訪問者2 〜○○○キリギリス〜
- 公開日
- 2015/07/29
- 更新日
- 2015/07/29
三小の自然
夕方,校舎を見回っているとき,児童トイレ前で何やらぴょんぴょん跳ね回っているではありませんか。よく見るとキリギリスでした。尻尾のようにも見える長い産卵管があるのでメスとすぐに分かります。彼女からしてみると私は大きな危険生物に見えるのですから,当然身を守るためにガラスに向かって伸びあがって逃げようとするのですが,目に見えない透明な板ですから出られません。駄目と思ったのか,ならば横から逃げようと移動したり,別の場所がないかとぴょんぴょん跳ね回ったりと大慌ての様相を示していました。
う〜ん,かわいそうだねと思い,トイレ用の扉を開けて外に逃がしてやりました。外に出られた安心感から?危害を加えられなさそうと分かったから?逃げ回って疲れたから?いずれにせよ,じっとしばらく休憩していました。
画像をよく見てみると,左後ろ足(後脚)の脛節(人間で言えば膝から足首まで)途中から先がありません。右と比べていただければわかります。どうやら外敵に襲われてとられて無くなったか,逃げるために折りちぎったかでしょう。足が犠牲にはなったものの命は助かったようです。
ここから先は,興味のある方のみお読みください。
私どもの子どものころは,東北から九州まで画像の虫をキリギリスと呼んでいたのですが,最近は「キリギリス」という種名がなくなったのです。この虫はどうやら「ヒガシキリギリス」となりそうです。
キリギリスというかバッタ目(直翅目)の研究が進んできて地域によって固有の群れがあることが分かってきたそうです。今の段階で取りあえず,ヒガシキリギリスとニシキリギリスに大別すべきということになっているようです。でも,それらの特徴はというと,どうも外見上からしっかりと特定するのは難しいのではと疑問を持つところです。概略的には,ヒガシタイプは翅の長さが体長に比して短い,翅の黒斑が多いということになります。これは概略であり,各地で交雑等が行われていると思われますので,神奈川県藤沢市の一部群れに両方の特徴を示しているものがいるそうです。この京都にしても,両方が分布しているそうで,しかもニシキリギリスがヒガシキリギリス分布域内に点在しているとか言われています。じゃあ,ここでも交雑が行われている可能性があるということになり同定がますます難しくなりそうです。今後の研究待ちということになりますね。