児童期の心理的特徴と子育て(中学校)
- 公開日
- 2013/12/02
- 更新日
- 2013/12/02
校長室から
〜保護者のための子育て・子育ちハンドブック(京都教育大学)より〜
日本の中学校の数は,2010年度では,1万815校,生徒数は約355万8000人です。戦後の中学生の数のピークは1962年の約732万8000人であったので,現在は当時の半数以下になっています。
中学校の学習は,1時間単位を50分とし,年間の総授業時数は,各学年とも1015時間です。[小学校6年生の総授業数…980時間]学習する教科としては,国語,社会,数学,理科,音楽,美術,保健体育,技術・家庭,外国語(通常は英語)があります。
他に道徳,[総合的な学習の時間],特別活動があります。私立の学校の一部では,道徳の代わりに宗教の授業が行われています。特別活動は,学級活動,生徒会活動,クラブ活動,学校行事から成っています。クラブ活動の盛んな学校も多くあり,生徒たちが朝練習や土日の練習に汗を流している光景をよく見かけます。中学校になって気分を一新し,学校生活をエンジョイし[中1デビュー]をする生徒もいます。
その一方で,教科担任制,学校規模の大きさ,学習内容の多様さと難易度アップ,クラスメイトとのつき合いの難しさなどにより,中学校入学後にストレスをためて不適応になったり,[いじめ]や不登校者数の急増が見られたりする現象は[中1ギャップ]と呼ばれています。[中1ギャップ]を防ぐために,小中連携を強める取組が現在行われています。
小学校高学年から思春期に入り,性に対する関心が強まったり,身体の急激な成長に戸惑いを抱いたりすることもあります。同性の親が子どもの悩みや不安を聴いてあげたり,同年齢や少し年上の生徒が相談にのってあげたりするのもよいでしょう。また,思春期は第二反抗期に該当します。第二反抗期の特徴としては,自我の発達に伴い自己主張が強くなり,親や教師などの周りの人たちに反発したり,拒否的な行動をとったりします。[自分探し]の時期であり,苦悩しながら自分を見つめ直します。[反抗期]という表現をネガティブに受け止めてしまうのではなく,親から自立していく[心理的離乳]の1つのステップだと考えればよいでしょう。親は子どもとの距離を置いて見守り,対話を拒まず,必要な時にはアドバイをしたり,問題点を指摘したりするという姿勢が求められています。
かつての進路指導は,より広い概念としての[キャリア教育]に改められ,小学校から行われるようになりました。進学や就職のための指導だけでなく,人間としての[生き方][在り方]を考えさせ,職場体験やインターンシップ活動を通して,将来の展望を持たせ,職業的自己実現を図る学習です。親の職業についての理解が十分にできていない子どもも多いので,親の職場に子どもを訪問させることもよいでしょう。何のために働くのか,働くというのはどういうことなのかを考えさせて,職業観や勤労観を身に付けさせることが中学校の時期には大切です。それを通して,学ぶことの意義を見いだすことになります。