学校日記

29年度第1学期始業式で,こんなことを話しました。

公開日
2017/04/11
更新日
2017/04/11

校長室から

 4月11日(火)午前9時から、離任式・新任式・始業式・対面式を行いました。(あいにくの雨模様のため、それぞれの教室のテレビを視聴しながらの形になりました。)
 始業式冒頭の校長挨拶では、次のようなことを述べました。

 今はまさに,激動の時代です。世界情勢は変化が激しく,不確実で,複雑性に満ち,人々の価値観が一層多様化し,まさに混沌の中にあります。また,大地震が頻発する等,地球環境も大きく変動しています。
 通信・物流環境の発達,ロボットや人工知能の技術発達などにより,グローバル化や技術革新の波が急速に押し寄せ,予測困難な状況のもとで地球規模での競争が一層激化しており,世界は相互に影響しあい,日本国内のみで事業が完結する時代ではなくなってきています。

 今朝の新聞で見たのですが,50年後の日本の将来推計人口が昨日発表されました。大きく載っていたので,目にした人も多いと思います。総人口が減少し,高齢化率が高くなるという方向はこれまでから言われてきていますが,改めて見ると,衝撃的な数字です。ただ,推計はさまざまな指標を高位・中位・低位3通りの推移の仕方で分析した結果を組み合わせたものなので,じっくり見ないと詳しいことはわからないとは思いますが,やはり,見込みとして厳しい状況であることに変わりはありません。

 日本の人口は減りますが,世界全体ではどうかというと,逆にどんどん増えていきます。(下の資料参照)特にアジア地域が増えていきます。中国・インドの増加が大きく,欧米を中心とする先進国といわれる国々の割合がどんどん減少しています。世界の中での日本の位置,という視点からも,このニュースについて考えてみてほしいと思います。

 このような状況の中で大切なことは,英知と活力に溢れ,チャレンジ精神旺盛に,困難から逃げずにそれに向き合い,多様性・異文化を尊重し,受け入れながら,価値観や文化的背景の異なる相手と対話を深める中でチームで物事を進めていける企画力や実行力,胆力だと思います。

 課題を自ら発見し,解決するためには,常に社会情勢に興味・関心を持つこと,そして世の中の出来事を当たり前のことと捉えず,なぜそうなるのかを自分なりに考える習慣をつけることが必要です。そのためには,当然のことながら,思考のベースとなる基礎学力や教養が備わっていなければなりません。

 また,多様な他者との円滑なコミュニケーションを図るためには,個人として信頼される「人間力の豊かさ」や協調性,相手を良く理解して自己の考えを明確に伝えるための知識や教養が不可欠です。

 生徒の皆さんは,新しい年度の始まりにあたって,それぞれ目標や抱負を胸に秘めていることと思います。私は,昨日の入学式の式辞で,皆さんには,自分の可能性や為すべきことを掘り下げ,時を惜しんで積極的かつ貪欲に,限界を設けることなく,何事にも力一杯取り組んでほしい,という願いを述べました。

 「人生にリハーサルはない」という言葉があります。練習なしのぶっつけ本番,「今」この時は二度と戻ってきません。“未来の自分”の可能性を狭めることのないよう,自分の実現したいこと,未来の自分を思い描きながら,日々着実に歩みを進めていってください。
 皆さんとともに,楽しく,充実した1年を過ごしたいと思います。



[画像]話の途中で示した,世界人口の推移を推計したグラフ
    (IMFの資料による)