風を凌いで 2月15日
- 公開日
- 2021/02/15
- 更新日
- 2021/02/15
校長室から
グランド脇の花壇に植えられているパンジーやビオラ,ノースポールが色鮮やかな花を咲かせています。暦の上ではもちろんですが,「春」はもうそこまで近づいています。ところで,みなさんは「花信風(かしんふう)」という言葉を聞いたことがありますか? その昔,中国では,各季節に吹く風が虫の命を動かしたり,草木を掘り起こしたりして,それぞれの季節に,それぞれの花を咲かせると考えられていました。そんな風のことを「花信風」と呼んでいたそうです。辞書には「花信」とは「花が咲いたという知らせ,花便り」と出ています。なんとも味わいのある素敵な言葉ですね。
いよいよ,令和2年度も締めくくりの時期がやってきました。今年度はコロナの影響で2か月の休校期間を経て6月からのスタートでしたが,自分のクラスや学年を,あらためて振り返ってみましょう。一人一人が,そしてクラスや学年全体が,お互いの「花信風」になれていたでしょうか。例えば,仲間が何かをするときに「頑張れ」と励ましたり,支えたりする関係ができていましたか。また自分が「頑張りたい」という気持ちになるような,そんな温かい雰囲気が常にありましたか。そういうものこそ,学級や学年に吹く「花信風」ではないかと思います。
人間は一人一人みんな違います。得意なこともあれば,そうでないこともあります。だからこそ,それぞれが活躍する場も違います。そんな一人一人が集まって学級や学年というものができているのです。それぞれの活躍の場で,大いに頑張っていく気持ちと,それを支えてあげて応援していく周りの力こそ,まさしく「花信風」です。
今年度はコロナの影響でクラスや学年をはじめ,皆さんが集まって取り組む行事が制限され,仲間とのつながりを直接実感できる場面が少なかったと思います。そんな中でも,皆さんは工夫をしながら「心のつながり」を途絶えさせることなく様々なことに取り組んできました。各フロアにある学年の掲示板や教室の壁に掲示されている目標をはじめ作品や写真の数々。それらは,これまでだれも経験したことのない時間の中で,風を凌いで,みんなが力を合わせて前に進んできた証です。そして,作品や写真といったもの以上に,結果に至るまでの途中の過程がいかに大切であったかということを,工夫をして行った取組や行事を重ねる度に改めて感じたことと思います。だからこそ,喜びや時には悔しさをみんなで分かち合ったはずです。そういう意味で,今年度の締めくくりとしての残りの日々に,もう一度学級や学年に「花信風」を吹かせてみましょう。1年の締めくくりに向けて,そして新たな希望を抱いて進級,卒業する為にも,「風を一つに」大きな花を咲かせるここちよい風を吹かせてください。
「風を一つに 〜 絆で高め合い,燃え上がる凌風へ 〜」