の集まりを雲と呼び,それが地上に降りているものを霧といっているのです。この地上や地上付近に発生する雲を層雲(そううん)と呼んでいます。
どんな時に「霧」と言い,どんな時に「雲」と言うのでしょうか。平地から見て「山の上に雲がかかっている」と私たちは言いますよね。でも,山に登っていて雲の中に入れば,「霧に包まれた」「ガスってきた」と言いますよね。また,山の上から谷間を見て「雲海が広がっている」と言いますが,その中の谷間に住んでいる人は「霧に覆われてる」と言います。この例が「霧」と「雲」の使い方として一番分かりやすいのではないでしょうか。外にいるか中にいるか。