最新更新日:2024/06/25 | |
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理科より 〜DNAとPCR検査〜 その2
さてさて。最近よく耳にする「PCR検査」。その人がコロナウイルスに感染しているかどうかを判断するための検査です。この検査で調べているのは,その人の体内にコロナウイルスのDNAがあるかどうか。コロナウイルスが体内にいるなら,そこには必ずコロナウイルスのDNAがあるはず!
調べるのは,その人の鼻の奥から採れる粘液。しかし,粘液にはその人自身のDNAやコロナウイルス以外のウイルスや細菌のDNAも含まれていて,ごちゃごちゃな状態。ここから,どうやってコロナウイルスのDNAを見つけ出すのか。 ここで登場するのが,PCRという方法。PCR(Polymerase Chain Riaction)は,たとえわずかな量であったとしても,ねらったDNAだけをたくさん増やすことができるという方法です。 採取した粘液に対してコロナウイルスDNAが増えるようPCRを行います。もしそこにコロナDNAがあったのなら,たくさんに増えたDNAが観察できます,逆にコロナDNAがなかったのなら,増えたDNAは見ることができません。こうして,DNAの増加を観察することにより,その人の体内にコロナウイルスがいるかどうか判断します。 はじめは「親と子が似ているのはなんでだろう?」という,ちょっとした疑問から始まった遺伝子の研究。それが,今では全世界を支えるPCR検査技術の土台となっているのです。 もしかしたら,今君が抱いているちょっとした疑問が,将来世界を動かすことになるのかも!科学ってすごい! |
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