学校日記

宅魂(たっこん) …力を合わせてやり抜く,何があっても折れない心…

公開日
2009/07/23
更新日
2009/07/23

校長室から

「校長先生,ヤケオニって何?」低学年の子が私の背中を指差して尋ねてきました。「ヤケオニ…?」その時,私が着ていたTシャツの背中には『宅魂』の二文字がプリントされていました。イミワカリマスカ?
 昨年の4月,当時の6年生が走るんじゃーという陸上チームを結成した時のことです。仲間としての連帯感や絆を深めようという思いから揃いのTシャツを作ることにしました。黒いTシャツの胸と裾にはチームのロゴマークを入れ,背中には何か筆文字をということになり,はてさて何を入れようかと思案の末,『宅魂』という文字を入れたのでした。
 『宅魂』は造語です。辞書にはありません。意味は大宅の魂ということです。「ならば,『大宅魂』でいいのでは…」という声もあったのですが,『○○魂』というのは,すでにたくさんの学校が使っていて,もはやオリジナリティは感じられません。それに,「おおやけだましい」では何か大仰すぎて重苦しさを感じたのかもしれません。『大宅魂』から『大』の字を取り,読み方も「たっこん」にしました。明るく軽く弾んだ響きで,何より言いやすいのが決め手でした。
 「助け合い生き生きと活動する子の育成」というのが20年以上続く本校の学校教育目標です。ここには,「大宅の子どもたちが仲間と助け合って,思いっきり自分らしく生きてほしい。」という願いが込められています。長い人生,時には逆風の中に立たされることもあります。しんどいことに出会っても逃げずに立ち向かってほしいのです。逃げたらいつまでも追われます。そして,みんなと手を携えて粘り強く挑み続けてほしのです。あきらめたらそこで終わります。
1みんなと力を合わせること…,そして,2あきらめずにやり抜くこと…。
『宅魂(大宅の魂)』とは,「力を合わせてやり抜く,何があっても折れない心」のことです。
昨年の運動会,160余名の6年生はその人数を生かして,どこよりもスケールの大きな組体操に挑戦しました。テーマは『絆』。残暑の厳しい9月の練習は暑さとほこりと痛みとの闘いでした。一人ひとりの力量を向上させることはもとより,全員が心を合わせ,息を合わせ,力を合わさなければ組体操は完成しません。何度やってもうまくいかない悔しい日々が続きました。あきらめたくなる日もありました。しかし,不安をいっぱい抱えた中での本番は,揃いの黒いTシャツを着た160余名が何かから解き放たれたように躍動するまさに夢舞台でした。演技後の子どもたちの表情が達成感を伝えてくれます。舞い上がる砂ぼこりの中で見た6年生の背中には『宅魂』の文字が誇らしげに輝いていました。
少し気が早いのですが,今年もこの夏が終われば全学年が運動会の練習に入ります。心ふるえる体験を通して,子どもたち一人ひとりに『宅魂』を培っていきたいと思っています。