最新更新日:2019/03/28 | |
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温かな心遣い
この夏,いつもなら,長期の休暇を利用して旅行に行くことが多いのですが,家族が二週間あまり入院していたので,旅行に出かけることができませんでした。
私は,家人が入院していた病院を一日2回訪れるのが日課となりました。だれしも,病院に入院するというのは,気が滅入るものです。殺風景な壁にかこまれた空間は,決して心地よいものではありません。それは,入院している者にとってはもちろんのこと,それを気遣う家族にとっても同じです。 ところが,この病院には,どのような経緯で飾られているのかは定かではありませんが,壁のあちらこちらに絵画が飾られていました。それにもまして,私がうれしく感じたのは,工事中の,エアコンも効いていない蒸し暑い,コンパネ張りの特設廊下の壁に,世界の観光地の絶景写真がたくさん貼られていました。私は,患者さんが,回復したらこんなところに行ってみたいなという気持ちをもち,入院で萎(な)えがちな気持ちを少しでも癒してほしいという,病院看護部のみなさんの願いを感じました。景色の写真ばかりではなく,愛らしい子犬や子猫の写真も飾られていました。犬好き,猫好きの人には,たまらなく愛おしく思えるかわいらしい写真でした。手術した膝を気遣いながらも,リハビリを兼ねて私を見送る家人と,この写真の廊下を歩くたびに,自然と貼られている写真のことが話題になりました。 病院の看護部のみなさんの温かな心遣いに感謝した,今年の夏休みでした。 (平成25年8月26日 夏休み明けの朝会にて) |
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