京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2019/03/29
本日:count up3
昨日:9
総数:643938
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
豊かな人間性の育成をめざし 互いの人権を尊重し合い「若き日に心を磨き」「若き日に身体を鍛え」「若き日に知識を広め」「若き日に友と交わり」 未来の糧を創ろう!         歩む道に迷いなし。このまま,まっすぐに・・・         3月29日(金) 離任式

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

画像1
「行事で育つもの」
 “秋の日はつるべ落とし”昔の人は上手くいったものです。ところで、“つるべ”を知らない人が増えているのではないでしょうか。はて、うちの若い教員たちは知っているのでしょうか。昨日、国語の授業を観ていて同じようなことを思いました。慣用句やことわざの学習だったのですが、「ぬかに釘」「のれんに腕押し」を教える際に、先生が「ぬか」と「のれん」の説明をしていました。確かに、特に「ぬか」は具体物を見たことのある生徒が少ないかもしれません。
 秋分の日がすんで、昼の時間がドンドン短くなっていきます。ついこの間まで7時半くらいまで明るかったのに、今は6時で既にうす暗くなっています。
 さて、この時期の学校は活気に満ちています。特に放課後は生徒も先生も大忙しですが、イキイキと楽しそうに動き回っています。合唱の練習、学習発表会の練習、“めくり制作”などの音コンの準備、体育大会の準備などです。そうそう、4時以降は部活動を頑張る声も校内に響き出します。
 特に、夏休みで部活動を引退した3年生たちは、新しい活躍場所を見つけたとばかり積極的に動いています。元々、部活動に熱心な人たちは学校が大好きなので、何事にも一生懸命取り組みます。一生懸命に取り組むから楽しいし、楽しいから尚更頑張ります。一方私もこの活性化した学校のムードの中、子どもたちと劇づくりや展示作品づくり、合唱の練習に励んだ日々のことを毎日のように密かに思い出しています。
 行事の意味について、改めて考えてみました。行事の目的は、ひと言で言うなら「仲間づくり(=人間関係づくり)」です。PCやスマホ、SNSの発達によって一人で遊ぶ子どもたちが爆発的に増えました。それにつれて、人間関係をうまく結べない若者が増えてきたと言われています。若者のコミュニケーション力不足が国民的課題のように言われて、もう随分長くもなりました。
 行事を作り上げていく際には、自然とコミュニケーションが生まれます。時にはぶつかることもあるでしょうが、それもまた勉強です。どんな言い方や行動をすれば人は嫌がるのか、あるいは喜んで共に動くのか、経験しなければ分からないことがたくさんあります。対立したり共感したりしながら一つのものを作り上げるからこそ、出来上がった時に感動が生まれるのです。そして、その感動が子どもたちの心を育てます。教科の勉強が出来ることはもちろん大切ですが、豊かな感性と温かな心をもち、人と接することが上手な人って素敵ですよね。 
 保護者や地域の皆様、来月には様々な発表の場があります。子どもたちが仲間と協力しながら作り上げてきた有形・無形の作品を是非見にきてやってください。
 真剣な眼差しと心からの応援が、子どもたちをまた大きく成長させてくれます。

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

画像1
「自信と誇り」
 1年間アメリカに留学していた下の息子が帰ってきました。食事のためか運動不足のせいかは分かりませんが、身体が一回り大きくなったように思います。出発するまでは
『1年は長いなあ。大丈夫やろうか』と心配もしていたのに、過ぎてみれば“あっ”という間でした。それにしても、近頃の留学は勉強しに行っているのか遊びに行っているのかよく分からないような内容です。サンフランシスコは東京と変わらないほど(あるいはそれ以上に)物価が高いということですが、たくさんお金もかかりました。巨額の投資をしたのだから、しっかりと学んでいてもらわないと困ります(笑)。
 見分は随分と広めたようです。話題は直ぐにアメリカのことになります。彼が語る内容を聞いていると、私もそこを訪れたくなります。自分の目で見、耳で聞き、香りをかぎ、そのものに触れ…、体験した者にしか理解できないことがあると思います。それを大切にして今後の人生に活かしてほしいです。帰国して、彼の将来への考え方が変化もしました。英語力を活かした職業に就きたいという気持ちが一層強まったようです。視野も広がりました。私などが想像もできないようなことを言ったりもします。また、世界各国から人々が集まるサンフランシスコにあっても、ヨーロッパ諸国からの留学生と比べると、アジア人は低く観られているといった差別感を感じたとも言っていました。我が子ながら、学び成長した姿を頼もしく思います。また、彼自身の人生において、少しばかり自信と誇りをもてたようにも感じています。
 昨日(22日)、二の丸北小学校の運動会を観に行きました。「跳びはねる」という表現がピッタリな、小学生の軽やかに走る姿に爽やかなエネルギーを感じました。その中でも特に、最後に行われた5・6年生の集団演技には感動を覚えました。
 「二の丸北小学校最後の運動会をよいものにしようと一生懸命取り組んできました…」代表児童による演技前のコメントの通り、今年度を最後に閉校となる自校での運動会を思いっきり楽しみ、盛り上げようとする児童と教職員の思いが溢れた演技でした。途中から激しい雨が降り出したのですが、子どもたちは全く気にすることなく演じ切りました。まるで、激しい雨が予め考えられていた“演出”であるようにさえ感じたくらいです。保護者や地域の方も彼らの姿にくぎ付けになって見守っておられました。私の横の清水校長先生は、何度も眼鏡の奥の目頭を押さえておられました。
 1年間の留学生活と運動会での集団演技。異なるものではありますが、共にやり切った満足感と自信、自分に課せられた責任を自覚しそれを全うした誇りを感じます。そして、それらが彼らを逞しく成長させました。
 自信と誇りを感じて行動する様は眩しいくらいに輝いています。

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

画像1
「適切な声掛け」
 9月に入って運動部の新人戦や文化部のコンクールなどが盛んに行われています。この時期も生徒たちの頑張る姿を見るのが楽しみで、手帳に予定をびっしりと書き込んでは可能な限り観に行くようにしています。試合やコンクールの場面では、学校生活ではあまり見られない子どもたちの表情や行動を見つけることがあります。
 野球部の新キャプテンは、部活動の際には普段の学校生活とは別人のような優れたリーダーになります。歯切れの良いよく通る掛け声と呼びかけでチームを引っ張ります。勉強で目立つ子ではありません(気を悪くしないでな)が、野球部のキャプテンとしての行動が活かされてきたようで、最近では、合唱の場面などでリーダー性を発揮しはじめています。先日、部活の中でうまくいかないことがあって随分と落ち込み、悔し涙を流したと聞きました。これもまたよい学習です。
 試合で大健闘したある女子テニス部員に、試合の翌日、次のように声を掛けました。「昨日はおめでとう! ええもん、観せてもろた。それにしても、凄い気合やったなあ。あの気合で授業を受けたらものすごく賢くなるんちゃうか!?」
「ぜったい、無理やし!」素っ気ない言葉が返ってきて苦笑しましたが、私の気持ちは伝わったと思っています。
 ブラスバンド部が、11日のマーチングコンテストでも金賞を獲得しました。今回は関西大会への出場はならなかったですが、素晴らしいパフォーマンスと演奏を披露しました。演奏後の清々しい涙の表情は、どの子をも輝かせていました。2年生の中に、時々授業中に“ボーっ”としていたり、居眠りをしそうになっている生徒がいます。満足感と安ど感、極度の緊張からの解放感からくる本番直後のあの美しい表情を、学校生活の他の場面でも多く観たいと思います。彼女が1年の頃、吹奏楽部を続けられるのかと心配したこともありましたが、部活動は見事に彼女を成長させてくれました。
 ひとつの成功体験は、貴重な“きっかけ”です。ある場面でできたことは、きっと別の場面でもできるはずだと信じます。いえ、させていかなければなりません。部活動や学校外のクラブチームで頑張っている経験を学校生活や日常生活にも活かしていかなければ、それらの活動の意味は随分と小さくなってもしまいます。
 「凄いなあ。よくやった!」と認めて、「上手になったね、感動したわ」と褒めて、「次も、別の場面でもがんばりや」と励ます。思えば、これは子育てと教育の基本姿勢なのではないでしょうか。
 子どもは、放っておいても成長はします。それは目には見えないほどのゆっくりとした速度かもしれません。でも、“今というその瞬間”を見逃さず、適切な声掛けをすることによって成長のスピードを速めることができると思うのです。
 そのことの上手な人が、よい親でありよい教師です。

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from mukaijima〜

画像1
「経験が判断材料になる」
 毎朝5時30分には愛犬檸檬(れもん)の散歩に出ます。帰宅時もそうですが、近頃では草むらから虫の声が聞こえます。また、同じ時刻なのにいつの間にか以前ほど明るくなくなりました。日中はまだまだ暑いですが、確実に秋が近づいてきていることを実感します。
 さて、学校では毎日色々なことが起こります。嬉しいことや楽しいこと、感動的なことばかりではありません。生徒同士のトラブルはよく起こります。解決に向けて、保護者の方と話をしなければならないことも多いです。生徒に危険が及ぶようなことや、場合によっては命の危険が伴うような事件も起こり、教師はその都度そのような事象に対応します。
 ほとんどの事件や事故、トラブルの解消に向けての動きは、学年や係りの先生の判断で動き、校長である私や教頭へは、方針や経過、結果が連絡・報告されるのが普通です。それでよいと思っていますし、そもそも、年度初めに教職員を信頼して各ポジションに配置しているのですから、各人が自覚と責任をもって判断し行動することに対して、先ずはじっと見守るべきであると思っています。
 しかし、学校として決断を下さなければならない場合があります。その場合には校長に判断が委ねられます。この場面は校長の仕事のなかで最も重要であるうちのひとつです。というのも、ここで判断を間違うと、生徒や保護者を傷つけたり、地域にご迷惑をかけたりすることに繋がるからです。また、教職員の信頼を失墜することになるかもしれません。
 校長になって7年になります。これまで何度も重大な決断を下さなければならない場面がありましたが、若い頃に厳しい時代を過ごした経験が少なからず役に立ちました。その時は確かに“しんどい”思いもしましたが、今となっては、この時の経験に感謝する思いです。
 校長に限らず、人は判断をしたり重大な決断を下す多くの場合、それまでの経験をその材料とします。『あの時、こうだったから…』上手くいったこともそうでなかったこともありますが、すべての経験が、今を生きる上で役に立っていると言えます。
 子どもや若い人たちには、できるだけ失敗をさせたくありません。しかし、失敗を恐れて経験する機会を奪っていくと成長することもできません。もって生まれた資質や能力には違いがあります。初めて出会う事象を難なく乗り越える人も居ます。また、経験したことをすぐに自分のキャリアに変えて成長していける人も居ます。これも資質です。経験したことは、その時の結果が良くも悪くも未来の糧になるはずです。
 結論を急ぎます。生徒諸君には思い切った行動をして、将来のために豊かな経験を積んでほしいと願っています。そして、先生方には生徒を信頼してそれをじっと見守ってやってほしいのです。見守られているという安心感と教師への信頼感があれば、生徒は思い切った行動はしますが、決して無茶はしません。

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
学校行事
2/22 総括考査5(1,2年)
2/23 総括考査5(1,2年)
2/24 総括考査5(1,2年)
京都市立向島中学校
〒612-8141
京都市伏見区向島二ノ丸町151-55
TEL:075-623-0512
FAX:075-623-0513
E-mail: mukaijima-c@edu.city.kyoto.jp