いじめを考える
- 公開日
- 2010/09/15
- 更新日
- 2010/09/15
教育コラム
以下のグラフは生徒指導研究センターの「生徒指導上の諸問題の推移とこれからの生徒指導」より転載したものです。
全国的な調査の結果からは小6までが漸増し,中1で激増,その後漸減の傾向が見て取れます。
一方でいじめられた時に「誰かに相談するか」との設問に対しては小学生と中学生において大きな差異がみられ,小→中→高と進むにつれ「相談する」という数値が大きく減少します。これは,自我の芽生えとも無関係ではなく,成長に伴い,否定され,場合によっては無視されるという行為が,当人にとっては自己の存在そのものに関わる重大な出来事になるといえます。
また,「他人に相談するという行為そのものが情けなく恥ずかしい」「相談しても分かってもらえない」「相談することで余計にいじめがひどくなる」「家族に心配をかけたくない」といった考えを持つ生徒も少なくありません。
下のグラフからは,年度内の問題の解消について,加齢とともに解消率が減少するものの,中・高においても9割以上が「解消」もしくは「一定解消」していることが伺えます。
「先生や保護者に相談してもどうせ解決しないから」「相談することで余計にいじめがひどくなる」といったあきらめから,相談する生徒が減少すると指摘する識者もいますが,この数値を見る限りそのような指摘は当たりません。
もちろん,いじめをはじめとして,教職員個々が日常における人権の視点を踏まえた指導を行うことや,「卑怯を許さない風土」を学校や家庭,地域で築くことなど,日々の人権教育の取組は不可欠です。人を大切にするということは,他人だけでなく,自分をも大切にすることなのだということを,体感的に実感できる場面を意図的に組み入れていく必要もあります。
東山開睛館では「いじめを許さない」という子どもたちの集団をめざすことはもちろんですが,
■小6から中1にかけての急激な増加をどこまで防げるのか
■いじめに遭っている子どもの相談率を如何にあげるか
といった視点で検証していきたいと考えています。