京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/30
本日:count up204
昨日:169
総数:717396
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
風かおる 古き都 雲渡る比叡の峰は 千年の歴史を伝え 安らかに学び舎いだく 真理にいたる道遠くとも そびえ立つ山路たどらん 力強く あすに巣立ち 新しき時代をつくる われらの下鴨中学校

〜第69回 卒業証書授与式を終えて〜

 3月15日。

 大変素晴らしい天候に恵まれて,3年生128名は本校を巣立って行かれました。

 卒業証書授与式も,学年で歌われた「旅立ちの日に」そして「糸」も,最後の最後まで3年生らしく後輩達に自分達の姿を教示するがごとく,かっこよく美しい在り方で決めて下さいました。


 ご卒業おめでとうございます。


 私が,壇上で申し上げた言葉は,新しい世界に身を置かれて緊張された時に,心がしんどい時に,苦しい時に,そして進む道に迷った時に・・・少しでも思い出していただけたなら幸いです。


 3年生の声のしなくなった校長室で,喪失感と少し寂しい気持ちにもなっていますが,2年生・1年生がはつらつとした明るい声で学校を活性化してくれています。

 どうぞ下鴨中学校の今後はご安心下さいませ。


 皆様のこれからのご健康とご多幸を心よりお祈りしております。

          京都市立下鴨中学校
          校長  西村 周


 
画像1

〜95歳のおばあちゃまからの贈り物〜

 ある日のことでした。

 「校長先生いらっしゃいますか・・」

 その電話の声は北門近くにお住まいの95歳になられるおばあちゃまでした。おばあちゃまは,この年齢でもう自分は長くは生きられないであろうからとご自宅の整理をしておられるとのことでした。

 私は,数年下鴨中学校で働いておりますのでそのおばあちゃまのご自宅を知っていました。教頭先生と二人で午後の昼下がりにそのご自宅にお邪魔しました。

 おばあちゃまは,下鴨中学校の生徒の皆さんの役に立つことはないだろうかといつも考えて下さっています。そして,昨年は年代ものの,木箱に入った百人一首をお使い下さいと頂戴致しました。国語の時間に,各学年の先生方に見せてもらって下さい。とても素敵な筆遣いで歴史的仮名遣いも良く読み取れる素敵な札です。


 教頭先生とお邪魔した日に,「ごんぎつね」の絵本と客間に飾ってあった一枚の額縁に入った絵を『これを生徒さん達に・・・』とおっしゃいました。私達は,大切にされてきた品物を頂戴するわけにはいかないと一度はお断りしました。しかしながら,おばあちゃまは,『この絵は青蓮院のクスノキの絵なのです。生命力のみなぎるこの姿を生徒さん達に観てもらいたいんです。私がこの絵から力をもらってここまで生きてきた。大地に根付くクスノキの絵を観て,これからの下鴨中学校の生徒さん達に頑張ってもらいたい・・・』そう言ったおばあちゃまを拝顔しているうちに,私は即座に『そういうことでしたら,おばあちゃま,学校に飾らせていただきます』と答えていました。


 おばあちゃまは,目頭を幼い子どもがそうするように,手の甲で拭きながら,『嬉しい・・・この絵が下鴨中学校に残る・・・』と号泣しながらおっしゃいました。


 今,その絵は校長室にあります。3年生の公立高校中期選抜を終えて,現在の全校生徒が揃う間におばあちゃまの想いを伝えたいと思います。そして,ずっと校内に飾りたいと考えています。ごんぎつねの絵本は,図書室に特別に配架させていただきます。


 クスノキは,長命で様々な用途に重宝される常緑高木です。

 福山雅治氏が2014年に作った歌『クスノキ』を思い出します。なぜ,彼がそれを歌にしたのかは,調べてみて下さい。そして,考えてみて下さい。



 −粟津様,下鴨中学校の生徒達の為にお心を頂戴し,本当にありがとうございました。大切に校内に飾らせていただきます。−


                     下鴨中学校

                      校長   西村 周
画像1

〜春に向かって〜全ての下中生の皆さんへ

      一年の希望は春が決める

      一日の希望は晩が,

      家族の希望は和合が,

      人生の希望は勤勉が決める

                    −ことわざ(中国)−
画像1

〜登龍門〜突破するということ

3年生の皆さんに向けて,『突破』という二文字を小筆に認めて,担任の先生にお渡ししました。この文字を観て,迫り来る日々に様々な想いを馳せられたことでしょう。

 
他に適した文字もあったのかもしれませんが,この文字には下鴨中3年生だからこそと深い意味を込めて贈りました。

 

黄河上流にある龍門山を切り開いてできた急流のことを『登龍門』と呼んでいました。
その当時は,もし龍門を登りきった鯉がいたならば,その鯉は何事においても自分の思い通りになる龍になるであろうという言い伝えがありました。

その龍門の言い伝えから,人の立身出世の関門を突破することを「登龍門」と言うようになったとの故事成語です。

この度の3年生の関門は,自分自身を切り拓く為の大きく苦しい扉ともなっていることでしょう。しかしながら,その扉を突破する強さ,孤独と向き合う時間,そしてこれまでの中学校生活の全てが最上の力として皆さんを包んでくれています。

平常心で前向きに,我が未来への関門を開き,幸せな人生を歩んでいって欲しいと願っています。




画像1

〜シンギュラリティを見据えて〜未来社会への探究心を!

画像1
 始業式では,皆さんが100年を生きるであろうという一節を加えましたが,情報化社会の扉が加速したスピードで次代のIT技術社会に向かって開かれてきました。


 中学生である皆さんは,これまで以上に将来の社会と自分のキャリア形成を主体的に考えていく必要があると思います。2045年には,人類の知能を超えるAIが生まれ,そのAIがさらに優秀なAIを作り上げて予測制御不可能な未来社会が訪れるシンギュラリティ(技術的特異点)の時点がやってくるとのことです・

 2045年と言えば,皆さんがちょうど社会人として活躍する頃ですね。

 AI社会についての知識や情報は,インターネットでの動画や文体の至るところに溢れています。知識を得るという点においては,インターネットの情報も書物からの情報も変わりのないものと皆さん自身考えているかもしれませんね。しかしながら,背表紙のある本の読み解きは,その情報や知識の背景にある著者や作者の思考が見えてきます。見えてきたところに,大きな学びや自分との対話そして生きていく為のヒントが隠されているように思います。


 ますます発達する未来社会に向けて,皆さんの将来は益々意欲をかき立てられる現実を手にしていかれることでしょう。その日の為に,教科の学習と併行しながら探究学習も進めていって下さい。朝読書でも探究学習はできます。興味のある一冊を手にすることで大きな収穫になると思います。


 図書室に,参考となる本がありました。これから図書委員会や学校司書の先生にもお願いして,皆さんの探究心を伸ばす書物を配置していきたいと思っています。

 また1年生では,未来社会に向けてのスピーチをしていく時間を持つとのことです。自分の考えや探究心を仲間と共に共有するのは,とても大切なことです。どのような未来になっても,人と人との絆や言葉はAIよりも強く響く大きな力を自分自身に運んでくれるのですから・・・


 また図書室へ自分探しに行ってみて下さい。ここに挙げた2冊の本は図書室にありますよ。


画像2

〜謹賀新年〜亥年に向けて〜エネルギッシュに躍動を!

 新年明けましておめでとうございます。

 新しい年を迎えて,それぞれ希望に満ちた思いを胸に日々過ごしていることと思います。2019年は,十二支でいうところの第十二番目の亥年です。日本では,動物の『猪』が割り当てられ,十二支を覚えやすくしてきた歴史がありますが,元来「亥」とは,(とざす)という意味を持つ漢字です。

 わかりやすく言えば,草木の生命力が種の中にぎゅっと閉じ込められた状態を表し,いつか鮮やかに開花するためのエネルギーを蓄えながら努力しているイメージだといえるでしょう。どの学年の生徒も,力強く不撓不屈の精神でこの一年を乗り越えましょう!


 今日は朝から,部活動で汗をかく生徒達の姿を目にしました。中学校生活において,仲間と共に一つの目標に向かって頑張ることは一生分の宝を得たのも同じだと私は思います。


 今年もまた,躍動感溢れるエネルギッシュな下中生であって欲しいと願っています。

 7日(月)には,新たな気持ちで,生徒の皆さんを教職員一同で迎えます。どうぞ宜しくお願いします。


      2019年 1月4日    校長  西村 周


 
画像1

〜転禍為福(てんかいふく)〜新しい年に向けて

 今日で2学期が終わります。ここに至るまで,たくさんの行事や学習をこなしてきた皆さんの姿には豊かな成長が観られました。その姿は時に,私達教職員の心を動かし,その高い志に共に学ぶ時間を共有できました。

 
 今年最後の終業式は,全校生徒のここ数週間の体調を慮って,放送による形態にしました。多くの全校表彰者の名前で溢れ,内外共に大活躍している下鴨中学校の生徒を心から讃えると共にこれからもまた,素晴らしい各分野での活躍を期待するところです。


 私のお話は,この一年の総括からさせていただきました。人間がいかに無力であるかを考えさせられた今年の自然の猛威については,生きるために命を守るために,私達の知恵や行動そして協働していかなければならないと教えられたことをもう一度考えてみました。


 良いニュースもたくさんありました。日本のスポーツ選手が大活躍した年でもありました。平昌オリンピック・パラリンピックでの各選手の豊かな人間性に,心を動かされたり勇気を与えられた人も多かったと思います。


 そして,私達の学校生活の振り返りをしてみました。各学年をそれぞれ私の視点で総括し,エールを贈りました。どの学年にも共通して言えるのは,『前進あるのみ』という強い心です。認証式で話した『諦めない心』もその言葉に含まれます。決めたことはやりきる。迷いや不安を打ち消すかのように実行する。下鴨中学校の生徒はそれができると信じています。自分を信じることは自信に繋がるとも言いました。この学校の学びに無駄なものは一つもありません。


 また,中国の古典「史記」から『転禍為福』のお話をしました。今年の漢字が「災」であったことをベースに,うまく物事を制する者は,禍(わざわい)を転じて福となし,失敗によってよく功をなすという意味を伝えたかったからです。人と人との争いはやがて国をも滅ぼします。共に学ぶ友人や先輩後輩達と一緒に,3年間しかない中学校生活を熱く,かっこよく学び多き時間を過ごしていきましょう。



 人生は成功体験ばかりではありません。失敗やミスを繰り返して強くなり,工夫や知恵が生まれていくのです。短い冬休みではありますが,もう一度,今年一年を自分の中でしっかり振り返り,新たな年と共に目標の実現そして夢の実現に向けて歩んで下さい。


 保護者の皆様,今年一年本校の教育活動に多大なご理解と温かいご協力を頂戴し,本当にありがとうございました。至らないことが多く,力が及ばないことを感じる一年でもございましたが,学校教育に対する強い信念と子どもへの深い思いを基盤に,全教職員で教育活動に取り組んでまいります。どうぞ引き続き,下鴨中学校と共に歩み続けていただきますよう宜しくお願い致します。


 皆様にとりまして,2019年が素晴らしい希望の光に満ちた一年となりますように。


               良いお年をお迎え下さいませ。

       
                      下鴨中学校

                      校長 西村 周

           
画像1

人権月間に思う〜一人ひとりが笑顔で生きるために〜

 12月は人権月間です。

 1948年12月10日の国際連合総会で世界人権宣言が採択されました。人間が人間として生まれながらに持つ基本的人権はいかなる場合にも侵すことはできないという宣言です。

 下鴨中学校でも,本日から来週にかけて,学年の発達段階に応じた人権学習を展開していきます。日々,人権について考えていくことが前提ですが,友人関係や家族または自分の身のまわりや社会で起こっている様々な出来事により,心が折れたり,悩んだりすることも多々あることが日常です。

 この12月をきっかけに自分の心を整理して,改めて人間が人間として生きていく姿を見つめ直す時間にして欲しいと思います。

 自分の好きなところ,良いところをたくさん見つけて下さい。そして友人や自分の身のまわりにおられる全ての人々の良いところ,素敵なところを見つけると優しい気持ちになることを自分で感じて下さい。得意なことや苦手なことが自分にも他人にもあるのは当たり前のことなのです。認め合い,助け合い,共に生きていく姿は私達人間の誇りとすべき点だと思います。

 3年生の廊下や教室または1,2年生の教室にもクリスマスのおしゃれなデコレーションが目に付く季節となりました。とてもかわいい飾り付けで心がほっとしますね。

 皆さんは『赤鼻のトナカイ』という歌を知っていると思います。この歌は一人ひとりの命がいかに大切で尊いものかという願いを込めて作られました。


「真っ赤なお鼻のトナカイさんは〜」で始まる『赤鼻のトナカイ』の歌は、ジーン・オートリー氏が歌い1948年にアメリカで発売された歌です。英語のタイトルは、『Rudolph the Red-Nosed Reindeer』(赤鼻のトナカイ・ルドルフ)

もともとは、同名の児童書でした。その原作は、1938年に書かれたロバート・メイ氏による詩です。ロバート・メイ氏は貧しく、妻は病気でした。ある時,4歳の娘が「ねえ,パパ。なぜうちのママはほかのママと違うの?」と聞いてきた娘をなぐさめるために,“ 他の人と違っても神さまからいただいた命はいつか必ず幸せになるんだよ ”という希望を託して作ったお話です。

 真っ赤なお鼻の トナカイさんは いつもみんなの 笑い者
 
 でもその年の クリスマスの日 サンタのおじさんは 言いました
 暗い夜道は ピカピカの おまえの鼻が 役に立つのさ
 
 いつも泣いてた トナカイさんは 今宵こそはと 喜びました

 Rudolph, the red-nosed reindeer
 had a very shiny nose.
 And if you ever saw him,
 you would even say it glows.

 All of the other reindeer
 used to laugh and call him names.
 They never let poor Rudolph
 join in any reindeer games.

 Then one foggy Christmas Eve
 Santa came to say:
 ”Rudolph with your nose so bright,
 won’t you guide my sleigh tonight?”

 Then all the reindeer loved him
 as they shouted out with glee,
 Rudolph the red-nosed reindeer,
 you’ll go down in history!
 Rudolph the Red Nosed Reindeer

一人ひとりに素晴らしい才能と知恵があります。自分を認め,相手を認めることこそが私達が幸せに笑顔で生きていくための大切な在り方だと思います。そんな中学校生活を生き生きと送ってくれる皆さんであることを望んでいます。

                       校長  西村 周
画像1

〜ある小春日和の日に〜

 11月に入ってから時間の流れをとても早く感じるのは私だけでしょうか。

 先日,出張が終わって蓼倉橋のバス停から鴨川をのぞき込んだら,一羽のユリカモメがとても気忙しく飛んだり泳いだりしていました。その日は,とても暖かい気候で小春日和という季語にふさわしい一日でした。

 遠く先人は,この季語を用いて俳句を嗜みました。


     古家のゆがみを直す小春かな

              与謝蕪村

 田畑の収穫を終えた農家の人々は,ようやく一段落して11月のこの時期に自分の家の見直しや建て直しに入ります。晴れやかに新春を迎える為に,万全の態勢で一段落する時こそ備えを強化するのです。

 
 下鴨中学校の大きな行事も全学年,しっかりと終えることができました。さすがだと思うこと,感じることがたくさんありました。また,残念に思ったことやもう一息やなと深く考える時があったことも事実です。

 しかしながら,皆さんには学級,学年そして学校で何層にも束ねられた強力なパワーが備わりました。そのパワーは,いついかなる時にも発揮できる優れたものばかりです。



 季節はまもなく,冬に入ります。寒い日々が続いても,そんな時こそ穏やかな余裕のある心で過ごせるように努めていきましょう。どの学年にとっても,今が最も大切な時です。もう一度,自分の幸せをつかむ為に今何をすべきか・・・心の建て直しを図ってみるあなたなりの小春日和を見つけて下さい。


 ちなみに,小春日和は陰暦十月のこと,現十一月から十二月上旬の冬の季語となります。(春の季語と間違えないようにね)


 さっき,とても明るい笑顔で挨拶をしてくれる3年生に階段で出会いました。心がとてもぽかぽかと温かくなります。みんなに多くの幸せが温かく訪れますように・・・

                                                                      

                 校長  西村 周

画像1

〜明日はあそびトライアルです〜地域生徒指導連絡協議会主催

 今年もまたあそびトライアルの日がやってきました。下鴨中学校区の子どもの健全育成を図る下鴨地域生徒指導連絡協議会の目的に則り,あそびトライアルを通して,地域の大人や子ども達が交流を深める日です。


 記録挑戦や楽しい遊び,また葵小・下鴨小・松ヶ崎小そして下鴨中の茶道部やかわいいボランティアリーダー達がおもてなしをするお抹茶体験コーナーに至るまで,みんなで一つになって時間を過ごします。

 京都市の多くの地域が,保・幼・小・中連携を進められている中で,下鴨中ブロックも『地域の子どもは地域で守る!』をスローガンに,たくさんの子ども達に地域のおじいちゃん,おばあちゃんそしてお父さん,お母さんが協働して伝統ある遊びやふれあいを伝えていきます。


 いつも人気の高いバルーンアートやお抹茶体験コーナー,そして全てのゲームや遊びの企画・準備はPTA四校連絡協議会のお父さん,お母さん達そして茶道指導は学校運営協議会理事の栗山様で今月13日の会合で万全,万端に整えられています。

 
 先ほど,明日のお抹茶,そして一緒にいただく美味しいお菓子も中学校に届きましたよ。


 お天気が心配ではありますが,明るく晴れた心の子ども達が楽しく一緒に遊べますように,お待ちしています。下鴨中ブロックが,仲良く交流できますように・・・我が中学生諸君も,部活動が終わった後や勉強の合間に,幼き心に戻って遊びに来て下さい!
画像1画像2
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
京都市立下鴨中学校
〒606-0807
京都市左京区下鴨泉川町40-1
TEL:075-781-9181
FAX:075-781-9182
E-mail: shimogamo-c@edu.city.kyoto.jp