風を凌いで 3月11日
- 公開日
- 2021/03/11
- 更新日
- 2021/03/11
校長室から
今日は,3月11日。今から10年前の今日,午後2時46分に東日本大震災が発生しました。
この震災では,2万人余りの方がお亡くなりになり,現在も2500人を超える行方不明者がおられます。また,今なお4万人を超える方々が避難生活を余儀なくされ,不自由な生活が続いています。家族,親類,友人を亡くされた方々のお気持ちを思うと,深い悲しみで胸が痛みます。国レベルでは,本日「東日本大震災十周年追悼式」が執り行われ,午後2時46分には,東日本大震災で命を失われた方,被災された方々に思いをはせて,1分間の黙祷が全国で一斉に捧げられます。凌風学園では,朝学活の時間に,学園生の皆さんとともに,この震災により犠牲となられた全ての方々に対して黙祷をささげ,ご冥福をお祈りしました。
さて,震災から10年,被災地の人々のこれまでの生活や,復興への道のりを特集した報道番組やドキュメントが連日放映されています。「大切な人」や,「大切な場所」を奪われた悲しみを背負いながら,それでも目の前にある現実と向き合って生きておられる人たちの姿が映し出され,改めて「今」という時間,当たり前の毎日を過ごせていることに「感謝」の思いを抱きます。
「大切な人」それは家族であり,恋人であり,仲間であり,自分にとってかけがえのない人のことです。かつて見たある映像の中で「大切な人」を表す印象深い言葉がありました。
「大切な人・・・それは,その人の幸せな姿を想像するだけで,自分がうれしい気持ちになる,そんな人のことです。」
あなたにとって「大切な人」は,間違いなくその人にとっても「あなた自身」が「大切な人」なのです。誰しも「大切な人」の悲しむ姿を望む人はいません。だからこそ,自分自身を大切に,「今」という時間を精一杯生きなくてはいけないのです。「大切な人」を失い,想像を絶する悲しみを背負った被災地の人たちが,それでも懸命に生き抜いていこうとされる姿があるのは,「大切な人」を失った悲しみと同時に,「大切な人」から託された「自分に向けられた思い」をひしひしと感じておられるからだと思うのです。
自分を支えているのは家族をはじめ,たくさんの「大切な人」からの「自分に向けられた思い」です。だからこそ,「今」という時間を大切に精一杯過ごすことが,その思いに報いることになるのです。そう考えると,「がんばろう」という言葉は,誰よりも自分自身に向かうべき言葉ではないかと思います。
「明日への希望」を持って懸命に生きておられる被災地の人たちの姿に思いをはせ,私たちは,今自分の身の回りにある「あたり前」の生活やたくさんの「大切な人」とともに過ごせる幸せに感謝し,「今,自分ができること」に精一杯取り組み,毎日を大切に過ごしましょう。