京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2019/03/29
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『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

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「人の中で生きる」
 今日は「山の日」、今年新たにできた国民の祝日です。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを目的として平成26年に制定され、今年施行されたということです。さて、夏休みもあと2週間になりましたが、この1週間は生徒・教職員の皆さんも家族や地域の方々と共に過ごしてください。私の場合は、既に家庭や地域で多くの予定が入っていて、のんびり過ごすことはできそうにもありません。
 7月30日・31日の土・日に、父が外泊ということで一時帰宅してきました。家庭生活に対する意欲を高めることが目的で、医師とも相談の上のことです。命の心配をしたにも拘らず、ここまで回復させていただいたことに、感謝の気持ちを感じると共に医学の力に驚いてもいます。しかし、4か月の入院生活は、随分と父の体力を奪いました。世の中には、老人を介護しながら働いている人たちが多くおられるということを知ってはいましたが、その大変さを少しは知ることができたように思います。
 例年お盆に行っている親戚が集まっての会食もこの時に行いました。恒例の最後のスピーチでは父らしい力強い言葉を聞くこともできました。
「皆さんのおかげで、こうしてまた一緒に食事をすることができて大変うれしく感じています。一日も早く元気になって、元通りの生活ができるように頑張ります。せっかく生き延びたのだから、東京オリンピックを観に行くことを目標にリハビリにも頑張ります。」そんな内容でした。テーブルに手をついてはいましたが、最後まで立って話しました。聴いている者の目は真っ赤でした。
 31日の夕方、私と息子とで父を銭湯に連れて行きました。180センチを超える大男が二人でヨボヨボの老人を抱えて浴場に入っていくと、先に入浴していた人たちの視線が一気に集まりました。『なんで、そんな人を連れてくるんやな!』と迷惑そうな目もありました。骨と皮だけになってしまった父の身体を頭の先から足の指の間まで洗います。その間、息子が父の身体を支えます。ついこの間まで息子の体を洗っていたのに、父を風呂に入れていることに時の流れと世代交代について考える機会になりました。また、汗をかきながら父の身体を支え、優しく声を掛けて父の身体に湯をかける息子を誇りにも思いました。そのような光景を観ておられたからでしょうか。浴場内の雰囲気に変化が表れてきました。「この湯船の方が湯がぬるいし、こっちに入れたげたらええわ」「脱衣場の奥の方はクーラーの風が来ないので、そこで着替えさせてあげて」全く知らない人たちが親切にして下さいました。有難いことでした。
 介護老人(本人に聞かせたら怒るかもしれませんが…)を抱えて、「私たちは人の中で生きている」という意識を強く感じています。この文章を綴っているのは、そのことを中学生にも知ってほしいからです。家族と過ごす時間を大切にしてください。

『南風、吹かせ!』〜Hot wind from Mukaijima〜

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「努力は報われる」
 おめでとう!すごいやないか。金賞獲得だけでも「よくやった!」と言いたいところなのに、何と関西大会出場という大金星を挙げるとは。
 昨日の第53回京都府吹奏楽コンクールでの快挙です。午後7時05分、校区の小学校の校長先生方と食事をしているところへ顧問の先生から電話が入りました。「金賞獲得と和歌山での関西大会に出場することができました。」早速、校長先生方にも伝えました。私たちの席で拍手と歓声が起こり、周りの人たちは何事かと思ったことでしょう。また、今朝には地域の方からお祝いの電話を頂きました。「いつも地域の皆様方に応援して頂いているお陰です。こちらこそ有難うございます。」そうこたえました。地域のイベントにもよく参加する吹奏楽部は、地域の皆様から愛されてもいます。偽らざる気持ちです。
 小太鼓のソロから曲は始まりました。息を吸い込む際に出た小さな音が小太鼓のソロに重なりました。「アッ、やばっ!」メンバー全員の心に同時に湧き上がった感情が見えたようでした。そのことが緊張感をあおり、序盤は堅いイメージで進行しました。『リラックスやで。落ち着いて!』そう思いながら聴きました。やがてメンバーの身体がリズムに合わせて動き出します。トロンボーンが大きく動きます。トランペットがクラリネットがスイングを始めました。パーカッションが気持ちよさそうに音を刻みます。いつもの向島の演奏になってきました。会場を見ると、演奏に合わせて頭や体が動き始めています。観客にも音楽が伝わり始めました。
 後半に入ります。練習からよく聞いていた場面です。「ここからテンポをもっとあげるで!」直前に先生が演出を加えた場面からノリに乗ってきました。舞台と会場とが一体になります。『ええぞーっ、最後までこの調子でいけーっ!」抜群の緊張感とスイングの心地よさと力強い音量が最後まで続きました。
 演奏を終えた子どもたちが出てきます。満足そうな表情です。目を真っ赤にしている子たちも多くいます。相当の緊張感で演奏していたことが分かります。やり切った充実感に満たされていることも十分に伝わってきました。
 先輩の厳しい指導にしょっちゅう泣いていた子がいます。コンクール直前になって「辞めたい」と言い出した子がいたとも聞きました。部活動と勉強の両立が上手くいかず泣いた子もいます。友達や先輩後輩との関係で“しんどい”思いをした人のことは何度も聞いてきました。そんな経験がこの瞬間へとつながっていたのです。そのどれもがこの素晴らしい瞬間を生み出す重要なファクターだったということです。
 関西大会でも金賞を獲得し、全国大会へ進んでほしいものです。君たちは、努力は報われるということを証明しました。心から「おめでとう!」と言わせてください。

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京都市立向島中学校
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