朝のプラットホーム
- 公開日
- 2016/01/17
- 更新日
- 2016/01/17
校長室の窓から
明けましておめでとうございます。いつも「校長室の窓から」に目を通していただき,ありがとうございます。今年も「自分が心を動かされたこと」を皆様にもお伝えできるよう,がんばりたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
平成25年7月22日,午前9時過ぎのことでした。JR京浜東北線の南浦和駅で,突然非常ボタンが鳴り響き,数人の駅員がホームを走っていきます。何事かとホームに降りた乗客たちは,駅員が誰かを担ぎ上げようとしているのを目撃しました。アナウンスが流れます。「電車とホームの間にはさまれたお客様がいますので,ただいまから救助します。」降りようとした女性がホームと電車の約10センチの隙間に落ち,腰を挟まれ,動けなくなってしまったのです。駅員の「みなさん,降りてください。」との呼びかけで,その車両の乗客が次々と降りてきました。少し軽くなった車体を駅員たちは押し上げようとします。それを見た乗客数人も一緒に,「せーの!」のかけ声で車体を押しました。それでも,車体は32トンもの重さがあります。あげたまま保つことはできず,女性の「痛い,痛い」の声は続きます。
すると,電車から降りてきた人たちが続々と集まってきました。そしておよそ40人が車体に手を伸ばし,1列に並んで押すのを手伝ったのです。3回目の「せーの!」で女性を助けることができました。幸い大きなケガもなく,見ず知らずの乗客同士が協力することで,一人の女性を救ったのでした。ほどなく電車は動き出し,人々はそれぞれの目的地に向かっていきました。
この救出劇は,海外でも驚きをもって放送されました。「どうしてこんなに迅速に乗客が団結できたのか。他人の命に対して,われわれの国の人々も無関心であってはならない。(ロシア)」
「日本の人々が生来の結束力を余すことなく示し,困っている人に手をさしのべた,素晴らしいニュース(タイ)」
もちろん事故はないほうがよいのですが,今年もこんなニュースが多い年でありますように。