最新更新日:2019/03/28 | |
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人権月間によせて〜「これって当たり前?」
人権月間を前に,朝会で人権についてお話をしました。
12月は人権月間として知られていますが,これは,1948年12月10日の国連総会において,「世界人権宣言」が採択されたことを記念して設けられたものです。子どもたちには,「一人一人は,大切な命をもって生まれて来ている。心や体が傷つけられるようなことは,決してしてはいけない。あってはいけいない。」という約束を,世界中の人たちがしたことを記念して設けられた,と伝えました。 また,人権を「生存」「自由」「幸福」という三つのキーワードで説明しました。 「生きていること」,つまり,健康で安全で安心した暮らしができるということです。「自由」は,ルールや相手に迷惑をかけない範囲で,自分の希望通りに行動することを妨げられないということです。「幸福」とは,自分の夢や願いをもって,自分の幸せに向かっていけるということです。 そのあと,「これって当たり前?」というテーマで,スライドを使い,特に男女ちがいについてお話をしまいた。 まず,以下の点について,「これって当たり前?」と思っていないか,子どもたちに質問しました。 「バスや電車の運転手は男の人?」「病院の看護師は女の人?」「給食調理員は女の人?」「黒のランドセルは男の子,赤のランドセルは女の子?」「黒・青・緑は男の子の色,赤・ピンク・オレンジは女の子の色?」「ズボンをはくのは男の子,スカートをはくのは女の子?」です。反証も示しながら解説をしていきましたが,多くの子どもたちは,当てはまらないと考えていたようです。 次に,「知らず知らずのうちに,『男の子は,女の子は,こういうものだ』思わされていないか?」という問いかけをしていました。例として,「男の子用,女の子用」と分けられた大手玩具量販店のHPや,テレビのCMで使われている食事風景やドリンク剤の配役について示しました。また,「こんな女の子・男の子になってほしい」というアンケートの結果を示し,女の子には「礼儀作法・おもいやり・やさしさ」が期待される一方で,男の子には,「礼儀作法・おもいやり」に加え,「やさしさ」よりも「職業能力・自立心・忍耐力」が期待されていることに着目しました。つまり,いくら自分は違うと思っていても,「男はこうあるべき。女はこうあるべき」だと思わせようとする力が,知らず知らずのうちに働いている,その影響を受けたものが身の回りにたくさんあるということに気付いてほしかったのです。 さらに,「体の性:わたしの体は男の子?女の子?」「心の性:わたしは自分をどちらだと思っているのか?」「性的指向:わたしはどちらを好きになるのか?」という指標が,今では,どちらか一方に偏るということではなく,個人によって様々だと考えられている,という話もしました。 結局,「人はそれぞれ」で,「自分とは違う。違うからいいんだ。」「こうでなければならないとは思わない。」でほしいと伝え,「あなたは,あなたのままでいいんだよ。」「じぶんらしさを大切に」とまとめました。 最後に,「自分がやられていやなこと,言われていやなこと,相手の体や心を傷つけること」は,絶対にやらないでほしいとも伝えました。 |
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