京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2019/03/29
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豊かな人間性の育成をめざし 互いの人権を尊重し合い「若き日に心を磨き」「若き日に身体を鍛え」「若き日に知識を広め」「若き日に友と交わり」 未来の糧を創ろう!         歩む道に迷いなし。このまま,まっすぐに・・・         3月29日(金) 離任式

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

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「死んだらアカン!」
ストレスでもう生きていけそうにないです。…さすがにもう耐えられません。…学校生活も散々だったし、…噂流したりそれを信じたりいじめてきたやつら、自分でわかると思います。もう二度といじめたりしないでください。…家族へ、先立つ不孝を許してください。…みんなに迷惑かけるし、悲しむ人も居ないかもしれないくらい生きる価値本当にないし、綺麗な死に方すらできないけれど、楽しい時もありました。本当に13年間ありがとうございました。【30日京都新聞朝刊から】
 読み進めるのが苦しくなります。25日に青森市で列車に飛び込んで自殺したとされる中学2年女子生徒の遺書が公開されました。遺書はスマートフォンに保存されていたようです。前日には、19日に青森県東北町の中学1年男子生徒が自宅の小屋で首をつって自殺を図っていたことが報道されたばかりです。「いじめがなければもっと生きていた」との趣旨の記述、いじめに関わったとする生徒の名前もその書置きの中にあったそうです。
 このような形で子どもを失った親の気持ち、遺書や書置きを見つけた時の気持ち、それを知らされた学校関係者の気持ちを綴る言葉を見つけられません。
 毎年、長期休業が終わる頃に自殺者が急増するそうです。亡くなった生徒たちのことは全く知りません。もちろんこの子たちを救うことができるはずもありませんが、教育に関わる者の一人として『自分に何か出来ることはなかったのか!』と考えてしまいます。そう考えながら報道に触れている教育関係者は多いのではないでしょうか。
 『死んだ方がまし…』『死んだらきっと楽になる…』そう思うほど苦しかったのでしょう。でも、本当にほかに方法はなかったのでしょうか。しんどい気持ちを誰かに打ち明けて、相談に乗ってもらうことはできなかったのでしょうか。「学校がしんどいなら、学校に行く必要はないよ。」誰かに相談をしていたらきっとその人はそう言っていたと思います。そして、じっくりと時間をかけて話を聴き、解決への道を一緒に探ってくれるはずです。子どもたちの周りには、学校の先生を初めてとしてそんな人がきっとたくさんいるはずです。
 この文章を読んでいる人たちは、おそらく向島中学校や私の関係者だろうと思います。だから、声を大にして言います。
「命を大切にしてください。死んだら絶対にアカンって!」
 ひょっとしたら、学校の先生は『しんどいことから逃げるな!』『立ち向かえ!』なんて言うと思ってへんか。そんなこと全然ないからな。人生80年、長いんやで。きっとこの先、楽しいことかって一杯あるって。もし、『死にたい』と思っている人が居るとしたら、徹底的に話を聴くから誰かに相談して。君のこと、一生懸命考えるから。
 私たち先生を頼ってみてぇや。絶対、悪いようにせんから。

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

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「エネルギー源はコミュニケーション」
 金魚すくいにおやつの時間、そして最後の福引きと、子どもの頃は「地蔵盆」が楽しみでした。宗教的な側面もありますが、町内安全や子どもの健全育成を願う地域の行事として京都の町に定着しています。21日(日)は、朝6時からその準備に駆り出されました。テントを建て、ガレージに茣蓙(ござ)を敷き、お地蔵さんの祠(ほこら)やテントを紫白幕や提灯(ちょうちん)で飾ります。
 帰って朝食をとり、身支度を整えて学校へと向かう頃、普段は見かけない子どもたちが集まって遊んでいました。他の地域へ嫁いだ人たちが、この際に子どもを連れて帰ってきているのです。最近はあまり聞かれなくなってしまいましたが、地域に子どもの賑やかな声がするのは良いものです。学校へ向かう途中でも、各所で地蔵盆が行われているのを観ました。子どもを真ん中に置いて地域の大人たちが笑顔で話しています。きっと子どもたちの存在を認め、行為や行動を褒めているのでしょう。「地域の子どもは、地域で育てる」これは京都市教育のキャッチフレーズの一つですが、改めてその具体物を見つけたように思いました。
 私の子どもの時分から、地蔵盆が終われば夏休みは終わりです。さて、33日間の夏休みが終わり、学校に子どもたちが戻ってきました。夏休み中も部活動に来る子どもたちに会ってはきましたが、制服を着て体育館や教室に集う生徒の姿は、夏休み中とは大きく異なります。
『ああ、やっぱりちょっとしんどいなぁ〜!』私たち教師も人間です。夏休み最終日の夜、『さあ、明日から頑張るぞ!』という気持ちと同じくらいそんな気分がありました。でも、そんな気分を吹き飛ばしてくれたのは、やっぱり生徒たちでした。朝の校門であいさつを交わしながら『しんどいなぁ〜』がドンドン小さくなっていって『頑張るぞ!』が大きくなっていきました。笑顔で会話(挨拶を含む)を交わす効果を実感した瞬間でした。同時に『子どもたちも同じように感じてくれていたらいいのに…』と思ったりもしました。
 全校集会では、行事の多い2ndステージを充実したものにして、心身共に大きく成長してほしいということを強調しました。最後にはメジャーリーガーのイチローとプロテニスプレーヤーの錦織圭両選手を話題に取り上げました。2人に共通していることとして、「夢」「信念」「継続力」「曲がったことが嫌い」という4点を挙げました。そして、次のようにまとめました。
 皆さんにメジャーリーガーを目指せとか、五輪でメダルを獲得できるような人間に成れと言っているのではない。夢や信念をもち、正しいことを持続できる人になって欲しい。そうすれば、きっと素晴らしい人生が切り拓ける。
 私のメッセージから“ヤル気”を起こした生徒たちが居てくれることを期待します。

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

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「オリンピック選手から学ぶ」
 今日は16日。五山の送り火が行われる日です。ここ2〜3日は毎日のように強烈な夕立が降っています。今日の午後の天気予報は雨。送り火が行われるかどうかが心配です。私は、毎年この日に大文字山に登ります。今朝も登ってきました。3年前まではトレーニングのつもりで走って登ってたんですよ。2年前、教職員バレーボールの練習中にアキレス腱を痛め、それからウォーキングで登っています。それでもトレーニングの気持ちはもっており、家から1時間で大の字の交点まで行って帰ってきます。結構な速さです。登りで出会った人を下りで抜かすと決まって『えっ、もう行ってきはったの!?』という表情をされますが、これが快感になっています。
 また、今年もたくさんの知り合いに会いました。これも楽しみの一つです。近所の幼友達や教育委員会の関係者、退職校長や高校の先生、息子が世話になっている先生にも出会いました。その先生が小さなお子さんを連れて登っておられるのを観て、『早く孫と一緒に登りたいなあ』などと愉快に考えていたところです。
 さて、連日リオデジャネイロオリンピックが盛り上がっています。私も夢中でTVにかじりついて応援しています。時には夜中に起きてまで観ることもあって、少々寝不足気味になっています。
 日本は序盤に水泳、体操、柔道などで輝かしい成績を挙げました。特に内村航平選手の大逆転による個人総合の金メダルが印象に残っています。表彰式後にメダリストに対してインタビューが行われました。その時、ある外国人記者が内村選手に対して「あなたは審判から好かれていると思いますか?」というような質問をしました。その時、逆転され銀メダルとなった選手が次のようことを言いました。「それは無意味な質問だ。内村選手の演技は素晴らしいし、彼とメダル争いをできたことに感謝している。ジャッジは神聖なものだ。」この選手のスポーツマンシップに感動しました。
 また、柔道の金メダルを獲得できなかったメダリストの各選手が口々に「悔しい!」と言っていましたが、彼ら彼女らのこの大会にかけてきた思いの強さを感じました。しかし一方で、もう少し素直にメダル獲得に対して喜びを表現してもよかったのではないかとも思ったところです。
 錦織圭選手の銅メダル獲得にも心を動かされました。ここ何日かは卓球にはまっています。試合時間が短くルールが明快で、選手との距離感が近いことが、見る者を興奮させる原因ではないかと思っています。今晩もTVから離れられそうにありません。
 たかがオリンピック、されどオリンピックです。選手の一生懸命な戦いぶりに彼らの人生が観えます。それを自分の人生の糧とし、子どもたちに伝えて教育に活かしていきたいと思います。頑張れ、オリンピックの選手たち!

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

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「人の中で生きる」
 今日は「山の日」、今年新たにできた国民の祝日です。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを目的として平成26年に制定され、今年施行されたということです。さて、夏休みもあと2週間になりましたが、この1週間は生徒・教職員の皆さんも家族や地域の方々と共に過ごしてください。私の場合は、既に家庭や地域で多くの予定が入っていて、のんびり過ごすことはできそうにもありません。
 7月30日・31日の土・日に、父が外泊ということで一時帰宅してきました。家庭生活に対する意欲を高めることが目的で、医師とも相談の上のことです。命の心配をしたにも拘らず、ここまで回復させていただいたことに、感謝の気持ちを感じると共に医学の力に驚いてもいます。しかし、4か月の入院生活は、随分と父の体力を奪いました。世の中には、老人を介護しながら働いている人たちが多くおられるということを知ってはいましたが、その大変さを少しは知ることができたように思います。
 例年お盆に行っている親戚が集まっての会食もこの時に行いました。恒例の最後のスピーチでは父らしい力強い言葉を聞くこともできました。
「皆さんのおかげで、こうしてまた一緒に食事をすることができて大変うれしく感じています。一日も早く元気になって、元通りの生活ができるように頑張ります。せっかく生き延びたのだから、東京オリンピックを観に行くことを目標にリハビリにも頑張ります。」そんな内容でした。テーブルに手をついてはいましたが、最後まで立って話しました。聴いている者の目は真っ赤でした。
 31日の夕方、私と息子とで父を銭湯に連れて行きました。180センチを超える大男が二人でヨボヨボの老人を抱えて浴場に入っていくと、先に入浴していた人たちの視線が一気に集まりました。『なんで、そんな人を連れてくるんやな!』と迷惑そうな目もありました。骨と皮だけになってしまった父の身体を頭の先から足の指の間まで洗います。その間、息子が父の身体を支えます。ついこの間まで息子の体を洗っていたのに、父を風呂に入れていることに時の流れと世代交代について考える機会になりました。また、汗をかきながら父の身体を支え、優しく声を掛けて父の身体に湯をかける息子を誇りにも思いました。そのような光景を観ておられたからでしょうか。浴場内の雰囲気に変化が表れてきました。「この湯船の方が湯がぬるいし、こっちに入れたげたらええわ」「脱衣場の奥の方はクーラーの風が来ないので、そこで着替えさせてあげて」全く知らない人たちが親切にして下さいました。有難いことでした。
 介護老人(本人に聞かせたら怒るかもしれませんが…)を抱えて、「私たちは人の中で生きている」という意識を強く感じています。この文章を綴っているのは、そのことを中学生にも知ってほしいからです。家族と過ごす時間を大切にしてください。

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

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「努力は報われる」
 おめでとう!すごいやないか。金賞獲得だけでも「よくやった!」と言いたいところなのに、何と関西大会出場という大金星を挙げるとは。
 昨日の第53回京都府吹奏楽コンクールでの快挙です。午後7時05分、校区の小学校の校長先生方と食事をしているところへ顧問の先生から電話が入りました。「金賞獲得と和歌山での関西大会に出場することができました。」早速、校長先生方にも伝えました。私たちの席で拍手と歓声が起こり、周りの人たちは何事かと思ったことでしょう。また、今朝には地域の方からお祝いの電話を頂きました。「いつも地域の皆様方に応援して頂いているお陰です。こちらこそ有難うございます。」そうこたえました。地域のイベントにもよく参加する吹奏楽部は、地域の皆様から愛されてもいます。偽らざる気持ちです。
 小太鼓のソロから曲は始まりました。息を吸い込む際に出た小さな音が小太鼓のソロに重なりました。「アッ、やばっ!」メンバー全員の心に同時に湧き上がった感情が見えたようでした。そのことが緊張感をあおり、序盤は堅いイメージで進行しました。『リラックスやで。落ち着いて!』そう思いながら聴きました。やがてメンバーの身体がリズムに合わせて動き出します。トロンボーンが大きく動きます。トランペットがクラリネットがスイングを始めました。パーカッションが気持ちよさそうに音を刻みます。いつもの向島の演奏になってきました。会場を見ると、演奏に合わせて頭や体が動き始めています。観客にも音楽が伝わり始めました。
 後半に入ります。練習からよく聞いていた場面です。「ここからテンポをもっとあげるで!」直前に先生が演出を加えた場面からノリに乗ってきました。舞台と会場とが一体になります。『ええぞーっ、最後までこの調子でいけーっ!」抜群の緊張感とスイングの心地よさと力強い音量が最後まで続きました。
 演奏を終えた子どもたちが出てきます。満足そうな表情です。目を真っ赤にしている子たちも多くいます。相当の緊張感で演奏していたことが分かります。やり切った充実感に満たされていることも十分に伝わってきました。
 先輩の厳しい指導にしょっちゅう泣いていた子がいます。コンクール直前になって「辞めたい」と言い出した子がいたとも聞きました。部活動と勉強の両立が上手くいかず泣いた子もいます。友達や先輩後輩との関係で“しんどい”思いをした人のことは何度も聞いてきました。そんな経験がこの瞬間へとつながっていたのです。そのどれもがこの素晴らしい瞬間を生み出す重要なファクターだったということです。
 関西大会でも金賞を獲得し、全国大会へ進んでほしいものです。君たちは、努力は報われるということを証明しました。心から「おめでとう!」と言わせてください。

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学校行事
1/26 2年修学旅行
総括考査5(3年)
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